AUTOMACがまだ現在の場所じゃなく、東京R&D鈴鹿事業所の付近に店舗が有った頃。
確か、t-shin君と一緒に行ったんだと思う。
「良かったら、乗ってみてくださいよ!」
ガチガチの足回り、ロールケージがギチギチに決まったデモカー(多分、レースカー)の鍵を、
ニコニコ笑顔で手渡してくれたのが小倉さんとの出会いだった。
(初来店の客にデモカーの鍵渡すって?ちょっと自由過ぎない?)と思いつつ、
「いゃ、乗ったら欲しくなるんで・・・。」と、遠慮したのを憶えている。
小倉さんが鉄道ファン、いわゆる「鉄っちゃん」だった事を知っている人は割りと多い。
鉄道系の学校卒の筋金入りで、仙台でのレースからの帰路、列車が遅れて大阪に帰れなくなりそうだった所、「寝台特急サンライズに乗せて貰えてねぇ、運転停車(乗務員交替のみで乗降客扱い無し)の大阪駅で降ろしてもらえたのよ、嬉しかったぁ~。」とニコニコ話してくれてたのは記憶に新しい。
「助かった~。」
では無い。
「嬉しかった~。」
なのだ。血中鉄分濃度がどれ程濃いか、解ろうものである。
車を乗り換える時、下取りに出さずに進呈した事が2度。
赤くて黒バンパーのトゥデイRi、5MTの550cc。
お客さんの代車として結構喜ばれたらしい。
もう1台は昨年6月の銀色バモス4WD、こちらも5MT。
お礼という訳では無いが、タイヤの嵌め替え&バランス調整など色々サービスしていただいた。
にゃんこの玩具やお菓子や飲み物の差し入れ持って、用も無いのに遊びに行って、珈琲淹れてもらってグダグダと無駄話するのが好きだった。
小倉さんから最後に掛かって来た電話が11月1日、着信履歴が残ってる。
「またアレ欲しいんだけど、20本程、お願いできる?」
隣街まで材料となる樹脂を買いに走り、1週間で全数仕上げて届けた。
小倉さんはいつものニコニコ笑顔で受け取ってくれた。
もう、あのニコニコ笑顔に逢えないと思うと悲しい。
小倉さん。
一緒に食べたうなぎ、美味しかったです。
レースの招待券、いつも有難う御座いました。
お店で、サーキットで、沢山のBEAT仲間と過ごせた20年近い幸せな時間、感謝しています。
馬鹿だったり、我侭だったり、無茶ばかりするド素人連中を優しく見守り、後ろからそっと泥沼に蹴り落として一緒に遊んでくれた記憶は、何物にも代えがたい宝物です。
小倉良幸さん、心よりお礼申し上げます。
Posted at 2015/01/16 00:06:30 | |
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