
【前回までのあらすじ】
ディーラーでの診断の結果、ハイブリッドバッテリーの故障が確定し流石に高額過ぎるその費用を二つ返事で受け入れるわけには行かなくなり、時間は掛かるが加入している保証を使って修理・交換する道に方向転換した。
当初は必要な手続きやそれらに掛かる日数を敬遠し、またディーラーでの診断前の時点では担当者や車両購入店舗の店長さんからもハイブリッドバッテリーの故障というケースは統計的に極めて稀であるとの話であったこと、加えて消耗品に該当する部品に対しては保証は適用されないということから自費修理の道を一旦は選択したわけだが、振り返ると当然「最初っからこうしとけよ!」という話になる。
保証会社から紹介された整備工場へ入庫する前にまずは愛車を預けているHONDAディーラーへと向かう。
先行きは不安なままであるが、使えるものは使いベストな選択を目指すことしか今の私には出来ない。
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AM10:00、出発(徒歩)

めちゃくちゃ暑いが雨じゃないだけマシだと思おう。。。

ディーラーに到着すると即座に無料コーヒーをオーダー。
担当者さんが来て、もろもろの説明を今一度受ける。

ハイブリッドシステムを診断する際に重要なエラーが赤枠の項目とのこと。
これはハイブリッドバッテリーの異常を示しているらしい。
もう一枚の資料(こちらはその場での閲覧のみで持ち帰りは不可とのことだった)には対処として「ハイブリッドバッテリー交換」と表記されていた。
そしてその先の診断に関してはまずハイブリッドバッテリーを交換しそこの異常がクリアになってからでないと出来ない仕組みとのこと。
つまり、ハイブリッドバッテリーを交換しないと始まらないということである。

そしてこちらがハイブリッドバッテリーの交換に関する見積もりである。
397,000円。
あくまでここが最低限のスタートラインの費用ということで、更に他にも不具合が見つかれば都度費用は上乗せされていく。
実際問題、保証会社には着工に際して審査はあり、そこで認証を得られれば保証が適用されるということなので保証を使って修理するとは言ってもまだそれが使えるかどうかは今後の展開に依るところなのである。
ここで担当者さんからハイブリッドの方ではない通常のバッテリーに関しての話題が出る。
先週、IMA警告灯が点灯式ハイブリッドシステムが停止した時から今に至るまで通常のバッテリーの充電がなされておらず、テストした結果残量が30%程度まで低下しており走行中にバッテリーが空になる可能性があるとのこと。
なのでここでバッテリーを交換していくか整備工場に行くまでの間でどこかで買って交換するか、ロードサービスを使うかした方がいいと思いますとの助言であった。
ここで交換していくと工賃込みで14,000円ほど掛かる、と。
親切心と商人心を両方とも感じ、一瞬悩んだが実際問題ここでのベストを判断出来るだけの知識と経験が無い私は走行中のリスクを一番軽減されるであろう選択肢を選んだ。
見る人が見れば良いカモなのかも知れないが、実際私はプロの前ではいくらでもネギを背負ってしまうカモには違いなかった。
拙い持論として、「金で買える安心は買える範囲で買っておけ」というものを小脇に抱えているので今回は買える範囲の安心を買うことにした。

煙草を吸いに外に出たらちょうどバッテリーを交換してくれているところだったので近寄って少し整備士さんと話してみた。
見ている限りでは覚えてしまえば難しい作業ではなさそうなので今後は自分で出来るようにしないとなと思った。

本日のお会計、約18,000円を支払いディーラーをあとにする。
ディーラーから整備工場までは約20分と遠くない。
ほどなくして到着したが、予定時刻より早く着きすぎてしまったため小一時間ほど待った。

運転席の下部から診断機を接続し、情報を引き出しているようだ。
あまり見る機会も無いので邪魔にならないところから見学した。
診断が出るとやはり「ハイブリッドバッテリー交換」というところまでしかエラーコードが出ないのでひとまずここで見積もりを出して保証会社がどう判断するのか、ということらしい。
が、ここからが整備工場にとっても厄介なところらしい。
保証会社とのやり取りには時間を要すると言ったがそれは工場側からしても同じで、見積もりを送信してそれを保証会社が審査する。審査した結果、保証会社が部品の調達を始める。そして調達した部品が整備工場に送られ、着工の許可が降りて初めて作業が開始出来るという流れであり下手したら見積もり送信から一週間音沙汰が無いということもザラらしい。
実際に今日私が伺った際に作業をしていたアクアもハイブリッドバッテリーの交換という保証会社から流れて来た案件だというが、入庫したのは一週間前なのに着工出来たのはようやく今日だという。
こちらの整備工場は代車を無料で貸してくれるのだが、流石にいつまで掛かるかわからない案件に関して無限に貸し出し出来るものでもない。工場は工場でなるべく回転をよくしたいのである。
そして私はというと、今日愛車を預けてそのまま代車を借りて帰るというつもりで来ている。
事前に整備工場にもその旨確認を取っていた。
保証会社と提携している工事なのだから、当然そのあたりの必要日数などもある程度共有されている上で受け入れているのだろうと考えていた。が、実際は結構そのあたりで食い違いが起こりがちなのだという。
さあて困った。
少なくともこのまま愛車に乗り続けていたらせっかく新品に交換したバッテリーはまたすぐにダメになるだろう。それは困る。
このあたりの話は先程診断をしてくれたベテランっぽい整備士さんとしたのだが、お互いに「う〜む」となってしまった。
すると彼は難しい表情のまま壁に掛けてあった作業スケジュール表と睨めっこをし、しばらく考えたのちに「代車はなんでも大丈夫なんですか?」と私に問うた。
「なんでも」が指し示す範疇が未知のため内心「いやなんでも…ってなんやろか?🤔」と思ったが、背に腹はかえられないので「まぁなんでも…大丈夫っすね。。。」と答えた。
その返答を聞きベテラン風整備士さんは事務所の外に出て行った。
そして一台の車と共に帰ってきて、「とりあえずしばらく出せる代車はこれしかないんでこれでお願いします」と言った。
「次に連絡が来るのはどのタイミングですか?」と問うと、「基本的には車が直った時か、保証会社とのやり取りで何かしら問題が発生した時ですかね。その場合は保証会社からも連絡は行くはずです。」とのこと。
どうやら早く到着しすぎた私の案件を無理矢理スケジュールの合間にねじ込んでくれたらしく、「すみません、自分次の仕事が迫ってるので今日はこの辺りで失礼します」と言って足早に事務所の方へと戻って行った。
保証会社の電話口でも「提携先の工場はどこも修理の案件を多く抱えていてスケジュールの調整に時間を要することがあります」と言っていたが、確かに先程から見ている限り非常に忙しそうだ。
一瞬、自分の働いている職場環境が脳裏をよぎった。
業種は違うが規模が限られていて尚且つ人手が不足している現場はどこも忙殺される日々に違いは無いのだろう。
限られた規模で利益を出そうとしたら、少ない人数で多くの仕事を回転させねばならない。
私としては愛車をなるべく丁寧に扱ってもらい不具合を直してもらえればそれでよい。
整備工場を後にしたは良いが、道路に出た瞬間から代車の挙動の確認に神経を尖らせた。
いや、そんな神経を尖らせる必要のある車ではないのだろうが、私の浅い運転歴に於いて過去乗ったことの無いタイプの車だったので緊張した。
今回代車として借りた車。
それがこちら。
スバル サンバーバン!!!!!!!
これはすごいですよ。
私のCR-Zが平成24年式に対しこちらのサンバーはなんと平成19年式。

内装は昔父親が運転していた軽トラに近いような雰囲気で、レトロさが全面から溢れ出ている。

下手したら操作がわからないことが出てくるかもしれないのでまずはマニュアルを探した。
とりあえず何かあったらこれで確認しよう。

というかグローブボックスはフタが壊れていてガムテープで閉じられていた。
ナビは後付けのユピテル製のものが取り付けられているが、私はスマホのグーグルナビを使用すると思う。
そもそも軽自動車自体、乗った経験がほとんど無い私からすふとこんなにアクセルをベタ踏みにしていいのかと乗り始めはかなり困惑した。
しかし流石に運転席からの視界はCR-Zの2000倍くらい良く、アイポイントも高いため運転がしやすい。
一週間なのか十日なのか、二週間以上掛かる可能性もあるのか、今のところ不確定ですがしばらくの間はこのサンバーくんにお世話になります。
前回のフィットちゃんの時もそうだったが、こんな機会でもないと乗る機会なんて訪れないであろう車に乗れるのは個人的には良い経験だと思うのでこれはこれでありがたい。
順調に修理してもらえることを切に願う日々であります。