
政権も変わって、自動車に関する税金や補助金、ガソリン価格など、いろいろな情報を目にするようになったので、気になって調べてみました。
今回は、実際の制度はどうなっているのかを、政府・省庁などの一次資料を中心に調べてみました。
結局、自分には何が関係あるのか、ぼんやりとしかわかっていなかったので、まずは2026年度に実際に動いている制度と、自分への影響を整理してみました。
ちなみに、ここまでの資料を一人で全部追うのはなかなか大変なので、資料の検索・整理にはAIも使っています。
ただし、制度の内容については、できるだけ政府・省庁の一次資料で確認しました。
■ まず、自分の車に関係するところから
今回調べたものを、一般的なガソリン乗用車ユーザーの目線で整理すると、こんな感じでした。
この表だけ見ると、一般的なガソリン乗用車をすでに所有している人にとって、2026年度の直接的な変化はそれほど多くありません。
一番身近なのは、やはり燃料価格でしょうか。
一方で、新車購入を考えている人、EVなどへの乗り換えを考えている人、高速道路を頻繁に使う人では、関係する制度が変わってきます。
■ ガソリンの「暫定税率」はどうなった?
現在の行政資料では、「当分の間税率」という表現が使われています。
資源エネルギー庁では、これを「暫定税率」と併記して説明しています。
ガソリンでは1Lあたり25.1円、軽油では17.1円の部分です。
ガソリンの当分の間税率は2025年12月31日に廃止され、軽油引取税の当分の間税率は2026年4月1日に廃止されました。
ガソリンについては、廃止前から補助金による価格抑制策が行われていたため、「2025年12月31日になった瞬間に25.1円/L下がった」という単純な話ではありません。
さらに2026年3月からは、中東情勢を受けた燃料油の「緊急的激変緩和措置」も実施されています。
そのため、実際のガソリン価格を見る場合は、税率そのものと燃料価格対策を分けて見た方が分かりやすそうです。
■ 古い車への重課は?
自動車税・軽自動車税には、一定年数を経過した車を対象に税率を重くするグリーン化特例の重課があります。
2026年度税制改正では、このグリーン化特例の適用期限が2年間延長されました。
同時に、環境性能の高い車を対象とする軽課も延長されています。
もともと期限のある特例が続いていて、今回さらに期限が延長された、ということになります。
古い車を長く乗っている場合には、このあたりは今後も気になるところです。
■ 新車を買う場合は少し違う
現在の車をそのまま乗っている人と、新車を購入する人では影響が変わります。
2026年度税制改正では、
・環境性能割の廃止
・エコカー減税の2年間延長
・エコカー減税の燃費基準見直し
・グリーン化特例の2年間延長
などが行われています。
環境性能割は2026年3月31日をもって廃止され、2026年4月からは課税されません。
エコカー減税については、単純に「新車なら減税」というものではなく、車種や燃費基準によって対象が変わります。
そのため、今乗っている車への影響という意味では、新車などを購入するときに初めて関係する制度が多いという印象です。
■ EV・PHEV・FCVには別の流れがある
EV、PHEV、FCVについては、CEV補助金などの支援が続いています。
2025年度補正予算では、クリーンエネルギー自動車導入促進補助金として約1,100億円が措置されています。
これは当然ながら、現在ガソリン車に乗っているだけなら直接もらえる補助金ではありません。
ただ、政策全体を見ると、車両の補助だけではなく、
・蓄電池
・充電インフラ
・国内生産
・サプライチェーン
・電動化
など、自動車産業全体を対象にした政策が並んでいます。
今回の記事では、EVの良し悪しを評価するつもりはありません。
ただ、自動車政策の中で電動化がかなり大きな位置を占めていることは、資料を並べてみると分かります。
■ 車検・登録の手数料は少し負担増
一方で、負担が増えるものもありました。
2026年4月1日から、自動車の登録・検査にかかる法定手数料が改定されています。
国土交通省は、人件費や物価の上昇、施設・設備・機器の更新、自動車検査登録情報処理システムの維持費などを改定理由として挙げています。
例えば登録手数料では、
・OSSによる新車新規登録:500円 → 700円
・OSSによる中古車新規登録:700円 → 750円
などです。
金額としては大きなものではありません。
ただ、今回調べてみると、自動車関連の制度変更がすべて負担減というわけではないことも分かりました。
■ 物流向けの政策もかなり多い
最初は物流関係も全部調べようと思ったのですが、ここまで広げると普通に収拾がつかなくなりました。
物流政策だけでも、
・物流効率化
・中継輸送
・モーダルシフト
・自動物流道路
・物流施設の自動化
・商用車支援
・自動運転
など、かなり多くの施策があります。
そのため今回は、一般的な自動車ユーザーにも関係しそうな部分だけを見ることにしました。
例えば高速道路の深夜割引については、割引適用時間帯の見直しなどに向けて、高速道路会社が2026年度以降の運用開始を目指してシステム整備を進めています。
こうした政策は、一般ユーザーにも関係しますが、背景には物流事業者の負担軽減や輸送効率化、ドライバー不足への対応などがあります。
自動車政策を調べていると、どうしても「一般ユーザー向け」と「物流・事業者向け」が重なってくるところがあります。
今回はそこまで深掘りせず、一般ユーザーへの影響を見るための範囲に留めました。
■ ここまでを時系列で並べてみた
今回調べていて一番気になったのが、ここでした。
2026年度に実施されている制度は、2026年になって決まったものばかりではありません。
● 2024年
骨太の方針2024
2024年6月21日に閣議決定。
GXやDX、交通・物流、自動運転などにつながる方向性が示されています。
● 2025年
骨太の方針2025
2025年6月13日に閣議決定。
GX・産業競争力、物流・交通、自動運転などについて方向性が示されています。
その後、2025年末から2026年3月にかけて、2026年度の予算・税制改正などが具体化・成立しました。
ここで、
・環境性能割
・グリーン化特例
・エコカー減税
・CEV補助金
・物流・商用車支援
などが2026年度につながっていきます。
燃料価格については別の動きもあり、ガソリンの当分の間税率は2025年12月31日に廃止。
2026年3月からは、中東情勢を受けた燃料油の緊急的な価格支援も実施されています。
● 2026年4月
2026年度が始まり、決まっていた制度が実際に動き始めます。
● 2026年7月
そして7月21日。
骨太の方針2026が閣議決定されました。
ここでは、
・自動運転
・蓄電池
・物流効率化
・GX
・重要鉱物
など、これからの自動車産業や物流にも関係する方向性が示されています。
● 2026年8月・現在
そして現在は2026年8月。
2026年度にすでに動いている制度がある一方で、骨太の方針2026を踏まえた2027年度以降の政策については、これから具体化されていく段階です。
■ 政策ごとに並べてみると、時間の長さが違う
今回は、この流れを一本の年表ではなく、政策ごとの横棒として整理してみました。
例えばグリーン化特例なら、
これまでの制度 → 2025年度末:2年間延長決定 → 2026年度:継続
という流れ。
環境性能割なら、
これまでの制度 → 2025年度末:廃止決定 → 2026年4月1日:廃止
となります。
一方、自動運転やGXのような政策は、もっと長い時間軸で続いています。
2024年の方針から2025年、2026年へと続き、さらに2027年度以降へつながっていく。
こうして並べてみると、「2026年度の自動車政策」という一つの箱の中に、いろいろな時間軸の政策が入っていることが分かります。
■ そして、2026年7月に次の方針が決まった
2026年7月には、骨太の方針2026が決まりました。
つまり今は、
これまでに決まっていた制度が2026年度に動いている
のと同時に、
2026年7月に決まった方針から、2027年度以降の政策がこれから具体化される
という二つが同時に進んでいる時期です。
このあたりを分けて考えると、「自動車政策が変わった」という話も、少し見え方が変わってきます。
■ これからどうなる?
骨太の方針2026は、2026年7月21日に閣議決定されました。
ただ、骨太に書かれた方向性が、そのまま制度になるわけではありません。
これから、
方針 → 各省庁で具体化 → 予算要求・税制改正の検討 → 予算案・税制改正 → 法案・制度設計 → 実施
という流れで、具体的な制度になっていきます。
なので、2026年8月の時点で2027年度以降の制度について、「こうなる」と決めつけるのはまだ早そうです。
今回作った線表にも、正式に決まったものと、これから具体化されるものを分けて載せました。
■ 今回調べてみて
最初は、税金や補助金、ガソリン価格など、最近いろいろ変わっているなと思って調べ始めました。
実際に一次資料を年代順に追ってみると、2026年度に実施されている制度の中にも、それ以前から続いているものがあります。
一方で、2026年7月には骨太の方針2026が決まり、これから2027年度以降につながる政策が具体化されていきます。
なので、「2026年度に何が変わったか」だけを見るより、「いつ決まって、いつ動いたのか」を並べてみた方が、自分の車への影響も分かりやすいと感じました。
今回は、あくまで自分の車に何が関係するのかを確認するために調べた記録です。
今後、2027年度の予算や税制改正が具体的になってきたら、またこの線表に追加していこうと思います。
2026年8月現在、ここからどんな政策が具体化されていくのか。
個人的には、楽しみにしています。