
今週末に1ヶ月点検を迎える。クルマの調子はすこぶる良く、乗る度についつい「にんまり」してしまう。
まだそんな”にわか”のユーザなので、いい加減なレビューとなってしまうかもしれないが、ナビガイドを使用した時の出来事を中心にまとめてみたい。
この3週間で慣らし運転(最近は不要説もあるようだが…)も兼ね、近郊であるが約600kmほど運転をした。よく乗る方からすれば、至極当たり前の走行距離だと思うが、年2,000kmも運転していない私からすると、週平均200kmの運転をするのは大体乗り換えタイミング直後くらいしかない。そういうレベルなので、日常もナビゲーションシステムを使う頻度は年に数回しかないのであるが、クルマの機能確認も兼ね、最新(といっても初期リリースからプログラム変更程度なので4年以上前となるが…)の「日産コネクトナビ」を試してみる事にした。
年7,920円の有料機能にはなるものの、有人オペレーターによるルート設定・緊急対応、地図のOn the Air(OTA)更新、Google検索なども可能、またスマホでクルマの位置情報はもとより、施錠確認(開錠も出来れば尚ベターだが)、エアコンのリモート稼働も可能。近頃は「コネクテッド・カー」のコンセプトの影響のせいか、クルマもネットワーク機能が充実している。
Apple Car PlayやAndroid Auto対応もされているので、日産コネクトサービスを契約しなくとも最新地図を利用したくば、ナビアプリなどを使用すれば良い。そうであれば、プロパイロット機能と併せ40万円を越えるメーカーオプションなど買う必要がないが、日産は単品選択を許していない。
前車のゴルフ7にも、当時一番早く対応したと思われる「ETC2.0」機能を搭載した、「Discover Pro」という「最新」という唄い込みのナビゲーションシステムが採用されていた。ガジェット好きの身からすると、バリバリ期待をしていたのだが欧州車に搭載されているナビゲーションの宿命か、目的地設定はどうやっても慣れなかった(マップコードを使用した方が良いという情報もあったが、年数回の使用の場合やり方を忘れてしまう。)し、「走行して下さい」を「そう⤴ こう⤵して下さい」と話すガイドアナウンスには毎回苦笑いをしていた。地図更新も新車登録後3年までは無料で期間中は利用させてもらっていたが、以降の更新料金は3万円(正式な料金はどこにも提示されておらず、ディーラーに確認となっていたと思う。ネットの情報で3万円であるらしいという事だった)も掛かり、近所で納車当時から繋がっていた道も3年間の無料更新期間中も地図上では繋がらず、当然だが新しく出来た道やインターなどは反映されなかった。そのため、その新しいICを通りたい場合には、Yahoo!ナビを利用させていただいていた。クルマのモニターに表示することは出来ないが、最新の地図情報に基づいたルート設定やガイドは信頼度が高く、基本機能のみ(普段使いにはこれで十分)であるが無料で利用が出来る点はインターネット革命の産物であろう。ヨコミチにそれるが、前のブログに書いたVGJへの不満も、例えば「現在のオーナーが所有している場合は地図更新を無償で提供する」などしてくれれば、多少は気持ちも和らいだのだと思う。VGJにとって地図更新自体、そんなに大きな収入にもなっていなかったであろうし、データファイルをアップデートするだけなので、コスト的にも大きな影響はなかった筈だ。
話を元に戻す。
オーラ搭載のコネクトナビは、そのクルマ周辺で地図の更新情報があればOTAでアップデートが可能(ナビ画面にその旨通知される)。全地図更新はUSBメモリで対応し春と秋にだいたい更新が行なわれるようである。納車されたナビには少し古い地図がインストールされていたため、秋版リリースを待とうかとも思ったが、ガジェット好きの私は納車後早々に25年4月版の全地図更新を実施した。案の定、更新した翌週に秋版の地図がリリースされ、また更新作業が必要で面倒なのだが、この辺はイジってるだけでも楽しいので良しとする。ナビのシステム更新も確か行なわれた様な気がするが、なんか色々やっていたため、記憶違いかもしれない。
納車2週間後、紅葉の便りも届くようになり、近場でワインディング・ロードを走りたいという衝動から筑波山に向かう事にした。
筑波山周辺道路には、旧有料道路の表筑波スカイラインや筑波スカイライン(パープルライン)、フルーツラインがあり、手近なワインディングで知られている。前車のゴルフでもお別れドライブに薔薇が咲き始めた「茨城フラワーパーク」を訪れていた。前回はフラワーパークがメインであったため筑波山までは行かなかったが、今回は紅葉のはじまった筑波山まで足を伸ばそうというわけだ。
日産コネクトナビは、スマホから行き先設定を行なう事が出来、それをクルマに送ることにより、搭乗後すぐに目的地案内が可能だ。乗り込んでから施設名だの住所だの電話番号などを入れる事なく、目的地までのナビを開始出来る非常にスマートな機能である。今回、筑波山に行くにあたり目的地を
「つつじヶ丘ロープウェイ駅」
に設定し、スマホから「有料道路優先」にて設定→ナビに送信。クルマで受信し目的地までのナビを開始した。
ナビ側でルートの確認・選択も恐らく出来たのだとは思うが、つくばまではある程度知った道であるため、途中の道を間違えない程度にナビに従えば良いという軽い気持ちで運転を開始した。ナビのガイドアナウンスも、少し変なイントネーションを感じる部分もあるがDiscover Proより遙かにマシで、曲がる道の前に「ここをxxです。」と正確にアナウンスし、曲がるポイントを誤ることは少ないだろうと感じられた。ポイントまでの距離表示もあり、こちらもよく知らない道であればあるほど有用になると思う。
「さすが、国産車のナビはいいな!」
と思っていたのだが、ここから「なんでこの道案内するの!?」という状況になる。
順調に高速を進み、土浦北ICより一般道に入る。フラワーパークに来た時と同じ田舎道(地元の方ゴメン)。フラワーパークの時と同じ道を進むと思いきや、いつの間にかより細い道を進んで行く。つくば界隈はある程度の土地勘がある(特にかみさん)つもりであったが、これまで一度も通った事のない道路を進んでいる事に気がつく。
「なんか、変じゃない?」
と、かみさんも云い始めるが、最新地図(行く道中、周辺地図のOTAアップデートを完了している)&最新ナビのため、
「大丈夫ぢゃね?」
と少し茨城弁っぽく(語尾を上げ気味に)返事をし、そのままナビに従った。(注:茨城を貶している訳ではなく、かみさんが茨城出身で私も馴染みがあるのです。)
進んで行くと、「→つくば市」と書いてはあるが、どう考えてもオカシイと思える細い道しか前にはない。もう乗りかかった船とばかりにそのまま進んで行った。
そこは「ポツンと一軒家」で出てきそうな風景。舗装もされているのだがところどころデコボコ、一応ガードレールが設置されている所もあるが、道端の落ち葉で出来たワダチが物語っている様に、対向でクルマが通行出来る程の幅はなかった。
「神様どうか!、向こうからクルマが来ませんように!!」
とお祈りをしながら進んで行った。途中、サイクリングやランニングしている人にも遭遇し、「この道を進んで大丈夫ですか?」と尋ねようかとも思ったが、彼らも地元の方ではない可能性もあるため、ルートガイドを信じてそのまま進む。途中、
「落石注意」
の標識がいくつも通り過ぎてゆく。落石なのか判らなかったが、それっぽい石もクルマの下を通過していった。ガードレールがない所もあり、片側には雨水を流すのであろう側溝が連なっている。道の両脇には木々が生い茂り、比較的天気が良かったはずの上空が見えなくなったり、薄暗くその陽を閉ざしていた。
上空に筑波スカイラインと思しき高架道路が見え、すこし開けたところに駐車しているクルマと休憩中のサイクリストの方が見えてきた。何とか乗り切ったと安堵し、一旦クルマを停めて休憩中のサイクリストの方に声を掛けさせていただいた。
「この道行けば、筑波山で間違いないですよね??」
「うん、ここ曲がっていくと表筑波スカイラインになりますよ!」
これでホントに一安心となるわけであるが、この会話をしている最中、反対側から1台のクルマが私達の脇を通り抜け、それまで私達が通って来た道をゆっくりと降りて行くのだった。クルマを停めてから30秒も経っていない。道中出会った人に道を尋ねていたら、きっと途中ですれ違いをしなければならなかったかと思うとホントラッキーだったとしか云いようがない。
ある程度時が経過しているクルマであれば、飛び石やらドアパンチやらでキズがついたり、「あ~、やっちゃった」なんて事もあるので、今回の状況でも脇ギリギリに寄って「多少のキズも止むなし」と覚悟も出来たであろうが、この時まだ納車16日目!。
そんな根性ありゃしませんって!!
家に帰ってから調べたところ、サイクリストの方々が休憩していた場所は「不動峠」と呼ばれ、道路は茨城県道138号線 石岡つくば線である事を知った。
とある方のブログ("アスファルトを敷いてくれ"様)には、
【筑波山の酷道 茨城県道138号】 不動峠 The3K酷道!でもみんなに愛されてる
とあった。知る人ぞ知る「有名?」な道路であるらしい。
日産コネクトナビでは、最短ルートを取る設定もあったが、今回はその影響か?
それとも、私の目的地設定が間違っていて、このルートを辿ってしまったのか?
帰り道、つつじヶ丘ロープウェイ駅から自宅までのルート設定をナビで直接してみたが、見事来た道と同じルートを再びガイドしてくれた。当然のことながら、案内を無視して表筑波スカイラインをひたすら下ったのだが、主要道路からの案内で同じ道をガイドしたという事は、おそらくこれが標準的なアルゴリズムなのだと推測している。ちなみに、ナビ設定にある「最短ルート検索」は往路・復路ともに行なっていない。
ナビはそもそも最短ルートを選択する性質のモノなのかもしれないが、もう少し広い道を選ぶ様なアルゴリズムであった方が良いのではないかと考えている。明らかに違う道と判っていながら今回案内通りに走ったのは自分の意思に従ったまでだが、本来であればルート自体を事前にちゃんと確認するべきであった。オカシナ道と判ったのだから余計に。
全く不案内な場所の場合はどうだったであろうか?ナビに従う他ないというのが正直なところだろう。
今回の教訓は、ルート案内時の通行ルート確認は絶対する!
「出かける時は忘れずに!」である。
当たり前といえば当たり前なのだが、走行時に設定変更が出来ない「今どきナビ」であれば、出発前に慎重に確認した方が良いのだ。
蛇足だが、最後に日産コネクトナビ(コネクトサービス)の個人的に思う良い点・悪い点を上げておく。
【GOOD!】外部メモリが2TBまで対応&簡易イルミネーション化(FAT32で利用)
→ 現在市販されている大容量USBメモリ及びSDカードは、exFAT で大概フォーマットされている。Windows11の標準機能では FAT32 フォーマットが出来ないため利用出来ないと思われている方が多いかもしれないが、フリーソフトなどを利用することでFAT32フォーマットが可能。(I-O DATAハードディスクフォーマッターなどを使用する。)
私は、microSDカード(256GB)をFAT32フォーマットし、microSDをUSB Type-A変換アダプタ(バッファロー BUFFALO カードリーダー/ライター microSD対応 超コンパクト ホワイト)に入れ、エアコン下のType-Aポートに指して使用している。
USBメモリの様に出っ張らず、簡易的なイルミネーションとしても機能するのでお試しいただきたい。LED点滅が苦手な方はNG.かもしれません。
【GOOD】音楽再生ファイルがFLACにも対応している
→ 今どき当たり前かもしれないし、MP3などでも実質問題ないが、大容量メモリカードが利用出来るため、MP3より高音質でサイズの大きいFLAC ファイルを多用している。(ハイレゾはやらないので使えるのかどうかはあまり興味はない)。ナビ自体のファイル数制限により、8,000を越えるとフォルダ表示が出来なくなる様であったため、ファイルを減らさければならなくなったが、アルバムアートも綺麗に表示され美しい。(Discover Proでは、謎の男性がカバーアートに登場するなど、少々イケて無かった。)欲を言えば、ファイル数制限を緩和して貰えると嬉しい。
【GOOD】乗る前エアコンは便利そう
→ まだ夏を迎えていないので使用していない機能であるが、乗る前エアコンは便利な機能だと思う(オーラはエアコンをONにしていないと機能しないとの事)。リモコンエンジンスターターというオプションがあるようだが、この機能があれば購入の必要はない。6万円以上するオプションの機能が、基本サービスとして使えるのは非常にありがたい。ただ、この機能のリリース前にオプション装着をされた方は怒り心頭であろう。心中お察しいたします。
【BAD】コネクトサービス及びdocomo in Car Connetが有料
→ コネクトナビ自体ではなく、Connect Serviceに関する点であり、これは致し方ないとも思ってはいる。ただ、サービス内容に違いはあるが、トヨタのT-Connetは新車購入から5年間無料(その間の通信費用も含まれている模様だし、無料期間終了後の料金設定もリーズナブル)である。車種によって機能が異なり、日産は無料だがトヨタは有償の機能があるなど詳細は各位でお調べいただきたいが、6万のオプションを後のリリースで棒引きした訳なので、この辺が年会費発生に対する日産の心配りなのか?但し、お試し期間(1年位?)はあっても良かったのではないかと思う。(企業体力がこの辺に現れてしまう…)
【BAD】交通情報ダウンロードの完了表示がうざい
→ 交通情報のダウンロードが完了すると、一々画面に完了した旨の表示がなされる。情報をDLしないとか、30分おきのDLとかにしておけばそれほどでもないだろうが、アップデートは頻繁の方がよいだろうと、5分おきの設定にしていたら都度表示されるので閉口した。完了した事をわざわざ表示してくれなくとも、情報が反映されていれば良いので、表示をなくすか若しくは表示をOFFにする設定を設けて貰えるとありがたい。この辺はまだ使用して間もないので、設定をご存じの方がいらっしゃればご教示下さい。
【BAD】メーターパネルに地図表示が出来ない
→ 裏技的に機能する事は認識しているが、標準機能であれば良かったと思う。日産はHead Up Display(HUD)に消極的な様に見えるが、HUD対応はともかくメーター内に地図表示が出来る様になれば、喜ぶユーザも多かろう。ちなみに私はHUDなし、地図表示なしても問題ありません。これまで、この機能があるクルマに乗った経験がありませんので…。
またしても長くなってしまった。簡潔にまとめたいと思ってはいるものの、書いているとどうしてもあれやこれやと出てきてしまう。購入検討時の一助となればと思い綴っているのでご容赦下さい。
最後に、筑波山ロープウェイからの風景とつくば洞峰公園
次回予告、「オーラのイケてるところ、イケてないところ」あたりを予定してます。