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2009年08月03日 イイね!

ペケ6号も今や回し癖の段階へ突入

ペケ6号も今や回し癖の段階へ突入あっしのペケ6号も12月28日納車以来既に7ヶ月あまりが経過、走行距離も7,000kmを越え、徐々にエンジンにも当たりが付き始めた頃ですが、ここで今まで乗っていたペケ5(E53 X5 4.4iSパケ)との比較をしてみようかと思います。

1)パッケージング
旧型X5よりホイールベースが85㎜伸び、カイエン、トゥアレグよりもこの点では長くなった新X5とX6ですが、そのデザインフォルムは依然昔と変わらず、他車とは一線を画しています。

ただ、乗ってみるとでかさは一目瞭然!、全幅が110㎜も広くなり、2mに後15㎜という巨大な幅になったおかげでシートとドアパネルの間には握りこぶし2個が楽に入るほどです。
スカットルも高くなっており、もはや座席を一番下にセットすると前方側方共に戦車の操縦席並みの視界しか得られないほど、やむなく座席を数10㎜引き上げましたが、E70 X5より70㎜もルーフ高さが低いX6なのに未だ天井には握りこぶし1個分の余裕があります。

どうやらX6はX5より座席位置がデフォで低くしてあるようで、かなりシートを上げないとステアリングコラムの高さが合いません。
当初はシート位置を無理していちばん低くしていたのですが、ステアリング位置を一番下まで下げてもドラポジが全くフィットしないため、現状では30㎜ほど上げていますが、それでもステアリング位置は一番下のままです。(これでもメーター類は上側が隠れずに見えるほど)

以前のX5も決して小さい車ではありませんでしたが、新型はさらにそれが二回りほど大きくなってしまった感がありますので、もはや路地裏の狭い道を走るということは不可能だと考えた方が良いでしょう。(左右側面下側は全く見切りがつかめません)

ちなみに、これだけでかくなってもX6は後席2人乗りで、後ろの席も真ん中にはでかいセンターコンソールが鎮座してます。(まあ低いルーフラインのせいで真ん中に乗ると頭がつかえてしまいますが)

2)エンジン、ミッション
以前から書いている通り、X6から導入された新型V8エンジンは全くの新設計で、Vバンク外側吸気、Vバンク内側排気という、エンジン工学的には熱がこもって燃えても知らんぞという設計になっちゃってますが、これはVバンク内側にターボチャージャーを標準装備するため。
即ちこのエンジンはターボチャージャー付与を前提として設計しており、NAは出ないということが構造的に推察出来ます。

4.4L+小径ツインターボで407馬力、600Nmのトルクを発揮する直噴エンジンは、1,750~4,500回転の間で最大トルクを出しますので、まるでディーゼル車に乗ってるような大トルクを享受出来ます。
このおかげで、Dレンジではなかなかキックダウンもしませんし、走り出すとほぼ完璧にロックアップされたままの6速ATはトルコンスリップも皆無なまま低回転からハイギヤに入ったままグイグイとリニアに車速を上げていきます。

2006年頃から採用されたZF社製新型6速ATは、ベンツ社製7Gトロニック同様ロックアップクラッチが大改良されており、従来トルクコンバーター内の外周部に単式であったロックアップクラッチがトルコンから外に出され、湿式多板クラッチとなったおかげでロックアップ領域が大きく増えました。(早い話、スタート時以外はトルコン使わず全段直結です)
クラッチの許容トルクと冗長性も大きく向上し、トルコンスリップなどは皆無な走りを得られる上に、シフト時間もかなり高速になっています。

そのため、シフトレバー(といっても今やクリックするだけのスイッチレバーですが)をSレンジにするとエンジンフィールは豹変!、アクセルにはより過敏に反応するようになり、シフトダウンも頻繁となって街中でも2,000回転以上をキープするようになりますが、はっきりいって街乗りではアグレッシブすぎてちと危険かも。
縦置きエンジン用のATミッションは変速機構に遊星ギヤを縦列配置してますので、基本的に変速時間はMT方式より早く、回転を止めること無しに変速出来る利点を持っています。(遊星ギヤはサンギヤ、プラネタリーギヤどちらかにブレーキを掛けることで出力軸の回転数が変化する)

2.3tを越える巨体がチョイ踏みすぎると猛然と加速し、あっという間にぬわわを越えてしまうので街乗りでSモードは厳禁!
しかも、ステアリングパドルやシフトレバーを使ってシフトダウンすると、「ヴォン」と軽くブリッピングしてから俊敏に変速してくれますし、この時点で即直結になりますのでエンジンブレーキもタイムラグ無く効き、下り坂でも従来のトルコンのような痛痒差は皆無です。

高速性能は以前のE53とは雲泥の差で、286馬力だった初期型、333馬力になった後期型に対して407馬力のX6は3速までの加速も数10%速いのですが、4速からの加速は以前の1.5倍近くにもなった600Nmの最大トルクが効いてそれ以上の速さになり、ふわわ越えはあっという間です。(これはあくまでも仮定の話です念のため)

一応250km/hでリミッターは効きますが、ふうふまでは躊躇無く上がっていきましたので、実速度のポテンシャルがリミッター以上であることは間違いないことを確信しました。(これも公道上の話ではありません念のため2)

3)足回り
E53 X5からE70 X5へとフルモデルチェンジした際、BMWは初めて前輪アクスルを従来のストラット方式からWウィッシュボーン方式へと変更しました。
基本的にプラットフォームをE70 X5と共用するE71 X6も当然前輪はWウィッシュボーンとなったわけですが、懸念したほどのネガティブ要因は今のところ感じられません。

アッパーアームの無いストラットは、ホイール(ハブ)のキャンバ方向支持をストラット本体に固定してますので、ストラットには常に横方向の曲げ荷重が掛かっています。
そのため、ストラット内に収まるダンパー自体にも常時横方向の曲げ荷重が掛かるわけで、それに応えるため前輪ダンパのピストンロッドは後輪用のそれよりずっと太いものが必要となります。

中にはビルシュタインのように倒立型とすることで、アウターチューブのみが曲げ荷重に対応することが出来るため、ピストンロッド径を後輪並みに細くしている形式もありますが、純正ではコストの関係で特殊クラスしか採用されていません。
ちなみにあっしはE53 X5 4.4iSパケの後期型では納車早々ビルのBTSキットを入れましたので、前輪は倒立型となり、同時に30㎜ローダウンしましたが、乗り心地はかなり硬くなり、去年まで乗っていた997C2SのPASM付きよりガチガチでした。

ストラット方式の利点は部品点数が圧倒的に少ないため、コストダウンも出来ますし、アッパーアームが無い分ピポット部分がWウィッシュボーンの半分ですからその分ステアリングインフォメーションもよりリニアに伝わるという利点があります。
但し、上述したようにダンパー自体に常時かなりの曲げ荷重が掛かるため、ダンパーの上下動にフリクションが発生することは避けようがありません。

これを避けるため、○ヨタ車などはロアアームとストラットカートリッジのピポット部分に大きなゴムブッシュを採用し、微小な上下動はブッシュで受け止める設計となっていますが、ブッシュが単純な円形のため常に横方向へ大きくたわんだままの上、ステアリングの動きに対してもまずブッシュが大きく弾性変形するのでステアフィールに対する追従性まで悪化することとなります。

この点BMWのストラットはゴムブッシュの弾性変形に方向性を持たせてあり、前後方向はかなりの冗長性を持たせていますが、ステアフィールに影響する横方向は弾性変形を極力小さくしてリニアに反応するようブッシュの形状や大きさまでちゃんと考慮した設計がなされており、しかもこれが可能なのはボディー剛性を大きく上げているからに他なりません。

なら何でWウィッシュボーンに変更しちゃったのかという話になりますが、微小な上下動までフリクション無くサスを動かすにはやはりWウィッシュボーンの方が都合が良いことも否めず、高級車ほどフラットライド感を得るためにはWウィッシュボーンを採用するのもそのためです。

E70、E71も前輪Wウィッシュボーンを採用することで乗り心地はかなり向上し、以前よりずっとコンサバな足回りとなりましたが、一般セダンよりロール重心が高いためにロール剛性を維持しようとするにはより太いスタビライザーが必要となります。
しかし、スタビは所詮左右アクスルを締結したトーションバーですから、左右同時にアクスルが上下動しないと直進でもバネレートが硬くなるという問題点が発生します。(片輪だけが上下動すると突き上げが顕著になる)

これを回避するため、E71 X6は標準でアクティブスタビライザーが付いており、通常は左右のスタビは中心部で2分割されていてフリーに上下動しますが、コーナーで横Gが発生したときのみセンサーが感知して油圧モーターで左右スタビを固定するため、ロールすることなくコーナーを回ることが出来ます。(これは既に旧型7シリーズから採用済み)

このおかげで、ロール重心が高いのにコーナーでは異常に踏ん張りが効き、ロール無しのコーナリングはインからアウトまで予想以上にスムーズなんですが、座席位置が高いという根本的問題のため、高速コーナーになればなるほどいきなり横っ飛びしやしないかという不安感が残ってしまうのは致し方ないでしょう。(それくらい高速コーナーでもロールしないという意味ですが)

さらにE71 X5は標準でEDC(エレクトリック・ダンピング・コントロール)を装備しており、街中では縮み側ダンパーレートが極端に少ないため突き上げ感も皆無に近いほどですが、高速になると自動でダンピングレートが可変するため、簡単にバンプするようなこともフワフワ上下動するようなことも一切ありません。

あっしの車はメーカーOPの20インチが納期未定だったため、やむなくディーラーOPの21インチを履きましたが、20インチよりさらに重いタイヤ&ホイールにも関わらず、EDCは何事もなかったかのように路面の上下動を吸収してくれるため、以前のE53とは比べものにならないくらい楽ちんでコンサバな乗り心地となりました。
しかも、柔らかくてもコーナーではしっかり踏ん張るという上述した各種デバイス付与のため(それ以外にもDPCとか多数あり)、乗り心地とコーナリング性能の二律背反する要求をほぼ完全に満たしてくれているのはさすがです。(まあ今や997でも可変ダンパなんですが)

良いことずくめのX6ですが、BMWお得意の各種デバイスの内、唯一馴染めないのがアクティブステアリングです。
これはステアリングとギヤボックスの途中に遊星ギヤボックスが介在し、速度に応じてステアリングギヤ比が無段階に可変するシステムなんですが、極低速では高速の2倍くらい切れ角が増すため、車庫入れや一旦停止後の曲がり角なんかではステアリングを180度程度回すだけでフルロックまで舵角が切れます。

楽といえば楽なんですが、当初5シリーズにこれが採用されたときは、低速時の予想外の切れ角のため曲がりすぎて内側をガレージの角に擦ったりする事故が多発したため、現在はかなりマイルドな可変制御となっているようですが、基本的な機構は変わらないため、これが付いていない正室の330iM-Spに乗り換えると、今度は曲がり角の発進時にハンドルが切れなさすぎて大きく外にはらんでしまうため、慌てて切り足すという恥ずかしい事態に遭遇してしまいました。

確かに街乗りで楽ではあるんですが、速度に応じて切れ角が可変するため、ある程度それを頭に入れておく必要があるのと、ステアリングシャフト中間にこのようなメカが介在しているせいでどうしてもステアリングインフォメーションが希薄になってしまうことは避けられません。
しかも同時にサーボトロニックが付いてるためステアリングは以前のE53と比べると非常に軽く、軽すぎるのも自分的には好みに合わない気がします。

4)装備、内装
X5、X6は元々EセグメントのSAV、SACですから、車格は5シリーズと同格であり、しかも排気量がよりアッパークラスに寄ってますから装備や内装は値段相応でかなり上質です。

フルレザーの内装はE70、E71になってからは3.0Lも4.4Lも標準となっており、しかもX6はどちらもオール電動式スポーツシートが最初から付いています。(E70はSパケ専用、今はM-Sp専用)
ダッシュボードやセンターコンソール、さらにはドアも木目トリムが標準で、無料で各種木目がチョイス出来ますし、アルミ仕様のトリムも選べます。
装備としては最初からフル装備であり、2009モデルからコンフォートアクセス(キーレスエントリー)やドアクローザーも標準、さらにはリアハッチもオートクローザー付きで(オープン、クローズ共にボタンで可、しかもハッチ開度は3段階に調整可能)、あえて追加するのはコンフォートパッケージくらいですが、あっしはこれを選択しました。

コンフォートパッケージにすると、前席がベンチレーションシートとなり、さらにコンフォートシートとなって調整箇所が10数カ所になるのですが、今度はあまりに調整部分が多くなりすぎてなかなかベストポジションが決まらないという事態になってしまいました。

一般的な調整箇所に加え、シートバックは上半分と下半分が別個に角度調整が出来、ヘッドレストも上下動が電動、サイドサポートも左右から上半身をバケットシートのように締め込んでくれますし、座面の長さも電動で調整可ですから、シート脇のボタンだけでも10数個あり、慣れるのに一苦労。

結果的に、メモリーボタンには峠道攻め込み用のサイドサポートガチガチで座席を立てて前にした設定と、一般ドライブ用に楽ちんに全てダルな設定の2パターンを記憶させていますが、ナビに従って遠隔地の知らない道を走ってたら、途中から夜道のとんでもない峠道を走らされたときは攻め込み用ポジションを予め設定しておいて非常に助かりました。(調整する間もないくらいいきなりだったから)

ただ、夏場に座面が蒸れるのが嫌なあっしにはベンチレーション機能は非常に有効とはいえ、小穴が無数に開いているシートはやはり一般のスポーツシートほどの張りは享受出来ません。

国産車ほどヘタヘタなシートでは当然ありませんが、今までずっとスポーツシートだったせいか、今回のベンチレーションシートの唯一の問題点はあっし的に柔らかいという点です。(とはいえ次回もベンチレーションシートにしちゃうかも)
しかも、ベンチレーションシートは色の選択肢がブラックとサンドベージュしかなく、サドルブラウンやワインレッド等の斬新な色目は選べなかったというのも残念でした。(コンフォートシートでこれらは選択可ですがベンチレーションになりません)

今まで内装色はどれもブラック一辺倒だったので、今回はサンドベージュにしましたが(本当はシートカラーをサドルブラウンにしたかったけど)、ダッシュボードは内装色に関わらずブラックなんでメリハリが付いて気に入ってはいます。(997だとフルレザーを選択しないとダッシュボードまで内装色になっちゃう)
ただ、明るい分汚れは非常に目立ちますので、日頃のお手入れは欠かせません。(まだ大丈夫ですが)

と、まあ色々書き連ねましたが、基本的に旧型E53より現行E70、E71はかなりコンサバ指向に振った車となっているのは確かで、あっし的には2台目のE53より乗り心地が格段にアップしたことを非常に評価してるんですが、その反面もはやE53のような機敏な取り回しはここまで図体がでかくなると街中や混んでる街道では無理だと悟りました。

高速や郊外の峠道なら依然軽快な走りを発揮出来ますが、思い切ってコーナーを攻め込むには絶対的な手元の視界がイマイチ足りません。
どちらかというと、AMGのような直線番長的なところが以前より顕著になってしまったのも、エンジン性能が著しく向上したのに図体もでかくなってしまったことに一因があるといえます。

とかなんとかいいながら、後2年5ヶ月先に迫った車検時には、X6Mに乗り換えてる自分がいるようで怖い昨今のあっしです。(とはいえ現状の景気では到底夢物語なんですけど(^_^;))
Posted at 2009/08/03 11:07:52 | コメント(8) | トラックバック(0) | クルマ

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