正直に言って、スバル車のデザインは自分の好みにドンピシャではない。
あえて言えばレガシィ2代目のBG型、3代目BH型、4代目のBP型あたりのシンプルな造形が一番しっくりくるといったところ。
デザインクオリティで言えば、ここ10年くらいは、マツダのほうが卓越しているし洗練されているよなーと感じていた。
けれど、ここのところ、ちょっとスバルのデザインって興味深いなぁと感じてきている。
上の画像は、スバルの公式サイトの「
車種比較」というページから持ってきた画像です。
クロストレックとアウトバックの比較です。こうして比較する前は「デザインの共通性」というのはあまり感じていなかったのですが、比較してみると2車とも基本的なところは、共通のデザイン要素で構成されていることがよくわかりました。
・フロントでは、6角形グリルと中央のエンブレムから両サイドに水平に連なるように配置された切れ長のヘッドライト。
・サイドは、フロントからバックに向けて少しづつとせりあがっていくショルダーラインと徐々に絞られていくウィンドウの輪郭。
・バックは、フロントの処理と同様に中央のエンブレムから両サイドに水平に連なるように配置されたコの字型ブレーキランプ。
フロントもリアも「水平基調」なのはやはり水平対向エンジンを表現しているのかなー。スバル車特有のフラットライド感や安心感も表現しているのだろうなー。
僕的にはサイドもBPレガシィのような「水平のショルダーライン」が好みだけれど、そこまで「水平」で統一するとちょっとデザイン的に閉塞するかもね。
だから今のようなゆるやかなせり上がりがデザインの閉塞感をブレイクして躍動感も演出してるのかもしれないな。
で、この特徴は、レヴォーグも共通でした。
すごいなぁと感じたのは、これだけ共通のデザイン要素で構成されているのになぜか3車とも「かなり違うキャラクター」として感じられること。
逆に言えば、ここまでデザイン要素が共通だったことに驚きました。
フロントデザインは歴代レガシィのエッセンスを継承しているのかな?
個人的に大賛成。
ここのところスバルデザインに感じるのは、ぱっと見のデザイン的な洗練度やアート感はあまり感じられないけれど、0次安全とデザイン性の両立を長い時間をかけて練り込んできた「凄味」というか「ちから」。
それと、レヴォーグなんかも見る角度によっては窓が大きすぎてアンバランスだなーと感じるときがあるかと思えば、光の当たり方によっては素晴らしいサイドのシルエットが浮かびあがってきたりと、けっこう「多様な見えかた」があって、これはスバル車の他の車にも感じるところで、ひとくくりに印象づけられないところが面白いなあと。
スバル車の「一筋縄ではいかないデザイン」が妙にジワる今日この頃。
Posted at 2023/04/12 06:02:02 | |
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