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カッキー@99Xのブログ一覧

2025年02月23日 イイね!

三菱i-MiEVの乗り心地改善検討⑪ワンオフダンパー到着

前回の続きです。

ワンオフダンパーが届きました。



なんだかんだやり取り開始から仕様合意まで2か月ぐらい、
そこから実物が届くまでに2週間ぐらいかかりました。
ジャアアアアン

黒もいいですね。やってる感少なくて。




とりあえず今のままフロント4WDバネ、リア2WDバネで組んで走ってみます。


第一印象は狙い通りふわふわでいい感じ!


が、課題が

・フロント
 平坦路や低い凹凸では良いが、大きな段差を越えた時に衝撃あり
 これは以前からあった問題で、縮み側のセッティングが良くないかも。
・リア
 いい感じ。

しばらく乗りながら考察してみた結果…

・フロント
 大きい凹凸で底付きしていると推定。車高を上げて改善すれば確定。

表にしてみるとこんな感じ





というわけでフロントの車高を上げるためにi-MiEVのバネに替えてみます。
車高的には (高い) i-MiEV用>i 4WD用>i 2WD用 (低い) の順です。
ざっくりこんな感じ



リアを2WDバネのままでフロントをi-MiEV用にすると、ものすごいリア下がりになるので
この機会に前後i-MiEVのバネに回帰してみます。

全種類バネ持ってて良かった。




組み替えて走ってみました。


・フロント
 狙い通り多少良くなった。
・リア
 課題発生。大きめの凹凸を越えた時に異音がします。


またしばらく走りながら考察です。

・フロント
 車高を上げると改善したので、底付きは間違いなさそう。
 HBS効いてない…?HBSをアテにしてバンプラバーは10mm厚しかないので、底付きしたら衝撃があるのは納得。
 これは困った。
・リア
 サスが伸びる時に鳴るので、車高を上げた時に伸び代が減って伸びきり音がしていると思われる。
 少し車高を下げて伸び代を増やせば改善するかも。2WDバネの時は大丈夫だったし。


また表




仮説を立てたらまた組み替えです。

・フロント
 一回バネを外してダンパーの点検。
 ダンパーを手で押し込んでいくと、確かにストロークの奥の方で明らかに硬くなります。HBSは効いている。
 バンプラバーを柔らかくて長めのものに交換すれば良くなるかも。探してみよう。
・リア
 2WDバネなら問題ないことはわかっているので、中間車高の4WDバネを組んでみます。


結果は…リアはほぼ直りました。
さすがに歩道の縁石から落ちるような段差では異音しますが、普通に乗っている分には問題なくなりました。

また表にする





フロントのバンプラバーはテインのダンパーシャフト径がφ22とやや太いのもあって、なかなか選択肢がなかったですが
(テイン純正のバンプラバーもありますが、カチカチのゴムなので避けました)
ネットを徘徊していると、ビート/AZ-1向けのショップさんでφ22対応のゴム製ソフトバンプラバーを発見。




早速購入して組んでみました。が、底付き時の衝撃はあまり緩和されず…
そもそものサスストロークが短すぎるんでしょうね。
凹凸で変位入力が入る場面は減衰力関係なしに底付きするので、ストロークが短いとどうしようも無い感じがします。


黒いのが買ったやつ(35mm厚)、白いのが吊るしのバンプラバー(10mm厚)です。




現状を表にする




かなり素性は良くなってきましたが、もうちょっとフロントの底付き対策を考えていきたいですね。もっと長くて柔らかいバンプラバー探そうかな。

いろいろ考えた結果ワンオフしちゃったのでかなりお金もかかりましたが、プロセス含めて満足の高い試行でした。

せっかく作ったので、もっと使いこなせるように検討を進めていきます。
Posted at 2025/02/23 15:50:00 | コメント(0) | トラックバック(0) | 足回り | 日記
2025年02月09日 イイね!

三菱i-MiEVの乗り心地改善検討⑩テインさんに相談

前回は具体的なダンパー仕様について検討しました。

これ



この仕様案をワンオフメーカーさんに提示し、実際に作れる仕様に落とし込んでいきます。
メーカーはミニの時にも作ってもらったテインさんで。


前提は以下7点としました。あと取付寸法の詳細確認のため、純正サスセットも送付要です。
①複筒式
 純正が複筒式なので揃える。テインさんも複筒式が得意。
②提示の減衰力特性にできるだけ近づけてもらう
 「減衰力を下げて乗り心地を改善する」コンセプトのため。
③基本寸法は純正ダンパーと同じ
 車高を大きく変えるつもりもないので。
④バネやアッパーマウントは純正を使う
 コストダウンのため。
⑤フロントのスタビリンクブラケットは付けなくてOK
 これもコストダウン。乗り心地改善のためスタビ撤去済みなので。
⑥フロントはHBSつけて欲しい
 後述しますが、ストローク確保しつつ乗り心地も欲張るため。
⑦オーバーホール可
 不可にするとストロークに余裕ができたり、少しお値段下がりますが
 いちおう長く使えるようにしておきます。


ここからテインさんとのやり取りが始まります。


ケース径はどうするか?(たいてい純正より太くなる)
それによって周りにぶつかりそうな部品が無いか?
などのやりとりをしながら擦り合わせを進めます。

送った写真抜粋


ストラットブラケットとホイールとの隙間の攻め具合を再認識。
13~14インチ履けたらもっと柔らかい乗り心地にできそうなんですがねぇ。


あと途中で少し仕様のリクエストを変えたりもしました。
リアの低速側の減衰力はもう少し上げてボディを落ち着かせよう…
HBS付くならフロントのプリロードを下げたいので、スプリングシート位置を下げつつ
車高保持のためダンパー全長も伸ばそう…など。

そんなこんなで減衰力特性の回答は以下



・フロント伸び側:要望通り。
・フロント縮み側:下げきれず。
・リア伸び側:やや高いがだいたい要望通り。
・リア縮み側:やや高いがだいたい要望通り。


フロント縮み側だけ要望より高めになってますが、
ベースバルブやシムの仕様を目いっぱい緩めてもこれ。
もっと太いケースを使ってもほとんど下がらない。
とのことで、仕方がないのでそれでいくことに。

あとはテインさん独自技術のHBSについても触れておきます。
これ。Hydro Bump Stopperの略ですね。
公式説明はこちら


バンプラバーのダンパー版のようなもので、ストローク位置依存で
ダンパーが大きく縮んだ時だけ減衰力を追加してくれる機構です。
ゴムと違って縮んだ後の反発がないので「ストローク規制はするが乗り心地には響きにくい」という
なんとも都合の良いものです。

あとはバンプラバーの厚みや本体の塗装色(緑 or 黒)を決めて合意したら発注できます。
サラッと書いてきましたがここらのやりとりが大変かつ面白いですね。

最終的な特性と純正の減衰力特性とを比較するとこんな感じ。
(グラフ)


純正比でフロントは伸び側の減衰力を大幅ダウン、
リアはまんべんなくダウンしつつ、低速側はキープとなりました。



次回はワンオフダンパー到着後のアレコレです。
Posted at 2025/02/09 16:43:49 | コメント(0) | トラックバック(0) | 足回り | 日記
2025年02月06日 イイね!

三菱i-MiEVの乗り心地改善検討⑨仕様検討

前回の続きです。計測結果が出ました。
紙で届くので、デジタルに起こすとこんな感じ

(減衰特性グラフ フロントリア)


ダンパーは伸びる時と縮む時に減衰力を出しますが、
その力の大きさが伸び縮みのスピードで変わるので、
このような「横軸が作動速度-縦軸が減衰力」のグラフになります。

ボディがユラユラ揺れる時はダンパーもゆっくり動くので、低速の減衰力を使います。
だいたいタイヤ位置で0.05~0.1m/sあたりと言われますね。
(当然ダンパーにレバー比がついてると変わります)
一方で走行中に凹凸を乗り越える時などは、タイヤが素早く上下動するので比較的高速側の減衰力を使います。
こちらは0.3~0.6m/sとか言われます。車速によりけりですが。

ダンパーは伸びる時と縮む時に減衰力を出すので、
作動速度ごとに伸び縮みの減衰力を足したものが(減衰ボリュームと呼びます)
ボディやバネ下の動きを止めようとする力になります。





ちなみに伸びと縮みの減衰力の比率は味付けの領域になりますね。
一般的には突き上げを感じにくいように縮み側を弱目にすることが多いようです。
測った純正ダンパーもそうなってますね。



さて、純正ダンパーの4割程度の減衰力を目標にしていたので
(純正ダンパー特性)



まずは伸び縮みの減衰力を足し合わせて
(足した特性)



それに0.4をかけて
(4割特性)



伸び縮み半々で減衰力を割り振ります。
(目指す基本特性)



これで目指す基本特性ができました。


今度はこれが実際に作れるか?が課題になります。
続く…
Posted at 2025/02/06 20:32:45 | コメント(0) | トラックバック(0) | 足回り | 日記
2025年02月05日 イイね!

三菱i-MiEVの乗り心地改善検討⑧目標設定

かなり間が空きましたが、しぶとくいろいろ検討しています。

前回はリアサスのダンパーを付けたり取ったりして、振動の収束具合を確認していました。

ボディを押すのを止めてから振動が収束するまでの動きは以下
・ダンパーありは1山ぐらい
・ダンパー無しは10山ぐらい
・狙いは2.5山ぐらい(これは私の好み)


と言う訳で、1山とはどういう状態か?を考えていきます。
これは減衰比(または減衰率とも言う)の概念で整理できます。

概念が少し難しいですが、ボディの重さとバネレートから
その動きを完全に抑え込める減衰力(臨界減衰といいます)を1とした時に
どれぐらいの割合の減衰力を出しているか?ということです。

グラフにするとこんな感じ



ここで1山と2.5山とで減衰比はどう違うか?を見れば良い訳ですね。
(どこまで落ち着いたら収束したことにするか?によりますが・・)
少し山が残ってもヨシとして、1山を減衰比0.5とすると 2.5山は0.2ぐらいになります。
2.5山の振動を作ろうと思うと、0.2÷0.5になるので
純正ダンパーの4割程度の減衰力まで落とせば狙いの減衰比になることがわかります。

ここまでわかれば、あとは純正ダンパーの減衰力を確認するだけですね。
私の場合はエナペタルさんの計測サービスを利用しています。
HPから問い合わせて事前調整した後、実物を送って代金を振り込めば測定して返却してくれます。
当然 測定中はダンパーが無いことになるので、中古の身代わりダンパーが必要です。
測定結果の確認と仕様検討は次回・・・
Posted at 2025/02/05 20:14:01 | コメント(0) | トラックバック(0) | 足回り | 日記
2024年06月30日 イイね!

三菱i-MiEVの乗り心地改善検討⑦次なる動きへの下準備

久しぶりにアイミーブの足回りネタに戻ってきました。
なぜかと言うと…通勤車に買ったスクラムの乗り心地が良いんですね。

この人


大事な荷物を運ぶ前提だからなのか、とてもソフトで好みのセッティングです。
同じ軽ならアイミーブも何とかならぬものか。と思ってしまいました。

やっぱりダンパーが硬すぎると思うんですね。
よく言えばアイミーブはスポーティですが、別にスポーツカーではないんですよ。

メーカーはぶっ飛ばした時の挙動も保証しないといけないので
そこそこ足回りを締め上げて、危なくないようにしたくなる気持ちはわかります。
一方、うちの奥さんの使い方では街乗りしかしないので、それに合わせていく余地はありそうです。

と言う訳で、ミニと同様、アイミーブも足回りをワンオフしてみようと思います。
ヘソクリもたまってきたし…

まずはポテンシャル確認です。
わかりやすかったリア側を動画にしました。
アイのリアはスプリングとダンパーが別体なので、簡単にダンパーを切り離せます。
ダンパーありなしでボディの動きがどう変わるか?を検証したものになります。



見ての通り、ダンパーありでは振動が1山で落ち着いているのに対し
ダンパー無しにすると10山ぐらい揺れながら徐々に収束していきます。

「9山早く収束させる」が実際のダンパーの仕事とも言えます。

個人的には収束に2.5山かけるぐらいが好みなので、
この純正ダンパーの減衰力を基準に、狙いの効きに抑えていくことになります。

続きはいつになるやら・・・
Posted at 2024/06/30 18:14:17 | コメント(0) | トラックバック(0) | 足回り | クルマ

プロフィール

「快適高速ツーリング仕様へ…」
何シテル?   06/16 22:29
何でも自分でやるのが好きで、車いじりもその一つです。 できるだけ「やった感」が出ないようにするのがポリシーです。
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