以前ブログの最後にN54の335iが欲しいと書きましたが、思えばE90って320からM3まで全てのグレードがキャラ立ちしていていて良い時代だったなぁと。
4駆モデルと323i, 330iを除き前期・後期全てのグレードに乗ったことがあるので、それらの印象を忘れぬうちに書いてみます。
まずは320i。ノンターボの2L4発です。
前期と中期(後期の初期と表現するのが正解?)はそれぞれ150馬力・156馬力で、最終的にはN43という型式で直噴化され170馬力になりました。
直噴化された時は残念に思ったものですが、どっこい最終モデルに乗ってみるとこれがキモチイイ。
マニュアルだったというのもありますが、NA4発らしい乾いたサウンドを伴って7,000回転まで躊躇なく吹ける様はまさに快感と言えるもので、、、シャシーの素性の良さと鼻先の軽さと相まってコイツはドイツ版パンダトレノの豆腐屋か?なんて思いながら1人楽しんだ記憶があります。
今は燃費&トルク競争ばかりでこういうエンジンから染み出るパワーを楽しめる4気筒のクルマは少ないですからねぇ。
シャシーの素性の良さを楽しむという意味でも320は間違いなくベストな選択で、「あえて」ボトムグレードを選ぶ価値があったと思っています。(それこそ初期F10の523的な)
ちなみに前期にあった320siはいつか所有してみたいですね。
お次は325i。
後期に搭載されたN53の直噴3Lには良い印象がありません。踏んでも何だか眠たい感じで、6発にしては回転数に応じた振動レベルの変化も大きく、「あ、これなら320の方がいいや」と思ったものです。
3Lもあるくせに218馬力というロースペックでして、、、、エコに振ったデチューンエンジンであることが明確に分かる味付けでした。挙句燃費は伸びないとなると、一体何が良いんだ?となった記憶があります。
一方で、前期と中期に搭載された2.5リッターのN52は個人的にワンオブベストなBMWユニット。
固め・濃い目・油多めなE46時代の6発から薄味になったものの、、回したら回した分だけパワーを引き出せる極めて素直な特性と高回転域のスイートな感触はN型6発の特徴でして、クルマの滋味深さと対話できるという意味では最も優れたグレードだと感じます。
ラストは「サンサンゴ」でございます。
モデル名が3シリーズとして初めて実排気量を超えたモデルだと記憶していますが、初めて乗った時はあまりの速さに驚きました。そして音がレギュラーラインのモデルとは思えない程太い。始動時なんかはきっと近所迷惑レベルなんですが、まぁ回すとBMWの直6らしい澄んだ音に変化していきます。
絶妙にセンター寄りに配置された両側2本出しマフラーも良いですね。
無闇に太くしたり4本出しにするより色気あると思うんだけどなぁ。
335も先述の320/325同様に前期と後期でエンジンが異なりまして、前期と中期には三菱のターボが2つ付いてかつピエゾインジェクターを採用したり、クランクシャフトとコンロッドが鍛造など、、やけにBMWの気合いとコストを感じるN54が、後期には(普通の?)シングルターボのN55が搭載されます。
どっちも良いエンジンで個人的にはさして大きな差を感じないものの、やはり過度特性や官能性、トップエンドにかけての弾け方はN54に軍配が上がるように思います。
サウンドはN55の方がキレイですね。F10の535もこの音だったら良かったのに。
とにかく335は今振り返っても特異な存在で、特にN54搭載モデルはシーンによってはM3よりもファンで速い。
カタログスペックの時点で十分パワフルなんですが、306馬力という数値以上のパンチを感じた記憶があります。
M3をV8にしたから、、とりあえず直6で速いの作っとくか、、的なBMWのエンジニア魂を感じるめっちゃ面白いモデルでした。
ツーリングのLCIのN54搭載モデルを増車できれば良いのですが、、本当に玉数がないんですよね。パノラマルーフに絞ると尚更。
この型はセダンよりツーリングが好みです。
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2024/09/25 17:19:21