リンクボール同士の接続は内部のM10全ネジで強力に接続されているのですが、回転方向の固定がこのままでは弱いので固定が必要です。
安易に溶接をすれば良いと思ったのですが、メーカー仕様にも合ったようにホルダ部は高強度亜鉛合金です。
亜鉛合金とは何?と脳が真っ白になりました。
しかも亜鉛合金の加工は未経験で、似たような材質ではアルミ鋳物(ダイキャスト)があります。
ここまで来たら一か八か溶接するしかないと思いチャレンジします。
初めはA50材の溶接で使用しているφ2.0mmのアルミ用溶接棒でカットした端部を2個付き合わせて練習しました。
*************結果は予想通り玉砕でした***********
そこで、トーチのノズル口径を大きくしてガス量と溶接電流を調整します。また純アルミ用の溶接棒φ1.6mmに変えて、リンクボール同士を溶かして溶着する方式に切り替えました。補強でアルミを溶かして上にのせる感じで点付けしてみました。亜鉛合金もアルミ合金と似ていて溶け具合が肉眼ではほとんどわかりません、微かに表面の肌にしわが出来たら溶けているというイメージです。それから亜鉛合金の融点がアルミ合金よりもかなり低いので溶け具合は早いです。
このような感じで点付けと工場エアーによる冷却を繰り返して一周溶接が完了しました。
やはりアルミの溶接と一緒でアルゴンガスが届かない箇所が直ぐに酸化して黒くなるので、その都度ワイヤーブラシでススをクリーニングします。
前回製作したショートスタビリンクとの長さの比較です。
・上側前作 純正比-23mm
・下側強化型 純正比-27mm
最終的に長さの話ですが、何ミリが良いのかはドライバーの感性や足回りのセッティング・路面の凹凸状況にもよるので結論は出ないと思います。しかしスピードが出ている場合はリンクが短いほうが効きが早い傾向にはあるとは思います。
次回は車両に取り付けます。
Posted at 2023/11/22 00:03:58 | |
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