
私の相棒は2スト3気筒エンジン。
アクセルの応答性と強力な低速トルク、そして超軽量なエンジンと相まって、トライアルでは最新の4ストターボエンジンと互角の戦いをしていました。
ところが、
最近いつもメインで参戦してるレースがどんどんハイパワー車に有利なコースに変わって、
そろそろ2ストも限界かな! と思う場面が多くなりました。
2ストが大好きなバーンズは、それでも何とかこの2ストで勝つ事を夢見て今までエンジンを弄ってきました。
しかし、しょせんカタログ馬力28馬力(グロス)。
4ストターボ車はノーマルでもカタログ馬力64馬力(ネット)、
レースに出るくらいの車は当然弄ってるので100馬力は軽く超えてきてる。
このままでは勝てる気がしません(涙
そこで最後の切り札、
3連チャンバー!
2サイクルのパワーアップにはチャンバーが一番効果的。
4ストの様にに排気バルブを持たない2ストはこのチャンバーによって発生する反射波によって混合気の吹き抜けをもう一度シリンダーに押し戻し、ターボの様に加給することでトルクが上がります。
しかし、今までのジムニー用は3気筒に対して1本のチャンバーでした。
これではせっかくの反射波が3分の1になってしまう。
それでも、チャンバー効果はあり、パワーはノーマルの比ではないくらい出てました。
しかし、やはり1気筒に1本のチャンバーがあれば反射波が100%帰って来るので、チャンバー効果はかなり上がり、パワーアップが期待できるはず。
そこで私の師匠にお願いして作ってもらいました。
幻の3連チャンバー その名も
OHTAⅢ
なぜ幻かと言うと、師匠いわく「あまりにも手間がかかり過ぎて値段が付けれないから販売はしない」との事、
見てると意味が分かります。
エキパイ部分
このチャンバーはオールハンドメイド。
エキパイからサイレンサーまでハンマーと溶接機だけで作ってます。
今までの1本物でもかなり手間と時間がかかっていたのに、これはその3倍!
まさに気の遠くなる作業です。
サイレンサー部分、この部分もハンドメイドしかも3本!
集合部分、ここが一番大変だったらしい! 分かる気がします。
チャンバーの形状はCADで出してますが、
師匠いわく「やはり最初からベストの形状を出すのは難しく、これからトライ&エラーを繰り返し、理想の形状を探していく事になるだろう」と言ってましたが、
これを見る限りもう理想的な形だと感じるのは私だけ?
ジムニーレースがパワー競争に突入して、だんだん勝てなくなってきた2サイクルの救世主になれるか?
これからレポートしていきたいと思います。
じゃ!
Posted at 2009/02/17 23:10:38 | |
トラックバック(0) |
ジムニー | クルマ