
もう春くらいからホイールを変えたいと思っていた。
その頃にはいくつか気になるデザインやメーカーもあり、どれに狙いを定めようかと日々思案していた。
とはいえ、私はしがないサラリーマン。
そのに注ぎ込める費用には限界がある。
今回は初の社外ホイール導入ということもあり、お試しの意味も兼ねて中古品を狙うことにした。(本来なら初めてだからこそちゃんとしたルートでちゃんとした物を買いなさいというところかも知れないが。知れないが、というよりたぶんそう。)
一応、雀の涙ばかりのボーナスも入りあとは狙いを定めるだけというところになったわけだが、その頃には私の中で「白い5本スポーク」への憧れが強くなっていた。
もちろん他にも気になる物はあったわけだが、「私のミラノレッドのCR-Zにはきっと白いホイールが似合うはずだ!」という謎の思い込みも激しくなっており、以前某フリマサイトで見かけたENKEIのpf05というモデルが一際気を引く存在となった。
そしていよいよその時は来た。
某ヤフオクにてENKEI pf05のホワイト17インチが出品されたのだ。
pcdやオフセットなども事前に確認してある。
あとは落札するだけだ。

接戦の末、無事落札。
競っていたのが私の他に一名だったので「吊り上げか?」とも頭に過ったが、引き取り対応にも応じて貰えるとのことだったので実質送料の一万円は浮く計算なのでよしとした。
落札価格は81,000円だった。まだ使えるタイヤ付きなのでお買い得感があった。
落札した次の日が休みだったので早速引き取りに行った。

CR-Zのラゲージの積載量の話題の際に必ず出る「タイヤ4本積めました」をようやく私も体験することが出来た。当然トノカバーは外します。
そして本日、予約していたオートバックスへと持ち込み取り付けて貰うことに。
が!!!!!
ここで問題が発生。
発生、というか明らかになった。
それは整備士の方から告げられた。
「あの…ほんとにこのタイヤ使うんですか…?」
?????????????
質問の意味が判らず、説明を聞くことに。
「このタイヤだとちょっとまともに走るのは怖いですよ。正直、自分だったらこれは履きません。」
出品者の方曰く、「タイヤはサーキットで2時間ほど使用しただけなのでまだ使えるかと思います」とのことで、写真を見る限りだと何やらタイヤが溶けたであろうカス?が付着はしているが確かに溝はまだ残っているように見えた。
そして実際に引き取った時に軽くは確認したがマジマジと見ることはしなかった。
が、実際は4本中2本はスリップサインに近いところまで減っているところもあり、溝が生きているものもタイヤが溶けたカスなどが付着しているため使用は避けるべきだ、というのが整備士さんの見解だった。

言われてみれば確かに普通のタイヤはこうではない。
ホイール自体が多少の傷はあれど全体的に綺麗だったことで根拠の無い安心をしてしまっていたのかも知れない。
装着されているタイヤはヨコハマアドバン ネオバという、みんカラユーザーの方なら当然知っておられるかと思われる有名なタイヤである。
そのタイヤ付きで先述の落札価格ということで、ラッキー✌️くらいに思っていたが、思わぬところに…いや、車いじりに精通している方なら割と予見出来そうなところに落とし穴はあった。
出品者の方に悪意があったかどうかは定かではないし、もっと言えば中古品を買うにあたりそこの落とし穴は購入する側が気付けなければならないと私は考えている。もろもろのリスクを踏まえてその値段で買いますか?という問いに対しイエスと言ったのは私なのである。
ひとまず、オートバックスでの作業は中断してもらい、ここまでの工賃を支払い店を後にした。
さてどうしたものか🤔
新品のタイヤを組むか?
それともまたネットオークションやフリマサイトで物色するか?
それだとまた同じ過ちを繰り返す可能性があるから中古タイヤを実店舗で探すか?
早くこのホイールを履きたいという気持ちももちろんあるが、それ以外にも事を急ぎたい理由があった。
玄関がヤベェことになっているのだ。

しばらく保管するのであればベランダにでも置いておくことはできるのだが、すぐに使用する予定のため現在のpf05の置き場所が玄関になっており日常生活を送るにあたりやや不便になっている。
あとゴムの臭い充満していつも玄関がオートバックスのタイヤコーナーみたいな空気になっているのも困る。
よし決めた。
周辺の中古タイヤ取り扱い店に問い合わせてみて適合サイズと予算に合った状態の良いものがあればそれを履こう。
高級タイヤを履きそびれたことは些か惜しい気持ちはあるが、そもそもそのパフォーマンスの恩恵を今の運転技術の私が感じ取れるのかどうかも怪しい。
数件のお店に問い合わせてみたところ、「215/45/17なら4本組の在庫ありますよ。ブリヂストン製で製造は2023年、溝も9割方残っていて値段はもろもの工賃とか含めて五万円で収まります。」というお店に行き着いた。
「215/45か…🤔」と一瞬考える。
確かみんカラのレビューでも215/45/17を履いている人はいたけど、CR-Zは普通は205/45/17じゃなかったか…?🤔」
ここで一旦電話を切り、困った時の「あの人」への連絡を試みる。
前回のハイブリッドバッテリーの故障の際にも助け船を求めた、車両購入店のオーナーさんである。
電話を掛けるといつものように快く相談に応じてくれた。
「当店での取り扱い車両にも215/45を履いている個体も多くあるので大丈夫だと思われます!」
そして、「新たに装着するホイールのことも踏まえて、私よりも詳しい整備の者に代わりますのでそちらからもう少し詳しいアドバイスをお聞きください!」と整備士の方に取り次いでくれた。
「なるほどですね〜、ネットオークションだと結構あることではありまして、2時間といえどサーキット走行は大変熱を帯びるので普通の乗り方の2時間とは全く別のものですしそもそもどこまで攻めた走り方をしていたかも不明なので本来はオマケ程度に捉えた方がガッカリ感がなかったかもですね🤔」
「で、タイヤサイズの件ですが215/45の17インチは全然問題無く履いて頂けますよ!フェンダーとの干渉なども無いはずです。ただ、タイヤの外径が大きくなるので車高というか最低地上高が上がるのでちょっと腰高感は強調されてしまうかも知れませんね。」との事だった。
毎度思う事だが、一年も前の客に対してもどこまでも懇切丁寧なスタッフさんたちだと感服する。
丁重にお礼を述べ電話を切った。
そしてすぐさま先程の中古タイヤ店へと掛け直す。
「先程の件ですが、これからお伺いすることは出来ますか?可能であれば一度現場を拝見させて頂きたいです。」と申し出るとOKとのことなのですぐさま車を出した。

15分ほどで到着。
来てみて気づいたが、ここは何度か通ったことのある道だったがここがタイヤ屋さんとは知らなかった。(大きく書いてあるんですけどね。)
工場内にはタイヤが多数保管されており、担当の方が「こちらです。」と案内してくれた。
「先程お伝えした通り、ブリヂストン製のエコピアというタイヤで溝は9割方残っていて製造は2023年で新めなので普通に安心して使えます。」とのこと。
現物を見ると確かに新しいタイヤで溝も全く減っているように見えないしゴムの質感も今履いているミネルバとは比べ物にならないくらい黒々として若々しい。
カー用品店でも見かけたことがあるものなので得体が知れないタイヤでもない。
正直、性能云々は良くも悪くも理解出来ていないがそもそも私は今履いているミネルバのタイヤしかまともに知らないのでこのタイヤにすることに決めた。
「20分も掛からないと思うのでそちらの待合室でお待ち下さい。」とのことなので大人しく待つ。

なんとも味のある待合室だったがクーラーが効いていてすこぶる快適だった。ありがてぇ。。。

車種は判らないがなにやらかっこいい車が停まっている。従業員の方のものだろうか。
とかなんとか思っていたら本当にあっという間に作業が終わったと先程の担当者さんが待合室へとやってきた。

おおおおお!!!
いいっすね!!!!
やっとpf05を履いているところを見れた!!!!!
突然の問い合わせに対応してくれた事にお礼を言い、代金を支払う。
アドバンネオバは廃タイヤになるのでその廃棄量や工賃もろもろ込みで49,720円となった。
予定外の出費ではあるが、それでも安く収まったのだろうと自分に言い聞かせる。
結局、ホイールとタイヤ、その他工賃などで述べ135,000円くらいにはなった。
本来の予算は遥かにオーバーしている。
安物買いの銭失いマンとは私のことです。
しかしこれも勉強代だと思えばよい。
なんならこの間のハイブリッドバッテリーの修理を0円でやってもらえたのだからまだ余裕で浮いてるまである!!(?)
あの時4〜50万円の請求を喰らっていたらそもそもpf05なんて買えてませんからね!!!ね!!!!!!(念押し)
とまぁ、なにより愛車がまた少しかっこよくなったのでそれでいいではないか。

確かに、というか当然なのだが車体が全体的に持ち上がった印象である。

でもこれでまたひとつ目標が出来た。
次の目標は車高調かダウンサスを入れることに決まった。
しばらくはこのスタイリングで乗りつつ、日々の過酷な残業に耐え、その残業代を貯めたらそこを目指せる。
そう思って毎日を頑張ろう。
そしてまたヤフオクなりメルカリなりに旅立つのだ!!!!!!!!!!

今回は私の野望の一つが叶ったということと、安易に安価な物に飛びつくとかえって高く付くということを身をもって知ったという内容をお送りしました。
しかしこういう紆余曲折、波瀾万丈、右往左往をひっくるめても、車に触れている時間は幸せだと感じます。
皆様に於かれましても引き続き良きカーライフをお送り下さい。
おやすみなさい。