排気温度低減①

点火時期調整による排気温度低減に加え
排気抵抗を低減することで
排気温度低減
水温低減
メカニカルオクタン向上
を図る

今回はエンジンを分解しないN1規定レベルの内容で
排気ポートからサイレンサーまで行う

僅かな排気漏れを感じていたので
排気系の点検も実施

※メカニカルオクタン向上
　＝機械的アンチノック

エキマニカバー外す
IGNコイル外す
O2センサカプラ外す

・・・常用3～5000rpmのトルクを出したいので
エキマニは純正ベースで十分
・段付き修整
・内部鋳バリ砂落とし
・4番集合部修整
・外周鋳バリ除去
・フランジ面出し
・バンテージ
といったところかな？

エキマニ取外し

ここまで20分

リアレイアウトの傾斜直4エンジンは
簡単で助かるなぁ

ポート形状が四角く
EN07Xと比べてかなり小さい(笑)

ポートの長さもけっこう違う(笑)

同じEN07系だけど
スポーツエンジンと
実用エンジンは全然違うんだな・・・

排気ポート内部は
型抜き後の修整は全く行われていないモヨウ
凹凸と鋳バリが凄い(笑)
・段付き修整
・内部鋳バリ砂落とし
・曲がり修整
を実施
メンテナンスレベルの内容なのだけど
排気損失はかなり低減できそうだ

こんなこと誰もやらんと思うけど
実用エンジンを弄るのも面白いものだな～

ガスケット形状に合わせて排気ポート段差修整

写真は修整途中
気流剥離を考慮しながら
ポート形状を整えていくので
ポート毎に形状が変わる

形状を整えたら
内部鋳バリ砂落とし
内部曲がり修整
ポート全体の表面仕上げ
などを行ってゆく

4K、2T-G、4A-G、2E-E、EJ20・・・
チューンドエンジンを造った時の楽しさが蘇る

200km試運転後チェック

カーボンの溜まり部は
気流剥離＝排気抵抗
があるのでそこを微調整

EN07Xのメタルキャタライザーを造った時の検討図

気流剥離は見た目以上に管径を縮小して大きな損失を生む
修整ポイントは凹凸を減らす、きつい曲がりを滑らかにする
段差、段付きを減らす・・・など
排気がラクになるようにする

修整すると損失率は1/10以下にまで抑えられるので
チェックと修整は2～3度行う

チェックポイントはカーボンが溜まっている部分
そこはまだ気流剥離が大きいので可能な限り滑らかに修整する

排気の流れを良くすると吸気効率も向上し
ブーストを上げなくても充填効率が高まるので
出力向上と吸気ポンピングロス馬力低減ができる

充填効率が向上するとブースト圧が下がるが
ブースト圧＝サージタンク圧
なので、エンジンが空気をよく食っている証拠である

エンジンに負担をかけずに出力アップと燃費向上
排気温度低減＝水温低減
メカニカルオクタン向上＝レギュラーガスのままでOK

純正を見直した「ムダ取りチューン」なので
耐久性や扱いやすさはノーマルと全く変わらず
長く安心して使えるエンジンとなる

これは
「腐れ機械屋」を自負する私の屁理屈と成功経験である