'13.4 浮島丸殉難の碑

2013年4月12日(金) 晴れ

浮島丸殉難の碑に訪れました。
第二次世界大戦の終結により、戦時中、大湊海軍施設部などで働かされていた朝鮮の人たちとその家族ら3,700余人を乗せた海軍特設輸送艦浮島丸（4730トン）は、昭和二十年八月二十一日、朝鮮へ向けて青森県の大湊港を出航しました。

その途中、突如、日本の全船舶は昭和二十年八月二十四日以降航行を禁止、航行中の艦船は最寄りの港へ入港すべし、という連合国軍最高司令官の指令で航路を変更し、舞鶴へ入港することになりました。

ところが二十四日午後五時ごろ、舞鶴湾内の下佐波賀沖にさしかかった際、突然、大爆発とともに船体は真二つに割れて沈没しました。

急報によって舞鶴海軍防備隊、同港務部、同海兵団始め地元佐波賀の人々がカッターや小船を出して現場へ駆けつけ、救助に当たり、近くの平海兵団や舞鶴海軍病院に収容して手当てを加え、遺体は舞鶴海兵団の仮埋葬地に葬られました。

この事故による死亡者は500余人に上り、そのほか多数の重軽傷者を出しました。
沈没現場近くの海岸には、犠牲者を追悼する慰霊碑『浮島丸殉難の碑』が建っています。

朝鮮の犠牲者も多く、チョゴリ姿の母親を中心とした群像で、母親が子どもを抱いています。

悲しみに満ちたその顔は、たどりつくことができなかった朝鮮半島の方角を向いています。

舞鶴湾を航行するAOE-425補給艦ましゅう。