
本日に富士重工業(現SUBARU)から日本国内では「アルシオーネ」として販売されたXTクーペ(AX系)後継で北米では「スバルSVX」として発売されたジョルジェット・ジウジアーロ氏が原案を手掛けたVTD-4WDとEG33型水平対向6気筒DOHC24Vを搭載する3ナンバーフラッグシップクーペの「アルシオーネSVX(CX系)」の発売から30周年を経過しました。
内容
当初の原案デザインは実際のCX系アルシオーネSVXのベース車となったBF/BC系レガシィ同様に5ナンバーサイズで企画されていたようですが1989年の東京モーターショーで参考出品された「SVX」では3ナンバーに変更され、当時の税制の関係から5ナンバーサイズが基本だった事実上の先代でAA系レオーネベースの日本国内では「アルシオーネ」、海外では「XTクーペ」として販売されたAX系と異なりハブボルトのP.C.D値は当時の資本・業務提携先の日産自動車の「スカイラインGT-R(BNR32)」と同一の5穴114.3であるが専用部品の多いミッド・フレームウィンドーを採用したグラスキャノピーデザインの3ナンバークーペとなった。
メカニズムと装備
パワートレーン
エンジンについては水平対向6気筒エンジンでも事実上の先代であるAX9型アルシオーネ2.7VXとは異なりER27型エンジンではなく北米をはじめとする海外用をはじめにBF/BC系レガシィのビッグマイナーチェンジ後でもアプライドD型のみ用意されたレガシィツーリングワゴンブライトン220シリーズに搭載される(BF7)EJ22型エンジンをベースに水平対向6気筒化した3318㏄のEG33型水平対向6気筒DOHC24Vエンジンが搭載された。
駆動系・トランスミッションについてはセンターデフがありながらも電子制御式多板クラッチとGセンサーさらにはバージョンL(CXD)では標準バージョンE(CXW)ではメーカーオプションの4センサー4チャンネルABSによりフロント35/リア65の駆動配分を基本に路面に応じてフロント50/リア50に駆動配分を自動変更する「VTD-4WD」と言われる電子制御トルクスピリット方式のフルタイム4WDをはじめにAX9型アルシオーネ2.7VXをはじめにBF/BC系レガシィで実績のある7ポジション4E-ATや雪道の走行性能をさらに高めるビスカスLSDとさらにバージョンL(CXD)には高速レーンチェンジを高める同相位と逆相位を行う電動式4WSが採用されている。
ただし、海外仕様についてはフロント35/リア65の駆動配分を基本に路面に応じてフロント50/リア50に駆動配分を自動変更する「VTD-4WD」ではなくBF/BC系レガシィ同様のフロント60/リア40の駆動配分を基本に路面に応じてフロント50/リア50に駆動配分を自動変更する「ACT-4」のみで電動式4WS装着車は用意されていない。
ボディ・シャシー・快適性
ボディ・シャシーについてはBF/BC系レガシィで実績のある4輪ストラットサスペンションは専用サイズのショックアブソーバーの採用をはじめにシャシー剛性を高めるためのサブフレームの採用とボディの設計についてはCd値0.29の空力性能とミッド・フレームウィンドーとインナーサッシュフロントドアを採用したグラスキャノピーデザインに対応した高剛性ボディ・シャシーにより国内どころか世界最高レベルのボディ・シャシー剛性の実現と亜鉛メッキ合板により世界最高レベルの防錆対策の実現されている。
快適性については360℃ラウンドキャノピーの実現のための2ドアクーペでは少ないリアウインドー開閉可能のUVカットガラスをはじめにフル4シーターを実現するために樹脂製鞍型燃料タンクのシート床下配置をを行っていた。
安全性
アクティブセーフティについてはVTD-4WDと統合制御を行う4輪独立制御感知の4センサー4チャンネルABSのCXD型バージョンLへの標準装備化とバージョンE(CXW)へのメーカーオプション(ABS無しは受注生産)設定をはじめに2ポッドキャリパーとアスベストを使用しないブレーキパッドを採用する4輪ベンチレーテッドディスクブレーキと人工工学を高めたコクピットの採用。
パッシブセーフティについては前後の衝撃吸収性と側面衝突への乗員保護へ対応するためにサイドドアビームとキャビン剛性を高めたボディ設計をはじめに5マイル(8㎞)までの衝撃を吸収するバンパーや後席への中央部を除く後席への採用だけではなくリーチャーにより前席の着用性も向上したELR3点式シートベルトの採用、さらには運転席にSRSエアバックがメーカーオプション設定された。
1989年
10月26日から11月6日までに千葉県の幕張メッセで行われた「第28回東京モーターショー」に「SVX」を参考出品。
1991年
1月に北米仕様の「スバルSVX(CX系)」のプロトタイプ発表。
8月に北米で「スバルSVX(CX系)」発売。
9月に日本国内仕様車「アルシオーネSVX」発売上級仕様のバージョンL(CXD)
と普及仕様のバージョンE(CXW)が(アプライドA型)用意される。
10月から11月に千葉県の幕張メッセで行われた「第29回東京モーターショー」にアプライドA型バージョンLベース(CXD)の「グリーンエア」を参考出品。
1992年
10月にバージョンL(CXD)が通産産業省(現経済産業省)グッドデザイン賞を受賞。
1993年
9月にバージョンL(CXD)とバージョンE(CXW)生産終了。
10月から11月に千葉県の幕張メッセで行われた「第30回東京モーターショー」にアルシオーネSVX発売3周年特別仕様車「S3(CXW)」のベースとなる「スポーティーバージョン(CXW アプライドは不明)」を参考出品。
11月にフルオートエアコンに従来使用されている「CFC R12」と言う特定フロン冷媒から「HFC R134a」と言うオゾン層破壊の少ない代替フロン冷媒に変更した、 富士重工業(現SUBARU)創業40周年記念特別仕様車「S40(CXW)」発売。
1994年

6月にボーナスシーズン特別仕様車「S40Ⅱ(CXW)」発売、ルーフ塗装がブラックから同一塗装に変更。
9月に1995年モデル(アプライドD型 海外ではアプライドB型とC型も販売されていたと思われる)への移行によりバージョンL(CXD)とバージョンE(CXW)と言ったバージョンシリーズのカタログ掲載終了。
12月にアルシオーネSVX発売3周年特別仕様車「S3(CXW)」発売、アプライドがA型からD型に移行する。
1995年
6月に海外仕様と同一の運転席/助手席デュアルSRSエアバッグを標準装備化した最終モデル「S4(CXW)」発売、アプライドD型でもS3(CXW)とは異なり4E-ATミッションがトラブルの多いAX9型アルシオーネ2.7VXをはじめにBF/BC系レガシィなどと同一のAA/AG/AL7型レオーネACT-4系ベース仕様から2世代目のBG/BD系レガシィ相当に変更される。
1996年
12月に日本国内仕様生産終了、海外では1997年モデルまで販売されていた。
お蔵入り
1991年10月から11月に千葉県の幕張メッセで行われた「第29回東京モーターショー」にCX系SVXをベースにしたシューティングブレーグモデル「アマデウス」を参考出品。
個人的な推測と願望の大きい話ですが1992年7月から9月放送のテレビ朝日系「木曜ドラマ・法医学教室の事件ファイルパートⅠ」に富士重工業(現SUBARU)が車両協力を行いアプライドC型以降のツーリングワゴンGT(BF5)などのBF/BC系レガシィだけではなくアルシオーネSVXでもアプライドA型バージョンL(CXD)が使用される話が一部であったと思われるが実際には個人的に車両協力を行ってもらいたかった富士重工業(現SUBARU)ではなく三菱自動車工業が車両協力を行い1992年5月に3ナンバーへフルモデルを行った三菱ギャラン2.0V6DОHC24VMX(E54A前期Ⅰ型)が使用された。
1995年10月から11月まで千葉県の幕張メッセで開催の「第31回東京モーターショー」にフルエアロ装着の「S4-Ⅱ(CXWアプライドD型かE型か不明)」が参考出品されたが発売はお蔵入りとなった。
プラザ合意による円高化が進んだことによる量販車の現地生産化と同時に北米の高価値車市場の拡大を背景によりCX系SVXが開発されましたが北米では成功したそれ以外の以外国では不評だった事実上の先代モデルであるAX系アルシオーネ(北米名XTクーペ)とは異なりイタルデザインを率いるジョルジェット・ジウジアーロ氏が原案を手掛けるミッド・フレームウィンドーを採用したグラスキャノピーデザインに対して内装のデザインの質が追い付いていないことが賛否両論となり世界的にも販売台数の拡大が見込めず特に日本では発売開始時はバブル末期で販売途中にバブルが崩壊したことにより1993年11月のS40(CXW)を皮切りに「Sシリーズ (CXW型S4は一般グレード バージョンシリーズは途中で生産終了)」といわれるお買い得グレードを投入したがBF5型とその後のBG5型レガシィツーリングワゴンGTの大ヒットでスバル(富士重工業)に対するブランドイメージは高くなっても他の税制改革により3ナンバー車市場に参入したV20/40系パジェロが人気だった三菱自動車工業以外の非二大メーカー同様に高価格帯車種の販売ノウハウが少ないことから世界的に販売の苦戦が続きS3(CXW S4から改良型)まで採用されたATがAX9型アルシオーネ2.7VXをはじめにBF/BC系レガシィと同一仕様と言うことから大トルクに対して脆弱であることとRVブームによる3ナンバーサイズの大型クーペの人気低迷により生産終了となって事実上「一発屋」となったCX系アルシオーネSVX生産終了後のスバルの2ドアクーペはインプレッサWRXSTi(GC8)にアプライドC型のみに用意されたGC1/4型リトナがベースのWRカーのベースとなる「ピュアスポーツクーペタイプR」がアプライドD型以降に用意されたが2000年にGG/GD系への移行により生産終了、トヨタ自動車が筆頭株主となった2012年にFR(RWD)であるが86(ZN6)/BRZ(ZC6)が発売、2021年にAT車には衝突被害軽減ブレーキを備えた「アイサイト」を備える形でZN/ZD8型へフルモデルチェンジしてBRZは8月(GR86は11月発売予定)となって昨年度から行われている「CAFE」による燃費基準の強化と将来的な「CASE」と言う自動運転化と電動化の推進だけではなくマスメディア主導の「3密」回避のためのマイカー復権論が高まっていても「COVID-19(SARS-CoV2)」と言われる新型コロナウイルスによるにより発生したコロナショックをはじめに「SARS-CoV2」の一種でイギリス由来の「N-501Y変異株」やインド由来の「B.1.617」とΔ株やλ株さらには「ミュー株」の感染蔓延と半導体不足による不況の長続きにより将来的に再びSUBARUから2ドアクーペのラインナップが消滅する可能性があると言えます。
事実上の先代であるAX系アルシオーネよりは部品が出ても専用部品が多く乗用自動車とは別部門であるが富士重工業の時代の2003年3月までに日産ディーゼル工業(現UDトラックス)や1980年代後半から包括提携を行い2000年代前半の富士重工業同様に北米・GⅯ(ゼネラルモーターズ)グループでもあったいすゞ自動車(日野自動車と現ダイムラーHD子会社の三菱ふそうトラックバスに分社化された三菱自動車工業の三菱ふそう製シャシーへの架装は1997年度に終了)製シャシーに架装を行っていたバスボディ事業の部品供給を今年度末となる2022年3月で終了すると発表が一部で出たりバスボディ事業事業と同時撤退した鉄道車両製造事業を行う富士重工業宇都宮製作所が製造するディーゼルエンジンを搭載する特急用気動車についてもカーブで直線に近い速度で走行するために台車に搭載された「制御式振り子装置」を搭載するJR四国(四国旅客鉄道)2000系をはじめにJR北海道(北海道旅客鉄道)キハ283系の後継車両への置き換えが進んでいるだけにまだCX系アルシオーネSVXの補修部品も供給された2010年代前半に比べて欠品の多い専用部品だけではなく同時期のBF/BC/BG/BD系レガシィやGF/GC系インプレッサと共有する汎用部品にも欠品が増えていてSUBARUのパーツアフターサービスに課題が出てると思います。
今回の画像については本日で発売から30周年を経過したCX系アルシオーネSVXの画像を特集します。
1枚目の画像についてはCX系アルシオーネSVXでも1993年9月まで生産された「バージョンシリーズ」でも量販グレードのスバルアルシオーネSVXバージョンE(CXW アプライドA型)です。
2枚目の画像については1994年6月に発売したCX系アルシオーネSVXでも1993年11月発売の「S40」を皮切りに発売したボーナスシーズン向け特別仕様車「Sシリーズ」の第二弾で海外用1994年モデル(アプライドC型)同様にルーフやトランク塗装などがドアなどと同一化されたスバルアルシオーネSVXS40Ⅱ(CXW アプライドA型)です。