ジェニスのブログ一覧

その人は、いつもその、当たり馬券で呑ませてくれるｗ焼豚屋さんのカウンターで潰れていました。

元、阿○○谷マッ○・ス○シャルの先輩に連れられて行った２坪足らずの店カウンターのみ、でもその椅子の一部は仕込み材料やらトイレットペーパーやら、マスターの私物やらで埋まっていました。そしてその人はマスターの私物に埋もれた席にいつもいました。

　　　　　　　　　　　　　先輩A
　　　　　マスター　　　先輩B
　　　　　　　　　　　　　オレ　　
　　私私あ　ホヤヤホホ　


注：私-マスター私物
　　ホ-ホステス
　　ヤ-ヤクザ
　　あ-あっちゃん


だいたいこんなかんじでした。

あっちゃんは日雇い労働者でした。
だから毎日、夕方５時半頃から飲んでいました。
その時間帯は労働者仲間（半分浮浪者）もたくさんいて、あっちゃんは元気です。
あっちゃんの酒は、大きなレッドの瓶にマスターが入れておいてくれた、他のお客の残したウィスキーやら焼酎やらぽんしゅやらホッピーやらの詰め合わせ・黄金色の爆弾。

あっちゃんはそれを仲間に薦めつつ、自らの冷やタンにナミナミ注いで一気に飲み干すと、すかさず脇に置いといた　ぐい飲み水道水を焼け付いた喉に流し込みます。

「かぁー　(*￣ー￣)_凸”、うめー！！」

つまみは、とびきりおいしいマスターの焼豚一本40円也。


我々は大体日付が変わる頃にお邪魔しますから、その頃お店にいるのは休憩中のホステスのおねぇさんおよび雇い主のヤクザ、それから元暴走族のチンぴらさんとかうちらとか。

で、あっちゃんはいつも、他のお客の邪魔になるからと店の軒先に放られて、野良猫にたかられて潰れていました。

さて我々もヤクザもおねぇさんも帰ろうかという午前３時過ぎ、あっちゃんは懐に抱いていた野良猫を振り払いようやく起き上がり、

「マスター、勘定　ヾ(*｀Д´*)ﾉ"！」

「んだよ、偉そうに・・・三百４十円だー　
ヾ(*｀Д´*)ﾉ"彡☆ ！！」



あっちゃん・・・おおよそ１０時間店に居て勘定４百円弱・・・なのに臆することなくジャラ銭たたきつけるあっちゃんと、それを舌打ちしつつも拾い上げ許してあげるマスター・・・憎めない人達でした。


それからしばらく・・・あっちゃんの姿が見えなくなり・・・なんだか高円寺の駅のシャッターに挟まって死んだとか・・・狩られたとか・・・・色んな噂がありましたが・・・結局・・・




石神井公園池のほとりで飲んだくれているあっちゃん　
凸≡(*≧ε≦*)/　の目撃情報が入り、



「縄張りが変わったんだなーｗｗｗ」と、マスターヤクザにホステスさん、みんなで和んだときは、なんだか幸せな気分になりました。

・・・あっちゃん・・・元気かなー・・・(ﾟ◇ﾟ)・・・。