どうも、上手く理解いただけなかったのか?未だに水温やラジエーター、サーモについて質問をいただくのです。
散々ぱら、ここで数値だけでは無く冷却の仕組みまで解説したのに~・・・
あまりにも暇すぎて、調べまくりましたからねーいまやラジエーターマニア状態ですよ。
で、思ったのが、そもそもコレ思っている人多くないですか?【サーモだけじゃダメなの?】って。
実は、前車で私もサーモだけの交換ってやったんですよね。
いやーまったくもって意味をなさなかった(笑)
仕組みでも説明しましたが、サーモの役割は水温によって冷却装置側のルートを通すかそのまま循環させるかしかしないんですよ。
だから、サーモだけで水温自体が下ることは物理的にありえないんですよね。
サーモ交換で水温が下るって言っている人がいるけど、本当は、低い温度で動き出す分だけ少しだけ低い温度でいる時間が伸びるだけなんですよね。
エンジンが発熱して、クーラントが熱を持ってきたら、一緒なんです。
だから、ショップとかでは高性能クーラント(放熱性が良い物)に同時変更を進めるんですね。
納得×2。
【ファンコン着けると水温が下る】これは本当。
理論は簡単で、熱いスープを飲む時に口で風を送って冷ましますよね。それと一緒でファンが回ることで
ラジエーターに多くの風が通り抜ける(ファンは吸い込む方向に回っています)から、ラジエーターの性能+αで水温が下るんです。
でも、個人的に、街乗りでファン回したければエアコンつければいいし、サーキットだったら強制ファンスイッチで良いのでは?と思ってしまいます。
調べて理解するって重要だと今更ながら感じます。
さてさて、今回の本題。ターンフローって何?って言われてしまいました。
以外に知らない?ものらしい。
そこで、今回はターンフローのお話。ラジエーターの中のお話です。
まず普通の縦流れ式って言うのは、こんな感じ
以前、荒川ラジエーターさんの解説を紹介しましたが、入口付近が水流も多く出口付近が冷える、そこから外れたエリアはあまり使われないって感じになっています。
で、今売っているほとんどのラジエーターはこの縦流れ式なんですよ。
ただし、満遍なく使う様にアッパーのタンクを加工したりして対策していますが、限界があります。しかも冷却できる時間と量はラジエーターの縦の長さ分だけってことになります。
次に、ターンフローと呼ばれる方式は、
の様に、ラジエーターを三分割にして仕切り版を入れてクーラントを移動させてラジエーターコアを満遍なく使うようにした物です。
なので、冷却できる時間が、縦3つ分3倍になるので冷えるってことです。
ただし、物体が上に動くのって力が要りますよね。それが抵抗になるんです。
ラストが、今回のラジエーターの特徴でもあるサイドターンフロー!
がコレ!
まさに同じ1回のサイドターンフロー方式。
横長なラジエーター2回分の冷却時間となります。
そして、物体を上に持ち上げないので抵抗が少ない方式なんです。
良いことばかりじゃないんですよ。
実は、横にコア(水が通る通路)を取る分だけ長くなるので、部品代が高くなるんです。
そして、加工中に歪むリスクも高くなる。(技術がいるんです。)
あっ!ちなみにこの写真は、専門のラジエーター業者のHPより拝借したものなので、素人の創造によるものじゃないですよ。
じゃ、ターンの回数が多ければ冷えるのか?ってことになるのだが、冷えるんでしょうけどそれだけじゃダメなんですよ。
Flexさん(ラジエーターでは世界的な企業の一つ)の
BLOGにもあるのですが、冷却水の流速は水量やウォーターポンプの容量などのバランスが上手く取れないと圧力損失が多く、逆効果になる場合もあるのです。
イメージとしては、細い道幅のS時コーナーを曲がる時の車速と広い道幅のS時コーナーを曲がる時の車速差を思い浮かべれば納得できるのかなと思います。
特にFD2は一番熱を発生させるエンジンとラジエーターの距離が無いので熱の影響をもろに受けてしまいます。
だから、一回に冷やせる量を増やし(コアを厚く)して、滞在時間を適度にして冷却損失を少なくしないと冷えないんです。
これで、このラジエーターが他のよりも冷えると言う理由がわかっていただけましたでしょうか。
何で、他のよりも高い値段なのに安いと言うかもわかってもらえたのではないと思います。
同じ構造で他で作ると25万円はしますよ。
某お店が、同じ様なことを言ってもっと安い値段で出していると言う話しを頂きました。
いろいろな情報の中にそこの情報もありました。
どんな商品にも良いところもあればダメなところもあるので、あまり特定の商品とかを非難したくないのですが、個人的意見(広告に携わるものとして)として、
あのコアは、何処製なのでしょうか?
しかもターンの数を考えると出口位置が逆にならないか?本当に純正ホースでつくのか?
写真を見る限りサイドターンになっているのかわからない?など
疑問がいっぱい。
レースカーに利用とか言うけど・・・調べても出てこない・・・不思議だ。
カラソニック・ARCなど有名何処のコアにあの形状は無いんですよね~不思議だ。
コアってラジエーターの心臓部なので、そんじょそこいらで製作設計できるものじゃ無いんですよ。
すごっく高度な構造力学、流体力学、熱力学が絡むんです。
それだけを商売にして成り立っている企業があるので、どんだけ技術がいるかわかると思います。
しかもあの溶接・・・って感じがする。
すでにその時点で、私個人は「無し!」なんですよ。
重要パーツに不明な物と耐久品質に疑いがある物って。
ちなみに、このラジエーターの製作しているところやコアの素性など知りたい方は、Djacに直接行って聞くか、オフ会とかで質問くださいね。
聞いて、絶対に知ってるって言いますよ!チョー有名どころですから。