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Deguello / ZZ Top (1979)

ズィーズィートップは、1969年、米テキサス州で結成されたロックバンドです。このアルバムが発表された当時は、ビリーギボンズ、ダスティヒル、フランクベアードの3人で活動していました。

アルバム名のデグエージョはスペイン語、大虐殺という穏やかではない意味だそうです。日本盤にも「皆殺しの挽歌」の邦題が与えられています。

彼らのサウンドは、テキサスとメキシコが混ざり合ったテックスメックス文化に根差し、また、底流には骨太なブルース音楽が横たわっているように感じられます。

そんなスタイルですので、残念ながらというか、当然でしょうというべきか、カーペンターズ全盛？の日本では、ヒットチャートを賑わせることはありませんでした。

ところが、事件は起きます。

バンドは70年代後半、2年間、活動を休止しすることになります。その間、ビリーとダスティの二人は、髭ぼうぼうの異様な風体へと変身してしまいますが、1979年、そのままの姿で活動を再開、デグエージョを引き下げての復活を果たします。

地元テキサスでは再び人気者になりますが、日本では、米軍放送を聴いているようなマニア以外、やはり広く知られる存在にはなれませんでした。

ところが、彼らの強烈なインパクトとバンド名に目をつける会社が現れます。ニッポンの本田製作所です。

1998年の「 ホンダZ」発売を機に、彼らをテレビCMに抜擢、日本語の歌詞で「オレはゼットに夢中だぜ！」と歌わせたのでした(You Tubeに動画あり)。

宣伝効果は抜群でした。実際「Ｚ」が爆発的に売れたかどうかはわかりませんが、連日お茶の間に登場するズィーズィートップにとって、これ以上のプロモーションはありませんでした。

異形のロックバンド。一時世間を騒がせた音楽芸人。彼らがそんな風に片付けられてしまうとしたら、かなり残念なことです。ズィーズィートップの音楽は、農耕民族である日本人には受け入れられやすいんじゃないかと思っています。

エンヤトットと農地を耕すような縦ノリのリズムが、こと、このアルバムには一貫して流れています。サブスクはタダですし、騙されたと思って、ぜひ一度流していただきたい一枚です。

追伸
CM曲の元ネタになった「She Loves My Automobile」や「Manic Mechanic」など、クルマ好きな輩向けのナンバーも入ってますヨ！

Dixie Chicken / Little Feat (1973)

リトルフィートは、ローウェルジョージが中心となって、米ロサンゼルスで結成されたロックバンド。1969年にレコードデビューしています。ここに紹介するディキシーチキンは、彼らにとって3枚目となるアルバム、タイトルは「南部のかわい子ちゃん」てな感じです。

デビュー当時から、音楽仲間内では知られた存在だったようですが、セールス的にはパッとせず、起死回生を狙ってか、南部ニューオーリンズから新しいリズム隊を迎え入れます。

このチャレンジは功を奏し、このサードアルバムはそれなりにヒットして、日本盤も発売されました。

新しいリズム隊はバンドに、セカンドラインと呼ばれる南部独特のグルーヴを持ち込み、タイトル曲の冒頭からまったりとうねっています。個人的には、休日のお買い物ドライブにぴったりではないかと思っていますが、いかがでしょうか？

リトルフィートは、その知名度とは裏腹に、なにかと日本に縁のあるバンドでもあります。

創設メンバーのローウェルは、一時的、沖縄で尺八や三線を学んでいたそうですし、細野晴臣さんはロスのスタジオをアポなしで訪ねると、ローウェルといっしょに即興で、「さよならアメリカさよならニッポン」を録音しています。

また、桑田佳祐さんもリトルフィートに痛くご執心だったようで、サザンのデビューアルバムには、「いとしのフィート」という曲が収録されており、桑田さんがいかにも楽しそうにプレイしています。さらには、心臓発作で急逝したローウェルのためトリビュートアルバムで、涙なくしては聴けない珠玉のナンバー「ロングディスタンスラブ」を捧げています。

余談ですが、ローウェルがリンダロンシュタットと二人で、当アルバムのプロモーションのため、ニューヨークのラジオ局に登場した時の録音を聞いたことがあります。その中で司会者が、4曲目の「キスイットオフ」に出てくる「ミルクトーストみたいなラブ」という歌詞について、「これって、どんな感じなんすか？」と尋ねます。するとローウェルは少し間をあけてから一言、「知らね」と答えます。リンダと司会者はたまらず苦笑でした^ ^

ロックにブルースや南部などのテイストを持ち込んで、唯一無二のサウンドを作り出したローウェルは、人物的にもすこぶるユニークだったようです。

みんカラさんに参加させて頂いてはみたものの、カスタムのための財力も知識も技術もなく、ただただ、みなさんの投稿を楽しく拝見する毎日^_^!

それでなくても若い世代の方々の重い足枷になっている世代、これじゃ駄目だ！などと我が身を憂いてみても、無為に気持ちだけが空回り、とほほほ………

そんな年金生活者が過日、「Spotify」という聴き放題の音楽アプリと出会いました。無料にもかかわらず、おびただしい量の音楽が登録されています^ ^

ここは天国なのか‼︎

爺ちゃんは閃きました。あくまで個人的な好みに偏ってしまうかも知れませんが、そこに登録されている音源をレビューするようなブログを書いたら、もしかして、ほんの少しは貢献できるかも？

さいわいロック全盛の時代に生まれ育ち、ネタには困らなそうです。古いがゆえに、若い世代には返って新鮮に響くかも知れません。

ピックアップする音楽は、ブログを書く時点で「Spotify」に載っているものとし、ジャンルや年代は不問とします。もしよろしければ、老人の暇つぶしに付き合う気持ちで、ドライブのBGMに流してやってくださいネ。

さぁて、一発目は、何にしようかな^ ^