
台風14号が紀伊半島沖を通過した未明、イベントが出来るか否か微妙な所の中で、今日、河内長野市にある南海電鉄千代田工場にて予定通りイベントが行われました。
このイベントは粗毎年行ってるロナウド、今年もお邪魔しました。
入口入って最初に目にしたのが、グッズの販売コーナーです。
南海電鉄やそのグループ企業の鉄道グッズだけでなく、今回は関東から京浜急行、東京メトロ、都営地下鉄、福岡からは西日本鉄道もPRの一環として専門のブースを設け、鉄道グッズの販売をしました。
これは素晴らしい企画でしたね。ロナウドも東京メトロのカレンダーを買いました。
毎年このカレンダーを買ってるんだけど、大阪でメトロのカレンダーが買えるとは...。
今回も子供に人気の50000系ラピートを始め、古い年期の入った車輌を見ることが出来ました。
そして鉄道だけでなく、グループの南海バスも2台特別出演しました。
日野レインボーRJとブルーリボンシティ・ハイブリッド(↓)の2台で、共にノンステップ仕様です。
ブルーリボンシティの運転席。
インパネが20年以上前の大型トラック「スーパードルフィン」と同じで進化がありません。
ミッシヨンは5速のフィンガーシフトです。電気信号にてギアを変速し、多くのバスに採用しているMTシフトです。エンジンはレンジャーと同じ7.7リッター直6ターボインタークーラー(J08E 240ps)にプラスしてモーターが付いてます。
鉄道運行の縁の下の力持ち的存在の保線区の車両。
下の画像は1500Vの架線を点検するのに必要なダイナの軌陸車(架線保守車)です。
しかもこのダイナ、エンジンは200系ハイエースと同じ2.7リッターのガソリン(2TR-FE)ですよ。
作業員曰く「燃費悪い」。
台風が通り過ぎたにも関らず、大勢の家族が来場しました。お陰様で人気のあるコーナーは長蛇の列、平均待ち時間は40分以上、正直参りましたよ。
下の画像は2000系「ステンレスズーム」による子供車掌体験の列です。
2000系は南海初のVVVF制御車で、平成2年に登場しました。
高野線で運用中の8200系で、昭和57年に登場した界磁チョッパ制御のステンレス車輌です。
記念撮影中の車輌は、南海本線で運用中の9000系で、昭和60年に登場した南海本線初のステンレス車輌です。8200系同様の界磁チョッパ制御です。
8200系、9000系の共通するのは、フロントマスクの額縁スタイル。ロナウド好きなんだよなぁ~。

そしてこちらは、現在は支線運用に回ってますが、かつて高野線の急行大運転にて活躍した元22000系「角ズーム」の2200系です。昭和44年に登場しました。
大運転とは、平坦区間の難波から山岳区間の極楽橋までの直通運転を意味し、今でも特急「こうや」で大運転をやっています。急行もやっているかどうかは知りません。(汗)
ズームカーの由来は2説あり、カメラのズームレンズから来ている説と、急角度上昇を意味する航空用語「ズーム」から来ている説で、どちらが正しいかは不明だそうです。
詳しくは
こちらにて。
ロナウドは2枚窓の21000系「丸ズーム」が良かったぁ~
2200系に装着の台車です。形式はFS-17で、ウイングバネによる軸箱支持、車体支持はコイルバネによるスイングハンガー式、何れにせよ古い台車に違いはありません。
千代田工場には車庫も併設しています。
ココでは高野線車輌が留置していて、回送列車や入替列車、高野線の旅客列車が走ってる所も見えます。
留置線より6200系+6000系
同じく6200系(左)と1000系(右)
旅客線より6300系
工場内ではイベントでは何処でもやる車体吊上げショー。
今回は6200系が吊上げてます。6200系は昭和49年に登場した3面切妻構造で東急8000系に似た構造のステンレス車体です。最近車体更新工事がなされ、抵抗制御からVVVF制御に換装した6200系も走ってます。(145kW→200kW)
ロナウドこの車輌好きなんですよぉ~
6200系の台車で、形式はFS392、軸箱支持は軸梁式、車体支持はダイレクトマウント式のS型ミンデン台車です。
台車枠の上に横たわっているのが枕梁(まくらばり)で、両端に空気バネを載せ、その上に車体が乗っかります。これがダイレクトマウントの特徴で、上下左右の揺れる力を分散することができます。
尚、JRでは無縁の台車です。
子供達による綱引き大会でーす。
相手は1000系です。南海の通勤型車輌として初のVVVF制御車によるステンレス車輌です。
南海本線、高野線の両線で運用することが出来る汎用性の高い車両です。
ちなみに子供達が引っ張るMc1001形の重量は約35t前後です。

今回のイベント、変わったコスチュームで来場した人もいました。何処かの電鉄会社の制服を着てた人も居てたんですが、その中で一際目立ったコスチュームで来てた人を発見しました。
たまたま工場内を徘徊していた中、マスコンとブレーキ操作が体験できるコーナーで40分以上も待たされる中でたまたま居ったドラゴンボールの孫悟空さんです。(笑)
ロナウドもこの衣装、寝巻として一つ欲しいなぁ~。

南海の関係者のお話によると、毎年来場しているそうで、南海イベントの名物でもあるとのことでした。
マスコンハンドルにカ~メ~ハ~メ~波ーっ!!
40分以上も待たされたには訳があり、この7100系の制御段数が知りたかったからなんです。
割り込んで聞くのも他のお客様に迷惑がかかる故です。
で、この7100系の制御機器は超多段式バーニア抵抗制御方式。形式はVMC-HTB-20A。製造メーカーは日立製で、力行による制御段数は何と
55段!!(ちなみに103系は29段)
マスコンは力行5ノッチ、抑速2ノッチですが、この制御機器ではそれらを55段に分けてスイッチングします。
詳細は、起動2段、直列20段、並列25段、弱め界磁8段となってます。 詳細は
こちら
スイッチングを多段化することにより、抵抗制御特有の発車時による突き上げがなく、スムーズな走りが実現するわけですね。
こちらは台車の車軸についているベアリングです。主流の円筒ころ軸受となってます。
6300系に使われてる両抱式ブレーキが特徴のS型ミンデン台車で、形式はFS-076の付随台車です。
興味のある主電動機郡です。
奥3つは直流モーターで、手前3つは三相交流誘導電動機です。
手前3つの三相交流誘導電動機の紹介です。
左から2000系「ステンレスズーム」に使われる東洋電機製の三相交流モーターで、モーター出力は100kW(136ps)です。
真ん中は、50000系「ラピート」に使われてる三菱製の三相交流モーターで、モーター出力は180kW(244.8ps)です。
右は1000系に使われてる三菱製の三相交流モーターで、モーター出力は180kW(244.8ps)です。
次に奥3つの直流電動機の紹介です。
左から元22000系「角ズーム」こと2200系に使われてる東洋電機製の直流直巻電動機で、モーター出力は90kW(122.4ps)です。
真ん中は30000系「デラックスズーム」や10000系「サザン」、通勤型では6000・7000系列など、南海の標準仕様として使われている三菱製の直流直巻電動機で、モーター出力は145kW(197.2ps)です。
右は8200系と9000系に使われてる三菱製の直流複巻電動機で、モーター出力は160kW(217.6ps)です。
ココにも特殊車両がありました。
何処の車輌工場にもあるターレットで、エンジンで動きます。
ちなみに「ターレット」は製造メーカーである朝霞製作所の登録商標なんです。
卸売市場の関係者では「バタバタ」と言ってるようです。
コマツの1.5t積フォークリフトを発見しました。このリフトは古いですね~。
このリフト、変速レバーが他のリフトと違って、下が1段、上が2段となってます。
(普通は上が1段で下が2段)
エンジンはいすゞのディーゼルを積んでます。
最後にココのイベントでも着ぐるみを着たゆるキャラに会えました。
左が こうやくんで、右がラピートくんです。
こうやくんは修行の身だそうで、このイベントの為に遥々高野山から来たそうです。
長々とレポートしましたが、このイベントは他のイベントと比べると地味な印象がありましたが、回を重ねるに連れて、充実した内容になっていってます。
反面、今回このイベントに行った時に、シャッターチャンスの時に何故か邪魔する奴も多数居り、特に糞ったれガキから「ドケよ!!」と言われた時は正直ムカツキました。
まぁこのイベントは関西大手私鉄の主催で行われるイベントの中では、近鉄同様に一番行きやすいのものであり、
この
南海のイベントは
何回も行ってみたいもんです。(寒っ)
明日は神戸市交通局谷車両基地でのイベントに参上します。そのあと、堺市内でCCK(キューブサークル関西)のオフに顔出し程度で立ち寄る予定ですが、時間的にどうかなぁ~。
おしまい