アクセルの遊びについて

86のアクセルは電子スロットルを採用しており一昔前のワイヤータイプとは違った踏み心地になります。また電子スロットルを採用したことで起こる問題点もあります。
ここでは86のアクセル(アクセルセンサ)の調節をしたので記録しておきます。

86のアクセルはプリウスαやアクアとほぼ同じ構造で繊細なアクセルワークを必要とするマニュアルやスポーツカーには向いていない設計なんですよね。
まず、何が問題かと言うとアクセルペダルを踏み始めてからの遊びが存在してセンサが反応するまで若干(1秒程)タイムラグが出てしまいます。ですから、踏み始めてからリニアに回転数が上がらず更にもう一踏みしようとすると急に回転数が上がることになります。これは人間の感覚上、非常にギクシャクしたアクセル感度です。
この遊びの間隔を無くすことによって初動からリニアなアクセルワークを可能にできます。

作業に入ります。
早速ですが、車体からアクセルユニットを外す工程は割愛させて頂きます。他の方を参考にして下さい。
DENSO製のアクセルセンサを開封します。
手元にトルクスドライバはありましたが1箇所だけワンサイドネジでした。ワンサイドは持っていないのでグラインダで溝を掘ってマイナスドライバで無理やり回します。
ワンサイドネジは捨ててホームセンタで似たような径のネジを買ってきました。

詳細は端折りますが、どうやら軸部分の隙間が大きいことによるガタがアクセル全体の遊びに繋がっているようです。
この軸の横方向の隙間を埋めてガタを無くしていきます。

3Dプリンタで厚み0.6mmのスペーサをプリントしました。
材質はABS材です。
ABS材は耐摩耗性が良くないので念の為、製作したスペーサにシリコーングリスを塗布します。
前画像の反対側の軸にスペーサを噛まします。

追記⋯開封してから気付いたんですけど、軸周りにグリスなどの潤滑油が一切付いてないんですよね。多分、潤滑油を付けることによってゴミを寄せ付け、アクセルの稼働を妨げることを防止するためなのかな？なんて思ったり。軸部分の緑の材質も耐摩耗性や潤滑性に優れてそうな材質ですから、潤滑油は付けなくてもいいんでしょうね。色々考えられてそうな気がするので、耐摩耗性に優れないABS材を軸に噛ますのは気が引けますが、ナイロン材やらは手持ちに無いのでまたの機会に考えます笑

せっかく開封したのでKUREのドライファストルブを可動部に吹きかけます。
元に戻して完成です。

取り付けてから何日かした後に走ったのでレビューします。
結果は.....めちゃくちゃイイです(((^-^)))
出だしは今までのラグいアクセルワークに慣れしまっていたので、スロットルを開けすぎてギクシャクしましたが、直ぐに慣れました。アクセルセンサが初動からリニアに反応してくれるのでとてもしっくりきます！
巷で言われている、アクセルユニットの台座が弱いからステーを噛まして補強するだのスロコン入れるだのありますけどそれらを凌駕するほどの効果を感じられました。根本的に構造が悪かったからこの結果なんでしょうねきっと


注意⋯本カスタムは保安部品ではありませんが、非常に危険なカスタムです。組み付け間違えや劣化による破損などなどにより場合によってはアクセルが戻らなくなり、事故の原因や車両の故障に繋がる恐れがあります。参考にしてくださる方はこれらの事を踏まえた上で自己責任でお願いします。