
ル・マンの787Bにも添加されていたと聞きました。
USA出光の人気のオイルはモリブデンが添加されてるそうですね。
でも昔からロータリーエンジンには個体潤滑剤は使わない様に、メーカーからもアナウンスされています。
さて。 この矛盾は何故かわかりますか?
REは構造上、サイドハウジングまでしか潤滑する事が出来ません。
しかしアペックスシール摺動面の速度は、レシプロエンジンのピストンスピードよりも速いのですから、潤滑無しでは持ちません。
そこでメータリングオイルポンプから送って、ハウジング内に直接供給しています。
それこそEGIになる前は、キャブレーターでガソリンと混合していました。
圧送ではないので油膜が切れない様に、アペックスシール摺動面にはマイクロチャネル加工と言う細かい穴が設けられ、オイルを保持しています。
個体潤滑剤はここを埋めてしまいます。
では前述の787Bは何故か? レースだからです。
途中でエンジンを切る事はありませんから、個体潤滑剤の摩擦抵抗の少なさと、ボールベアリング効果が有効に使えます。
USA出光のオイルも元々レース用です。
ストリートでは個体潤滑剤は推奨されていません。
マイクロチャネルが埋まった状態では、一晩エンジンをかけないと油膜は切れます。
再びエンジンを始動してから油膜が形成されるまでタイムラグが出来ます。
所謂ドライスタートです。
だから僕は、純正オイルまでSP規格になり、モリブデンが当たり前になっているのを懸念しています。
ご利用は計画的に。
Posted at 2024/02/17 22:04:04 | |
トラックバック(0) | 日記