2023年02月12日
IONIQ5に乗りました②(走行・内装編)
IONIQ5に乗りました①(電費編)の続きです。
前回のレビューではおもに、bz4xと電費を比較しました。
その結果、電費はIONIQ5の方が良かったですが、
扱いやすさや走りの面では、電費よりも走行性能を優先した(と思われる)bz4xの方が上でした。
それでは、電費以外ではどうでしょうか。
●乗り心地はどっしりした感じで落ち着いている
大小様々な路面の凹凸を難なく乗り越えます。
終始どっしりした重さを感じましたが、それが「落ち着き」といった良い方に作用しています。
bz4xにあったフワフワ感や、橋などにある継ぎ目を通る際の突き上げ感は、IONIQ5にはまったくありません。
●ロードノイズは小さい
タイヤからも外界からの音もうまく遮断しており、ノイズは全く気になりませんでした。
●ベタ踏み加速は普通
bz4xの加速力は、思わず声が出てしまったほどですが、
IONIQ5はスポーツモードでも、シートに背中を押し付けられるほどではないです。
ただ、スーッと直線的に加速する感触は◎
●超低速走行は新鮮!
i-PEDAL(ワンペダルドライブ)をON時に、アクセルペダルの加減だけで超低速度(時速1~2km)を維持できます。
ワンペダルできるBEVは当たり前なのでしょうが、低回転でも滑らかに進むモーターならではの感覚は新鮮でした。
左折で安全確認しながら横断歩道を横切るときに便利でした。
●ブレーキは良い意味で普通
ブレーキペダルの感覚はごくごく普通。
実はEVで「普通」の感覚を出すのが一番難しいです。
●オーディオの音質は良い
高音域の音が澄んでいる。
車自体の遮音性が高いので、JBLサウンドシステム搭載のbz4xより良いと感じました。
●乗りやすさはbz4xの方が上
車幅が広いうえ、間隔もつかみづらいです。
この車で積極的に道志みち(山道)に行こうとは思いません。
高速道路を優雅に走りたいと思わせるつくりです。
●シフトダイヤルの位置はどうにかしてほしい
シフトダイヤルがハンドルの右裏側にあります。
1年前に初めて乗ったとき、どこにあるか分からず5分くらい出発できませんでした・・・。
また、この位置は操作性も悪いです。
私は駐車のときに、右手でステアリングを回しながら、左手はシフトレバーに添えて、すぐにRレンジに入れられる準備をします。
ショッピングセンターなどで後続車を待たせたくときなど、素早く後進に切り替えたいです。
ところが、シフトレバーが右にあるとできない・・・。
左手でステアリングを回せば、と言われればそれまでですが。

ステアリングの右後ろにあるシフトダイヤルは慣れが必要かも
●ステアリングの見た目と握り心地が悪い
bz4xもそうだったが、ステアリングがグレーって安っぽく見えませんか?
しかも握り心地がペタってして好きになれない・・・。
(でもまだ、bz4xの方がマシでした)
これってヒーター内蔵ステアリングの宿命なのでしょうか。
冬には大変助かりますけど。
また、IONIQ5は皮の縫い目のステッチが毛羽立っていてさらに安っぽく見えました。
●回生ブレーキシステムが多彩
【ワンペダルドライブ】
ワンペダルドライブだけで、二通りの操作方法があります。
①パドルシフト操作でワンペダル
惰行(アクセルオフ)で走行中に、左パドルシフトを手前に引くと、強い回生ブレーキが効きます。
完全停止もできるので、手元で操作するだけで止まれるため最初は面白いと思いました。
しかし、いざ狙った位置に止まろうとすると、パドルを引いての強い回生か、パドルから手を離しての回生かの二択しかないので、狙ったところに止まれません。
停車位置を調整しようとすると、運転初心者のようなガクガク停車になります。
(あとから知りましたが、アクセルペダルで停車位置を調整できるようです。
でもアクセルペダルを踏んでしまったらi-PEDALと同じでは??)
②i-PEDALによるワンペダル
結論から言うと、これしかいらないと思いました。
パドルシフトを使わない、アクセルペダルのみで車速制御します。
停車時は、カックンブレーキにならないよう自動でブレーキ圧を調整してくれます。
乗客を大切にしている感が伝わってきて良かったです。
【スマート回生システム】
右のパドルシフトを引きっぱにすると、オートモードになります。
この機能は路面状態に応じて、回生ブレーキの強さを自動で調節し、省エネ走行に寄与するらしいです。
しかし、回生ブレーキの強さが表示されないので、減速度が強いのか弱いのかわからず運転しにくいです。
「回生」というカテゴリだけで、こんなにも多彩な機能を盛り込んだ意気込みはすごいですが、日常的にこれだけの機能を使いこなしているユーザーさんはいるのでしょうか。
私的にはi-PEDALが最高だったので、この機能しか使わなくなるかもしれません。
●運転者補助システムはbz4xの方が上
【スマートクルーズコントロール】
どんな速度からでも開始できるので、使い勝手は良い。
ステアリングスイッチにもすぐ慣れたが、設定速度を調整するスイッチと同じ形のスイッチが左に並んでるので、操作を間違えることが多かったです。
またON、OFF表示が小さいのでもっと目立つと良かった。

設定速度スイッチと同じスイッチが左に並んでいるので、よく押し間違えた
【レーンキープアシスト】
ステアリングが208と同じで明らかにカクカク動く
介入の強さは、bz4x < アイオニック5 < 208
握っていて違和感はありませんが、制御がいまいちです。
カーブではインコースを狙いすぎ。
切りすぎては戻して、切りすぎて戻しての繰り返し制御になるので、少し不安を覚えました。
優秀なのは、白線が消えてほとんど見えていないのに、アシストが解除されないこと。どこを見て検知しているのだろう?
白線内をとてもキレイにトレースするbz4xの方が上です。
●インフォテイメントシステムは多彩だが良し悪しあり

(瞬間電費の表示) どの機器にいくら消費したかその割合も表示される
(空調設定)ここでシートヒータ、ハンドルヒーターを操作
EV特有の情報が多彩です。
EVモード画面やらエネルギー情報やらバッテリー情報やら電費情報やら・・。
もともと電装系でどのくらい電力を消費しているか気になってましたが、わかると面白いです。
ただし、メニューが多岐にわたっているため、たどり着きたい情報にたどり着けません・・・。慣れが必要だと感じました。
●内装
スッキリしたパネル回り
グレードのせいか、bz4xの方が質感が高い
引き出し式のグローブボックス(おしゃれに見える)
ひじ掛けを収納にしているとは!
(後席)前席との間隔はこぶし2個分 bz4xの方が広いです。
空調の吹き出し口がこんなところに
●その他
・ウインカーを出すと、モニターにサイドカメラの映像が出る。
巻き込み事故防止のためだと思うが、サイドミラーと直視が基本なので、見ることがない。
・Rレンジにいれるとサイドミラーが下を向いて白線が見やすくなる。
駐車には便利だが、長い距離後退するときは「下向くな!見えない!」と突っ込みを入れました。
・センターモニターは大きくて見やすいが、左隅まで手を伸ばすのが意外と面倒。
ウインカーを出すと自動でカメラ画像が表示
●まとめ
マニアックなEV乗りにうけそうな機能や情報表示がたくさんありました。
乗り始めは楽しいと思いますが、徐々に使わなくなる機能等もたくさんあるのかな。
これほど機能満載でも車両価格はリーズナブルなので、取捨選択しても、惜しくはないかと。
なお、この車は付属機能が多彩なだけでなく、EVとして必要な基本事項をしっかりと押さえています。
・電費が良い
・充電が早い(今回試していませんがうわさでは)
・乗り心地が良い
・知りたい情報が表示される(やや過剰ですが)
・車両価格がリーズナブル
世界的には売れているのが納得できます。
あとは、BYDのブレードバッテリーのように釘を刺しても大丈夫かどうかの安全性をどう確認するかですね。
自宅に駐車してみました。うちにはでかい・・・。
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Posted at
2023/02/12 19:19:48
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