
GWは妻が多忙でいつも私は放置されるので、近年は単独でロングドライブに出掛けます。
昨年の熊野古道&南紀ツアーに続き、今年も紀伊半島「高野山での宿坊体験と修学旅行以来の奈良の寺社仏閣巡り」を企画、還暦間近になって世界遺産や国宝級の建造物・仏像が発する歴史や匠の重みが少しは理解できたような気がします🤔
プランは、奈良公園(春日大社・東大寺・興福寺)→高野山(金剛峯寺・壇上伽藍・大門・奥之院・宿坊【泊】・霊宝館)→斑鳩/西の京(法隆寺・唐招提寺・薬師寺)とみっちり⛩️
往復1,300kmを一泊二日と強行軍ですが、GW中日の平日休暇に天候もまずまず🌤️、一人気ままに落ち着いた旅が出来ました。
4/30は帰宅して夜のうちに一路奈良へ🛣️
途中SAで仮眠し、混雑回避の為に翌朝6:00には東大寺付近に到着。
格安24H駐車場を探して停め、奈良公園周辺の名跡をゆっくり歩いて回ります🥾

期待通り、いきなり野生の鹿がお出迎え🦌
本当に大人しくて聞きしに勝る鹿共生社会!

先ずは早朝から参拝できる春日大社(境内無料)へ。

平日早朝はまだ観光客も少なくて静寂。
表参道には散歩やジョギング、カメラ趣味の人々ばかり😚
重文・南門(下)から本殿に向かって今回ツアーの初参拝。

重文・朱塗りの回廊は吸い込まれそうな美しさ。

砂ずりの藤の花が丁度見頃で幸運でした😊
9:00本殿特別参拝(¥700)や10:00開館の国宝殿(¥500)は時間の都合でパス。

次に東大寺へ。
国宝・南大門からして東日本の寺社仏閣とは全くスケール感が違います。

国宝・金剛力士像がお出迎え!
(鳥避け網が観づらくてスミマセン)

鏡池に映る中門と大仏殿に魅了されました。

7:30開門(¥800)と同時に入館、国宝・大仏殿は写真以上の弩迫力🙄
木造なのに大空間、1709年再建ですらここまでやるか!

国宝・廬舎那仏坐像、通称 奈良の大仏さんは大人になって観てもやはりデカく、圧巻です!

巨大な建物を支える造りは何から何まで荘厳で剛健。
全てが木造と思えず、自分が小さくなった感覚です。

大仏殿を後に境内の東側高台にある国宝・二月堂(¥500)へ。

立派な舞台から奈良市街を一望🌄

お隣の国宝・法華堂(下・内覧せず)を後にして、興福寺に徒歩15分ほどで移動。
鹿は奈良公園だけでなく至るところに出没!

東大寺と興福寺の間の最も混む県庁前交差点は、四方向にバリアフリー歩行者用地下道が整備されていて便利。

奈良公園は10:00頃にはインバウンドや修学旅行生含め観光客が激増していて、皆が鹿煎餅とカメラ片手に鹿に殺到中!

興福寺では、国宝・四天王像等を奉る平成30年に再建されたばかりの中金堂(下)から。
中金堂・東金堂・国宝館のセット券が1600円ですが、内部の仏像等は撮影禁止です。

重文・南円堂(下)や国宝・三重塔、国宝・北円堂を巡り、

十二神将立像や四天王像など国宝18体を奉る国宝・東金堂(下)を拝観し、多数の仏像を展示する国宝館へ。
国宝・千手観音菩薩像や国宝・八部衆像の一体、超有名な 阿修羅像(撮影禁止)の麗しさに呆然。
午後から和歌山県の世界遺産・高野山に移動です(お昼はコンビニパンで時間節約)。
京奈和自動車道から高野山には海側から山側の順に、紀北かつらぎICから480号、高野山ICから370号、橋本ICから371号の三本有りますが、この順番で走りやすく、観光バスや一般車は殆ど道幅が広くカーブの少ない480号を使います。
昔は路線バスも走った南海電鉄沿いのメイン街道、370号を往路に使いましたが、結構狭いカーブ続きで大変でした。
371号は更に狭く熟練者向きで、やはり時間的にも480号がベスト。
初めて訪れる高野山は標高800mの盆地で、弘法大師/空海が816年に開創した修行道場117院を擁する珍しい宗教都市。
平日だからか観光客の半分がインバウンドと、予想以上の国際性に驚嘆しました😳
最初に訪れた金剛峯寺(こんごうぶじ)は、真言宗約3600寺/信徒1千万人の総本山で、今もこの高野山全体を所有しています。

主殿(¥1000)で、数々の広間を飾る狩野派などの襖絵(撮影禁止)を観てから、

日本歳大級の石庭、蟠龍庭(ばんりゅうてい)では余りの厳粛さに一瞬、時が止まりました🌿

外国人カップルに頼まれてシャッターを押すこといと多し📷

次に金剛峯寺から歩いて直ぐの壇上伽藍(だんじょうがらん)の中門へ。

高野山総本堂にあたる金堂と桜。

弘法大師が最初に開いた道場、根本大塔(内部撮影禁止)は高さ50mと巨大な方円塔が圧巻。
夜はライトアップされます。

標高が高い為、丁度、八重桜が見頃でした。

高野山開創前に鎮守目的に最初に建てられた御社(みやしろ)。

高野山入口の大門までは歩いて約10分。

ここも夜はライトアップされます。

高野山は東西約4kmもあり、名所を全て車移動する場合は駐車場が満車になると右往左往に。
お勧めは、どこか一ヶ所に車を停めて、東西どちらか端まで散策し、西端の大門と東端の奥之院の間は一気にバス移動し、反対端から散策しながら元の駐車場に戻るのが最も効率的。
徒歩で巡るとお店も覗け、小さな気付きも多く、アップダウンも余りないので意外に疲れません。
時刻表に載ってない臨時バス便も出るので焦らず待ちましょう!

奥之院には弘法大師のご霊廟があり、途中参道には全国大名の8割ものお墓が祀られている神聖なエリア。
特に最奥部の弘法大師を祀る一画は、撮影や帽子も禁止です。

入口付近には企業による物故者供養・慰霊碑が数多く有ります。

かたや、一ノ門からの参道には豊臣家や島津、毛利、前田、上杉、武田、伊達家や、明智光秀、石田三成、お江さんら、歴々の戦国大名のお墓が有ります。

こちらが織田信長公と筒井順慶のお墓です。

茶色ガードレールは良く見ますが、表裏とも天然木材貼付けと念の入れようは凄い。

小腹が減ったので、ご当地銘菓で有名な松栄堂/別店で焼きもちを食べて、職場へのお土産購入。
気立ての良い女将さんからお茶を頂きました。
ちなみに壇上伽藍の西側には唯一ファミマとGSが有ります。

今晩お世話になるのは、宿坊 無量光院さん。
宿坊は51宿も有り、どこが良いのかとんと判らないので予約窓口の高野山宿坊協会で選んで貰いました。
基本は個室一泊二食制、浴場・トイレは共同、浴衣や歯ブラシ、手拭い、バスタオル、駐車場、喫煙所、飲み物自販機、Wi-Fiもあり殆ど民宿と同じ。
私は平日個室一人で税込22,000円でした。
違うのは、食事が精進料理、自販機含めアルコール無し、現金決済のみ、朝に御勤めが有ること。

驚いたのは車輌出入口で、上画の緩勾配の階段を上って門から入ります。
宿坊素人で恥ずかしながら、通行人に伺うまで全く判らず、他の入口を探してしまいました。
門幅はX4でミラー畳んでギリギリでしたから、X5やX6以上は厳しいかも知れません。
大型車は予約の際に駐車するには寺門の通過が必要かを念のためご確認下さい。
宿泊受付は15-17時ですが、事前にお願いしてお昼過ぎに駐車させて貰い、高野山散策に行けました!

宿坊は、お坊さんが従業員を兼務しています。
神社で言うところの、参拝者を世話する神職の御師さんです。
普通の寺院は墓地を持って檀家さんから収入を得ますが、高野山は修行場なので一般墓地が無く、生活には宿坊の旅館業収入が必要で、宗教法人とは会計を区別して納税もしているそうです。
先程まで袈裟懸けしてお経をあげられていた托鉢のお坊さん方が、直後には作務衣に着替えてフロントで宿坊朝ミーティングされているギャップが新鮮でした。

端正な廊下、客室には襖絵、高地で寒い冬対策の電気コタツにガス暖房機付き。

庭も美しく、秋には紅葉も。
この無量光院さんは、織田信長、上杉謙信、浅野内匠上の供養塔を今も檀契されている由緒あるお寺でした🪦

食事は夕朝とも精進料理、お部屋食でした。

朝6:00から本堂で一時間の御勤め。
事前に護摩に願いを書いて祈祷して貰います。
座禅ではなく椅子で、ひざ掛けも貰えます。
御勤めにはイギリス、ドイツ、チェコスロバキア、台湾、中国と外国人も多数🌎、ご住職が英語・中国語を話されるので特にインバウンド客に人気の宿坊です。
御勤め後、朝食8:00までご住職方と外国人宿泊者とのお茶会に同席。
中国広州の方は「寺院建立計画があり、四川省の掘り師に仏像彫刻を発注する前に日本の仏像を学びに来た」と、仏教徒のインターナショナル感が新鮮で面白かったです。
最近は外国の方は予約メールでChat GPTを使われ、完璧な日本語でやりとり出来て便利!とご住職📅

一方、町民3000人の高野町に観光客が年間150万人と此方もオーバーツーリズムでお悩み中。
救急車利用も町人以外が殆どなど、町の財政維持に入山料も真剣に検討中だとか。

二日目は生憎の天気でしたが、雨の高野山も味わえてお得でした☔

ご住職に絶対観るべきと薦められた霊宝館へ。
仏像専門で国宝・大日如来や阿弥陀如来、快慶の作品などが展示され、解説映像も素晴らしく、人生で仏像が素晴らしいと最も感じた場所でした。

お昼からは奈良に戻って斑鳩(いかるが)の世界遺産・法隆寺へ。
左から金堂、中門、五重塔。

お昼には雨が上がり、青空に日本最古の木造建築、五重塔が映えます🌞

これぞ見たかった古都ショット!

八角形の夢殿。
これらの建築物が全て国宝!

お昼は奈良名物、柿の葉寿司🍣と冷やしきつねうどん🍜

続いて世界遺産・唐招提寺の、国宝・金堂!

国宝・千手観音菩薩立像の緻密な造形が素晴らしい(撮影禁止)。

鑑真和上の御身代わり像(いわゆる複製)が観賞できる開山堂を巡り、鑑真和上が愛した中国の門外不出の瓊花(けいか)が咲く時期でまたまた幸運でした。

門からの春つつじが古都らしいショットNo.2😊

ツアー最後は世界遺産・薬師寺へ。
周辺道路が狭くて一方通行も多く、新しい駐車場への行き方が判りにくいです。
カーナビ頼りに薬師寺に真っ直ぐ向かうと泥沼に填まるので、県道9号奈良大和郡山斑鳩線から薬師寺の南500m程の横道を入るようにすれば簡単です。
金堂には日光菩薩・月光菩薩を従えた薬師如来の国宝・薬師三尊像。

唯一697年創建から残る国宝・東塔。
中学の時に、六重でなくて三重と教わったのを思い出しました。

昭和56年に再建された西塔。

2003年再建の大講堂。

企画をコンプリートして家路に着きます。
慣れないGWドライバーで事故も多いので、慌てずゆっくり気を着けて帰ろう、X4!

夕方前には名古屋湾岸道を抜けられたお陰で、仮眠を取らずに深夜前には神奈川に帰還。
ストレスフリーな第二東名と無料の新名阪や京奈和道に地味に感謝😄