健康診断などで採血するときほとんどの場合、真空採血管と言われるもので採血されると思います。
この採血管の「ホルダー」と言われる部分(採血された血がたーっと入っていくチューブの外にある容器)を使い回していることが
問題になっています。
ちなみに元となる厚生労働省の通知を示しておきます。
真空採血管等における使用上の注意等の追加等について(平成17年1月4日)
ホルダーの部分は消毒して再利用するところもあるようで、最近頻繁にメディアに取り上げられるようになっています。
厚生労働省は肝炎などで問題があったので先手を打っているんでしょうね。
中国のギョーザ問題なんてのもありましたし、いよいよリスク対策をコストで払う時代になってきたという感があります。
でもですね、例えば完全に安全な食品など有り得ないですし、完全に安全な薬はあり得ないですし。
ここで一番気にしなければいけないのは、そのリスクがどの程度あるかでしょう。
注射針を使い回すのは言語道断ですが、ホルダーではその可能性は低い気がします。
事実専門家の見解もそのようですし、ホルダーの再利用による感染が発生したという事例もないようです。正しい手順さえふんでいれば、事実上危険性はほぼないのではという印象を持っています。
これを実施することによって、コストはかかり資源は使いますし医療廃棄物も増えますし。リスクとのバランスを考えれば、医療費や環境問題が取り沙汰される昨今、時代的には「リサイクル」してもいいんじゃないでしょうか…?
「使い回し」という報道表現自体が意図的な表現(船場吉兆を連想させる)なので「リサイクル」と言えばOK?(ってこれじゃあの女将と同じか^^;)
(余談ですが、環境問題とかこの手の安全性の問題って同じようなメディアや市民団体が声を挙げて責めている気がする…矛盾はないのかな^^;)
被採血者からの問い合わせや器具の在庫不足など、医療現場でも混乱を招くでしょうし、大げさに悪者扱いしすぎなんでは…?
メディアの報道の仕方も気になります。
この手の問題が起これば、洗いざらいさらってきて一斉に集中してニュースにする。単純にニュースだけを表層的に見ると、各地でまた医療問題が起こっているかのようです。
(三菱のときも似たようなことありましたよね)
問題の掘り下げや後のフォローはしない。まぁインパクトがあるからニュースにするんでしょうが、期間が経って「更にここがいけないことがわかってきた」とか「その後結局安全とわかった」なんてニュースを余り見たことはありません。
ダイオキシンとかタミフルなんてその後どうなったんでしょうね?
クルマの事故の方がよほどリスクが高いと思うんですけど。
完全を求めそうでないと瑕疵として非難する、厳しい世の中になってきたな…と思います。
ただ元々人間が不確実なものである以上、完全完璧なものを求めすぎるのはどうなんでしょうか。
そもそも「リスクがゼロである」というのは
悪魔の証明みたいなものですから。
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Posted at
2008/06/18 21:50:11