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castle-east-MASAのブログ一覧

2008年07月19日 イイね!

トルクとレスポンスの狭間で オイル選び 5 (非ニュートン系・粘弾性オイル)

 BE-UPが非ニュートン系オイルとして巷に出回るようになったのはいつごろだったっけな?(20数年前ころ?。) 『グリグリ回すとアラ不思議、オイルが登ってくるでしょ~。糸引きまっせ~ェ。ドウですかお客さん!!』てナ感じで売られてて、『マ、騙されて見るか。』と入れてみた旦那衆も多かった。今でも当時と変わらず、このデモンストレーションに惹かれる方が多いと見えて、バリエーションを増やしながら売られ続けています。
 RESPO・ZERO SPORTの粘弾性オイル=非ニュートン系も水平対向エンジンオーナーをターゲットに大人気のようです。
 非ニュートン系のオイルの特徴は高い密封性にあります。膨張性や絡みつき性で説明されます。

 一般走行において非ニュートン系オイルはエンジンを選びます。クリアランスの狭いエンジン・低速トルクの薄い高回転型エンジンには向きません。クリアランスの狭いエンジンでは油膜が比較的薄くても吹き抜けが起き難いということは、イメージしやすいと思います。クリアランスの狭いエンジンには膨張性や絡みつき性が余計な抵抗になってしまいます。
 非ニュートン系のオイルのデモに、ギアがいくつか回っていて糸か引いたようになるビデオがありました。離れていく回転側にオイルが垂れずに繋がって見えます。張力?が高くなっている。後ろ向きに・・・。回転抵抗が高くなっているということです。解かります?。回転前方には糸は引きません。絡み付き性の強いオイルは低回転トルクを喰うオイルです。

 この種のオイルに適性があるエンジンは、大排気量でトルクがしっかりあり、クリアランスが広いまたは拡がったエンジンということになります。大型のディーゼル等最適です。圧縮比の高いディーゼルには高い密封性が欠かせません。また過給気付エンジンにも適正ありです。ただし低回転トルクがあればの話。

 オイルとして、この過分な性能を一般車に適合させるには条件があります。
1、まず粘度指数が高いこと。化学合成油が必須と思います。同じ#30でも40℃動粘度を低く出来れば低回転トルク喰いのネガをある程度消せます。手軽な値段だからといって軽やリッターカーが部分合成の非ニュートン系#30に手を出しても重い・モッサリした感じに。いい結果は出ないでしょう。
2、更に固体潤滑剤を加えて、低回転域のレスポンスを上げること。ナノフラーレン・ナノカーボン・ナノチタン等、沈殿もせず目にも見えない固体潤滑剤の添加はレスポンスが上がります。ベアリング効果といわれていますが見た人はいません。本当に入っているのかさえ解からない。見えないから・・・。ただしこれコストが掛かります。
3.思い切って#40以上のオイルに絞り、#30以下のオイルは出さない(やめる)。低粘度オイルでは高い密封性を生かすことが難しい為です。密封性高めなのに、粘度を下げて油膜を薄くして密封性下げてしまっては、”いいとこなし”になってしまいます。

 水平対向エンジンは油膜を保つのが難しいエンジン《シリンダーが横(水平)向なのでウエットサンプではある程度限界があるカモ》といわれています。そこで膨張性の高い非ニュートン系・粘弾性オイル。他のオイルが垂直方向に拡がるのに対し、水平方向にも拡がる!!。想像以上に熱に厳しい、水平対向エンジンオナーの祈りも通じるのか。このオイルが鉄板化しています。
Posted at 2008/07/19 19:08:15 | コメント(3) | トラックバック(0) | オイル | クルマ
2008年07月16日 イイね!

トルクとレスポンスの狭間で オイル選び 4 (RED LINEとMOTUL)

エステルオイルの先駆者として並び称される、RED LINEとMOTUL。米国と仏国のオイルメーカーの違いが生み出されるオイルにも現れています。
歴史はMOTULの方がずっと古く、155年前の1853年ニューヨークで設立。1932年MOTULブランドを買収して以来フランスのMOTUL社に。
1953年世界で初めて自動車用のマルチグレード・オイルを発売
1966年世界で初めて自動車用化学合成オイルを発売
1971年世界で初めて自動車用100%化学合成オイルを発売
といった、歴史と伝統のあるブランド。日本ではエステルOILメーカーとして90年代後半、2輪のレースで名を馳せ、15W50の300V コンペから粘度クレードを拡げてきました。

一方のRED LINEは1979年設立からフルシンセのオイルメーカーとして誕生。80年代半ばから米国内カーレース界で名を馳せるようになり、日本では90年代初めからプライベーターの勝負オイルとして拡がりました。四輪ではRED LINEがちょっと先でした。

RED LINEは米国内レース育ちですから、大排気量車用が得意分野で、Specに拘ったダイナミックさが持ち味。MOTULの方はバイクあがりの高耐熱性能とフィーリングの良さを併せ持つと評されました。日本の小型車オナーレーサーの心情にも合ったらしく、近年の国産エステル油メーカーの開発ターゲットにもなったとか。価格もMOTULの方がチトお高目なこともあり、RED LINEより上と評価する方も多いようです。

しかし全ての人がMOTULを支持するわけではありません。この二つのOILメーカーを使う方の多くは15W50.10w40・5W40のユーザーでした。NA車で#40を使い比べMOTULの方がレスポンスがいいと評価し、15W50に手を出す(移る)パターンが多かったと思われます。なかにはターボ車で#50同士使い比べ、フィーリングでMOTULがちょっといいが、RED LINEの方がもちがいいのでRED LINEが上と評価した方もいました。が多くはMOTULの#40のフィーリングにやられた口で、15年前はレスポンスと耐熱のバランスが並ぶものがないと言われてました。

MOTULのカタログ#40の適合車種の記述には、中~大排気量車、NAから高トルクターボエンジンまで対応となっています。しかし実際に2Lターボ車でスポーツ走行すると、1発で熱だれします。怖いし勿体無いしで誰も#40は使わないでしょう。1発用ならアリかも。(走行会で毎回MOTULを入れ替える人に会ったことがありません。)せいぜい2LのNA車用で、特に5W40は夏の走行会は避けたいOILです。(40℃動粘度:クロノ 10W40 89.5 パワー 5W40 80.8 私的分類によればどちらも#40吹け上がり軽いタイプ)
勿体無い使い方ですが、街乗りが最適です。スポーツ走行するならクロノとコンペのブレンドがお奨め。

一方RED LINEの#40はMOTULよりは幾らかましなものの、2Lターボ車でスポーツ走行すると、熱だれ早いです。2LのNA車なら普通に走行会2~3回乗る程度はもつか。ただし街乗りではそれ程レスポンスがよろしくない。(40℃動粘度:5W40 94 10W40 98 私的分類によればどちらも#40トルク&レスポンス バランスタイプ)
帯に短したすきに長しな感じがします。これは日欧の小型車をターゲットに造っていない為、吊るしではうまく嵌らないのです。RED LINEはマゼマゼして使うのが基本になります。HTHS値業界№1の秘密はやたら粘度が高目だからです。#20・30等柔らかいオイルとマゼマゼするとHTHS値はMOTULと変わらなくなりますが、フィーリングも良くなります。

近頃は、RED LINEが日本向けに、やたら粘度を低めに設定したOILを売り出しました。0W40・5W50・10w60シリーズの金属缶です。引火点や流動点がこれまでのシリーズとは違い、組成が違うようですから、他の粘度グレードとは混ぜない方が無難だと思います。単独での使用を目的にオーダーされたものでしょう。インプレが気になります。日本向けOILの金属缶・日本向けパッケージボトル・並行輸入ボトルと表示粘度や動粘度が入り繰、解かり難くなってしまいましたが、其々のHPから正しくOIL性状を読まなければなりません。車にぴったりの粘度に合わせる作業は、マニア心をくすぐります。

Posted at 2008/07/17 03:35:21 | コメント(1) | トラックバック(0) | オイル | クルマ
2008年07月14日 イイね!

動粘度と粘度指数のオイルデータ(追録編)

スピマス・アッシュを初めスポーツ走行愛好者に名高いOILのデータを追録します。こちらは国内版データです。先にUPしたデータは台湾のデータがベースです。SPEEDMASTERで同名の輸出用と国内用がありますので注意願います。

#50
SPEEDMASTER RS     5W-50 86.0 17.0 213

PowerCluster Racing      10w-50 92.08 16.46 201
RED LINE ZRS           5W-50 93,8 17.1 200
NUTEC ZZ-02           10W45 98.53 17.39 194
A.S.H. FSE E-Spec        10W-50 102.6 17.1
SPEEDMASTER CODE 707 10W-50 105.0 17.4 183
SPEEDMASTER PRO RS   5W-50 105.1 19.1 204
WAKO'S 4CR-50         15W-50 127.0 18.4 162
日産エンデュランス       10W-50 127.8 18.99 168

なんと言っても注目はSPEEDMASTER RS. 40℃動粘度86.5w40並みの粘度で、他の#50と比べても圧倒的レスポンス間違い無し。レスポンスの評価の高いオイルは40℃動粘度低いです。

#40
PowerCluster Racing 0w-40 63.85 13.78 208
ELF EX F-0          0W-40 75.0 13.0 176
AMSOIL Synthetic     5W-40 79.7 13.7  177
Ash FSE              5w-40 80.5 13.7
Motul 300V Power       5w-40 80.8 13.8
ビゴラス・アズーロ      0W-40 82.3 14.5 184
Duckhams HG NA Sport   5w-40 82.8 13.8
Oberon F333           5w-40  87 13.5
Wako's 4CR-40          5w-40 88.3 14.6 173
Motul 300V CRONO      10w-40 89.5 14.0 161

またまた出ました60代。PowerCluster Racing0w-40 40℃動粘度63.85。粘度表示でずるしてるRed Line (金属缶)0W-40 63.2と並ぶ飛びっぷり。#30の柔らかさです。
Motul 300Vは日本正規輸入品のデータを再掲しました。さすがに各社ともハイレスポンスなのが肯けるデータです。
Posted at 2008/07/15 01:03:51 | コメント(1) | トラックバック(0) | クルマ
2008年07月09日 イイね!

化学合成油と鉱物油の(フィーリングの)違いって何                                 ~長話その2~ 彷徨編 

 「絶対合成油。」と確信したのですが、どこにも合成油と鉱物油のフィーリングの違いなんか書いてなかった。たまに見かける広告(←うんと高いの)には、粘度が#40は『驚愕のレスポンス!』・#50には『強靭な油膜で圧倒的パワー!!』なんて云うコピーが踊っていたが、説明は???。『エステル配合がドライスタートにいいらしい』とか。ただどっかの車屋(チューナー)の親父が「合成油は柔らかい(吹けが軽いだったっけ?)」と言ってた様な気が。「表示粘度が同じなのに~ィ、合成油は柔らかィ~。ナンデェ~???」と思ってました。
 
 お金をつぎ込める御大尽ではなかったので、安い合成油を求めてあちらこちらと彷徨いました。しかし見つかるのは15W50等の粘度の合わない物ばかり。正月前とか安売りで積んであった#50ばかり入れました。エンデュランスやRSも。結果は駄目駄目。「合成油の軽い吹き上がりはどこ行った~ッ。」

 その内手を出したのがバイクコーナーにあったクオートボトルのオイル達。バルボリンが多かった、あと76・ペンズ.クエーカーステートのガロンボトルも有った。安い割りに良かった。何かスルスルする。軽い吹け上がりではないですけど・・・鉱物油なもので。

 バブル後、合成油も安売りされたので入れました。車は変わって2.3L。ディーラーの入れるオイルとは段違いの軽さ。粘度を上げ下げ、レンジを拡げて試し、夏冬粘度を替えるようになりました。もう鉱物油には戻れない。
 安売り見つからなくなってきた後も、ホームセンターが安いとの情報を聞きつけホムセン巡りをするようになりました。
 経験上吹け上がりが良く快適なのは、合成油>輸入物鉱物油>部分合成油>粘度の合わない合成油>金属缶鉱物油>ディーラー油の様な序列ができてました。が相変わらずナンデ合成油ガイイノか?は解からなかった。

 ネット検索できるようになり、えらいもんでオイル各社のページにオイルデータが見れるようになりました。オイルの薀蓄を述べるページもちらほら。オイルデータには動粘度や粘度指数が載せてあり、中にはHTHSを載せてるところも。

 物好きな私はいろいろ並べて比べてみて薀蓄に述べられている合成油は鉱物油より粘度指数:VIが高いことを確認しました。鉱物油も一斉に水素化精製になり高VI化した基油に替わっている。どこぞのメーカーはこれを合成油と言い出したとか。ともかくVIが高いのが偉いらしい。と知りました。
 VIが高いとワイドレンジ化しやすいから?それもあるかも。でもその割りに鉱物油が一斉にワイドレンジになったわけではありません。粘度指数向上剤や流動点降下剤をハードドーピングすれば作れるでしょうが、コストが嵩んでしまいます。
 一斉に水素化精製化したのは、脱硫による低公害化および発がん性の低減など保健衛生上の問題を解決する為だったようで、高VI化は副産物です。しかし確実に鉱物油=水素化精製油も成分が純化され高品質になっています。パラフィン油の粘度指数神話も崩壊しました。結局は添加剤の差ということに。
 こうして粘度指数の向上した鉱物油でも、未だ合成油の粘度指数より低いんです。
                                                      つづく
Posted at 2008/07/09 22:43:55 | コメント(1) | トラックバック(0) | オイル | クルマ
2008年07月07日 イイね!

化学合成油と鉱物油の(フィーリングの)違いって何                               ~長話その1~出会い編 

化学合成油と鉱物油の違いって何。以前からいろいろな方がそれに答えてきましたが、今一ツボを突いた答えを見ることができなかったので、私なりの回答を書いてみます。

いにしえより化学合成油と鉱物油の違いについて、曰く
合成油は分子の大きさがそろっている、鉱物油はばらついている。云々       
           ・
           ・
           ・
           
したがって、一般的に合成油のほうが長持ちする。鉱物油が3000km・3ヶ月の持ちなのに対して合成油なら5000km・6ヶ月です。とか・・・。
ライフが長くなるかもと言うのが唯一目を引くメリットでした。
 
 20年も前、初めて自動車用品店のゲートをくぐった頃、ターボ用のHKSの#50の缶がまぶしくて見ないふり・・・。鉱物油なら3000円/4Lから・部分合成油が4000円/4Lから・化学合成油は6000円/4Lからだったので(今もあんまり変わってないのネ。ホムセンで買うようになってもっと安いけど)オイル会員なら交換工賃は掛からないし、長持ちでも費用が変わらない(3000円×2回=6000円)なら鉱物油でいいか・・・。と思ってました。
 でも、同じ車に乗っている友人が合成油を入れていて、なんか違う。何かが違う。1600のNAで10W30と仲良くマニュアルどうりの指定粘度だったんですけど。「俺の車がはずれか???。金使いの荒い奴よりいい車買ってやる~ッ。」と心に誓ったとか誓わなかったとか。

 その後、手に入れた合成油(ペコ缶で安かった)を入れて「これだ~ッ!!」と確信しました。「吹けが軽い。絶対。」
                                                      つづく
Posted at 2008/07/07 03:07:15 | コメント(1) | トラックバック(0) | オイル | クルマ

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「チューニング妄想中」
何シテル?   07/02 21:46
くるま好きの車音痴。いろいろ試して新たな境地を開きたいと思います。
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