
衝動的に997C2SⅠ型を997C2SⅡに更新すべく仮予約をしてしまったのだが、いつも通りこれと思ったらミズテン発注の悪い癖が出ているようで、実は昨日BMWのD~ら~へ赴き、M3クーペ左ハンM DCTの試乗と一緒にX6展示車の見学をした際、「X6のV8生産枠がいつ取れるか分からないなら、早速正式契約するから早く枠を取れ。」と言ってしまった。
「まあその前にとりあえずM3に乗ってみて下さい。」と、営業の方が余裕をかまして一呼吸置いてくれたのだが(どっちが客やこの落ち着きよう)、なるほど確かにPDK同様のM DCTは予想以上に具合が良い。
機構的にはPDKやDSGとまんま一緒の同心円状二重湿式多板クラッチのM DCTは、そのクラッチ&変速タイミング設定の自由度調整がSMG同様可能で、センターコンソール上には携帯の電波状態を明示するのと同等の棒グラフインジケーターが付き、その左右にあるスイッチで段階的にタイミング調整が可能となっている。
「いちばんコンフォートな1に設定すると2速発進です。」と営業が言ったが、さすがにそこまでダラダラだとトルコンATと一緒ではないかと思い、まずは3辺りに設定してDレンジでスタート、なるほど湿式多板クラッチのフィーリングは非常にスムーズで何の違和感もなく車は発進出来る。
2速発進まで出来るくらい湿式クラッチの冗長性は優秀なのだが、常時このモードでチンタラ乗るユーザーも結構いるようになるのかな(宝の持ち腐れ客)と考えながらスロットルを踏んでいけば、以前乗ったMTのM3同様グイグイと加速していき、シフトアップも全く加速Gの途切れを感じさせないほど早いではないか!!
以前乗っていたアルファ147GTAのセレスピードは、通常のMTにアクチュエーターを介してクラッチのONOFFを行う2ペダルであったが、シフトアップは非常に緩慢で、フルスロットルでもシフトの度に加速Gが途切れてしまい、身体が前へつんのめる感覚が非常に違和感を伴ったが、M DCTにはそれが全く無い。
減速時も試しにパドルで2速まで落とすと、ちゃんとブリッピングして回転まで合わせてくれるし申し分ない制御である。
「今度はカリカリなSモードにして、シフトタイミングも最短にしましょう。」と助手席の営業がセットしたんで、環状線のトンネル内でベタ踏みしてみたら、今度はシフトアップの際につんのめるどころかガツンとショックを伴って前へ押されるほどシフトが早くなった。
最速タイミングだとほぼカップ用のドグ式クラッチと同様に早く、エンジン回転が落ちる前に上段ギヤがつながるからガンと前へ押されるわけである。
4速辺りまで引っ張り、減速時にまた2速まで2段飛ばしのパドルシフトをしたら、「ヴォンッ!」とさらに小気味よいエンジン音を発して素早く2速がつながる。
これはもう全く楽しいとしか言いようがない。
確かにツインクラッチの性能は新たなドライビングプレジャーを乗る者に与えてくれることは間違いないと断言出来る。
MTでヒール&トーを駆使出来るスキルがあるなら必要無いかも知れないが、我が輩にはそんなテクは無く、135iやM3のMT車で挑んだもののきちんと回転合わせが出来なかった苦い経験を味わったばかりである。
ところが、M DCTはそんな未熟者にもプロ並みのシフト操作をいとも簡単に与えてくれるし、何よりファンなのはブリッピングである、これはもう異常に楽しいと言うほか無い。(147GTAもこれだけは卓越した車であったが)
試乗を終えて感じたことは、これなら997ⅡのPDKも大いに期待出来るということであった。
現行997C2SのTipに少なからぬ痛痒を感じていた我が輩にとっては、PDKの存在価値がM DCTの試乗でさらに揺るぎないものとなったのである。
これはもう仮予約どころか、早速PCへ出向いて予約金を払ってこなければなるまいと固く心に誓った試乗であった。(まあマジ洗脳されやすい体質です)
Posted at 2008/07/04 09:36:07 | |
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