
興味で事故車の修理、それも骨格までいったような車をぱっと見元通りにする過程を投稿した動画などをよく拝見するのですが、これらを閲覧した最初の頃は
・(相当潰れている車に対して)こんないってても直るもんなんだ…
・色々な修理方法があるんだ…
等と関心や発見の場が今もですが多く感じられていました。そもそも、余程興味のある方やその筋のお仕事に携わられている方でない限り、車の修理工程など一般の方が見る事はほぼほぼありませんでしょうし、そういった他人の眼がはいらないからこそそれを逆手に取ってゴルフボールを使って更に凹みを増やす…なんてとんでもないことが発覚したのも一時期話題となりました、(;^_^A。今更更に問題が発覚しない限り過去の悪事を掘り返すようなことは多くの方でされないでしょうが、ご自身のお車が不運にも傷モノになり修理を依頼するようなケースに陥った場合、その時の程度や状況事情等々で
修理はせず代替えをされる
修理をして乗り続ける
といった選択を迫られることになるでしょう。中には、損傷の程度が重大でない場合や走行上や法律上支障のない場合は修理はせずそのまま乗り続けると言われる方も居るでしょうし、軽微な傷凹み程度であれば(上手く直せるかは別として)DIYでチャレンジしてみよう!と言われる方も居るかも知れません。中には、腕に覚えのある方はそれこそご自身で業者顔負けの修理が出来てみたり、修理屋さんの親しい知人等がいらっしゃれば一般の方よりも破格で修理して貰えるような環境がある方も居るかも知れません。
例えばボンネットやトランク、フロントフェンダーや各ドアなどの取り外して交換が可能な部分の修理についてや、修理ではなく塗装のみの工程などでは私が今回疑問を持つ事に関してだけ言えば何も気にすることは無いのですが、
大なり小なり骨格部分を引っ張って直す工程が入る修理技法が取られる
場合や
他所の切ってきた部分を引っ付けて直すような修理技法が取られる
場合など
のことを言っているのですが、
骨の部分を一度切った貼った伸ばした等の修理をされると元々持っていたボディ強度って絶対落ちているのではないか?
と思うようになったんですね。
事故車が嫌なら新車に乗れ!ですとかそういったお話しを持ち出したいのではなく、技術面での見解としてそもそもの強度にはならないと思うんですよ。一度しわやクセのついた金属は先ず元には戻りませんし、余り考えたくはありませんが、一度直した車(箇所)に再度骨格変形を伴う衝撃が加わった場合など、開発時に想定する壊れ方とは異なる潰れ方をするのではないか?と考えると何だか恐ろしくなって来なくもないお話しだと思うんですね。
ぱっと見であるとか、寸法上であるとかといった見栄えに関する修理や復元は勿論可能だとは思います。実際に事故車を修理して乗り続けている方も居る訳ですし事実として修復履歴のあるお車であっても中古車市場にも多く流通しています。しかしながら、そういった修復履歴の残るお車で、では修理後の強度を試してみましょう…なんてことは出来ない訳ですし、そもそも修理後に再度衝撃が加わったことによる潰れ方の検証だなんて誰も行わないでしょう。厳密には計算値だとか理論上の潰れ方というのがあるのかも知れませんが、きっちり直しておけば強度的に全く問題なく、事故の無い状態と同じ強度は保たれている事を保証するので安心して乗っていいよ!といった事って何方かが証明できるのでしょうか???
私も過去2台、もとより修復履歴のある車を愛車にしたことがございます。いままでほぼほぼ中古ばかり買っているので知らないだけで実はその中にも修復履歴があった事実を隠されていた車が仮にあればそれはもう分かりませんが!?いわゆる「事故車」だと分かって乗っていたかつての愛車でさえ、使用に際して特段不具合に悩まされたことはありませんでした。最も、その車で修理箇所に再度衝撃が加わるようなことはありませんでしたから気付かなかっただけなのかも知れませんが、今にして思えばなんとなくスッキリしないようなお話しな気もいたします。
この疑問に当たるまではどちらかと言えば「事故車容認層」側の人でした。中古で修復履歴が残る車であってもお手にされる方が納得すれば問題ないお話しですし、修復履歴が残るお車はちょっと…と敬遠されるようでしたらば避ければいいだけのお話しです。こんな事考えたくありませんが、修復履歴が残らなくてもそのお車の歴史として多くの方により敬遠されるような事案があったお車でさえ、場合によっては仕入れ先の方もその事実を知らずに販売に回していることだって十分にあり得ます。だから中古は嫌なんだ!と言われる方も過去お見受けしましたが、知らない方が幸せという事も世の中あるでしょう、爆。
で、ですよ?その強度問題ですが、素人が考えると
①ボディは固ければ固いほうがいいに決まっている!
と想像されるかも知れません。それこそ装甲車や戦車など、何と当たっても負けん位の勢いで固さをとお考えかも知れませんが、そんな量産乗用車この世にありませんし、少しお話しが分かる方であれば
②潰れ代を確保した上で柔らかい所と固い所を組み合わせるのが最も良い!
ということはご理解されているでしょう。実際問題今多くのお車でこの考えの下造られていることでしょうが、いくら強固にしたと言いましても重量級の車(トラックなど)や法律の制限を超える高速度での衝突となると到底守り切れる強度のキャビンを有する車は先ず存在しませんから結局は弱いもの、小さいもの、軽いものから負けるといった物理法則には逆らう事はできません。
世の中にはそういった事に備えるという観点から敢えて大きなお車を選択するといった方もいらっしゃるようですが、自動車をお手にする皆が皆その選択が出来る訳ではありませんので選択される方のご判断が問われるところです。
ところで、雰囲気ですとか個人の感想ですとか想像期待云々レベルのお話しではなく
事実としてご存じの方がいらっしゃれば是非ご教示頂きたいのですが、数字のキリがいいのでそれと比較しますが、
2000年頃のミドルセダン
と
最新型の軽自動車
とが正面衝突した場合、どちらが乗員に対して安全が確保されやすいのでしょうか?
想像は何となく出来ますが…この四半世紀でどの程度技術が向上しているのかを興味本位で知れたらいいなと思っています。
修復履歴の定義についてはしっかりと定められていますのでルール上での棲み分けは当然にして行われて然るべきですが、その知識を持たない方を中心に、
何処であっても修理交換すればもうそれは事故車だ!!
再塗装が入っている時点でもう事故車だ…
等といった誤認が散見されます。私の記憶が確かであればかつてはクオーターパネル(リアフェンダー辺り)を交換すれば修復履歴の残る車でしたが、今の規定ではその場所を交換しても修復履歴としては残らない(誤った見解であればできればソースを付けてご指摘下さい)ようですし、感覚の問題にはなりますが、それなりの衝撃が加わった物を修理した、或いは修理前であってもその場所を修理すれば修復履歴の残る箇所でがあれば、いわゆる事故車として扱われるといった見解でいいのかも知れません。
修復履歴の残る物件を避けたければ、勿論拘れば拘る程に新車であるべきでありましょうが、中には鈑金歴の無い個体、再塗装歴のない個体、部品交換履歴の無い個体(何処まで過去の整備履歴を追っていけるかにも勿論寄りますが…)に拘りを持って中古車探しをされる方も居るかも知れません。本当に重箱の隅、細かすぎることを言えば極論新車であっても大きい小さい浅い深いの程度はあるとしても、完璧な無傷の車であるほうが世の中的に少ないでしょうし、そういった無傷の個体であっても、余程のカーマニアの方が温室飼育?でコレクションとして保存されているような個体でなければ、実用車であればある程、経過年数が経てば経つほどに傷はついてしまうものです。もうね、これはある程度仕方のないことですが、その中でも大事に扱う方とそうでない方とではやはり不可抗力的な事故は除いて全体の傷の数や程度というのは差があるような気がしないでもありません。
良いのか良くないのかも議論がございますが、修理業者の中には修理箇所が分からない(分かり難い)ような細工を施して修理される業者もあるようですが、直して貰うオーナー側からすると綺麗に直ったとお喜びになるでしょうが、一度そのお車が中古車市場に流通すると丁寧な業者の「細工」のせいで修理箇所のチェックをスルーすることも考えられます。となれば、本来は修理されているのも関わらず修理は行われていないとして次のオーナー様の下へ旅経っていくことも無きにしも非ず。最も、修理していたとしてもプロ目線からしても見抜けない、分からない、見分けがつかないのであれば最早修理の存在に気が付かないから修理したことにならない…ともいえなくもないような気もしますが、時が経つにつれて修理箇所とそうでない箇所とで差が生じたりですとか、それこそプロ中のプロの方が見れば見抜いてしまうような修理であればやはり修理したという事実については正確に公表公開はして頂きたいと思いますしそれが信用信頼の証であるともいえると思います。
Posted at 2024/07/22 17:10:07 | |
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