まだまだ慣らしの真っ最中故インプレどころでは無いのだが、今回ちと高速道路を走行したので触り程度に書いてみた。
過去同セグメントの車は、アルファ147GTA(セレスピード6速)、997C2S(Tip5速)と2台乗り継いできたが、それらとの比較で感じたのは下記の通り。
1)一般道での乗り心地
147GTA、997C2Sと比較しても、M235iの足回りは街中、高速共に硬め。
もっとも997C2SはPASMが付いていたため、乗り心地は当時乗っていたE53 X5 4.4i よりむしろ圧倒的にソフトだった。(まあX5にはビルBTSキットを付けたらメッチャ硬くなったという経緯はあるが)

997C2SのPASMは街中でも高速でも突き上げは非常に少なく、剛性の塊みたいなボディーも相まってサスだけがストロークしている感が良く分かるほどであったが、M235iの場合は同様の可変ダンパーといえどもデフォルトで縮み側からして硬めとなっている。
147GTAは硬めとはいえまずまずの乗り心地だったが、それは一般道だけの話で、高速に入ると馬脚をすぐ現した。(これは後述)
2)高速での乗り心地
M235iは高速でも硬い、というかMサスペンションは可変式とのことなので、速度に応じて減衰力は調整されているらしいのだが、PASMのような切り替えスイッチは無い。
突き上げ感は法定速度+アルファアルファ・・・・(想像です念のため)でも無いし、段差でバンプステアもしないのだが、997C2Sに比べるとやはり全般的に多少硬い。
ホィールベースは2,690㎜とX5やX6と比べると200㎜近く短いため、やはり速度を上げるにつれピッチングは大きくなるようだが、先代135iクーペほどでは無いようだ。
でも、997C2Sは2,380㎜ほどしか無かったので、それを思えばこちらの方がピッチングして当たり前だったんだろうが、さほど顕著に感じたことが無いのは、PASMのいなし方が絶妙だったせいと、ぬあわkm/h辺りから浮き始めたステアリング操作に気を取られていたせいのためだろう。(ぬおわkm/h以上だとダウンフォースが効いてむしろ安定します、、、、、想像サーキットでの話ですが)
問題なのは147GTAの方で、3台の内最もサスストロークが短いためなのか、チョイ速度を上げると高速段差ごときでバンプしてしまうのには閉口した。
しかもふわわkm/hに達する頃からクソ重い前輪が浮いてくるのが分かるのには恐怖心すら覚えた。(想像サーキット場です)
3)峠道等の旋回性
M235iは重いV8を積んだBMW上位セグメントより明らかに回頭性が良い。
ステアリングの初期応答性もクイックで、ヨーの出だしも早いためステアリング操作が非常に楽しい。
ロール重心も低いせいで大きなロールも無くスイスイ回っていくが、定常円の高G旋回では下手をすると997C2Sよりフールプルーフではという印象を受けるほどである。
RRという大きな足枷を持つ997C2Sは、いかに努力しようともリアの絶大的な慣性モーメントには抗えない。
前輪荷重の少ないRRは後ろから「チキンだ」と笑われようがコーナー入り口で一旦前輪に荷重を移すべくブレーキングを行うのが素人にとっては最も安全な曲がり方となる。(かくいう私めはこれを怠り強烈なプッシュアンダーの遭遇経験あり)
M235iもM135iよりトランクルームがある分リアのマスは多いため、急激にターンインすると幾分リアがテールハッピーになるがこれもある意味御しやすいレベルなのでむしろ楽しい。(とはいえ素人の範疇です)
147GTAは、良くも悪くも典型的なFFの回頭性に終始し、FRのような感覚でのステア&アクセル操作は到底無理だった。
ここでもサスストロークの少なさを露呈し、チョイ速度を上げただけでバンプはするし、何よりボディー剛性の無さは致命的で、イタ車というのはやはり雰囲気で走るものだということを痛感したほどである。(だってエンジン音はマジエロいんす)
4)エンジン性能
これはカタログデータだけで見ても、実は997C2SよりM235iの方が速い。
997C2Sが仮にMTなら高速域で形勢逆転も可能かもしれないが、こと5速Tipでは8速ATのM235iには敵わない。
プロペラシャフト自体が無く、アクセルオンで全くタイムラグが無いまま後ろから蹴飛ばされるような感動はRR以外には到底享受できないが、単純に速さだけだとM235iとなる。
もっとも現行991C2Sなら7速PDK故これの方が速いのだろうが、値段が半分以下のM235iと比較するよりはむしろM4と比較すべきだろう。
147GTAは、フル加速時にも古典的スパルタンFFの特性(というより悪癖)を思う存分楽しめる。(楽しいかどうかは人次第)
何せフロントにでかい3L直6ツインカムを無理矢理横置きに詰め込んでいるのでナックルアームすら回転する余裕が無い。(回転半径6m超えです)
さらには左右の出力軸長さが圧倒的に違うため、スロットルを踏み込むと同時に凄まじいトルクステアが襲ってくる。
スタートと同時に自分の車が左車線にいる別の車の方へ思いっきり勝手にグワ~ンと寄っていったらあなたはどう感じますか。(マジですよこれ)
てなわけで、147GTAはとてつもなく個性的かつエロい車であったわけで、言うなれば超デ~ハ~でエロエロなキャバ嬢ともいえる。
コックピットもキッチュで斬新なデザイン、シートも黒&オレンジの2トーンでおしゃれ、エンジンはフード開ければ惚れ惚れするような真っ赤のシリンダヘッドと金色のインテイクがご開帳。
回せばアルファ最後の24バルブツインカムがエロい咆哮を上げ、セレスピードはシフトダウンの度にブゥオ~ンと派手なブリッピングをしてくれれば言うこと無いでしょう。
でもね、キャバ嬢ってのは金も掛かるわ我が儘だわ言うこと聞かないわっていう習性なわけでして、
かなりM嗜好の方で無いといつまでもついてはいけません。
とまあ、まだ1回しか高速で6,000回転まで回したことが無いくせにここまでいうのも何だかな~ではあるが、E30M3の再来とまでヨイショされてるM235iがコストパフォーマンスも含めてオモロイ車であることは、これからドンドンと自分の中でも明白になってくることだろう。(いやもう我慢汁超えて回したときの音ったらも~、、、、)
ブログ一覧 | 日記
Posted at
2015/02/09 16:48:42