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○いきさつ
LapShot（LP-02）では、車速パルスを接続すればその周回の最高速を表示してくれます。
自分はオーディオカプラーから車速パルスを取り出し、LapShotにつないでいます。
LapShotでパルス数を設定するのですが、そのためにはエリーゼのパルス数を知る必要があります。
ちなみにLapShotはJIS（JIS D 5601 自動車用スピードメータ）準拠で、駆動軸1回転当たりの車速センサの発生パルス数は4、8、16、20、25のいずれかから選ぶことになります。
エリーゼのパルス数はわかりませんでしたが、一番メーター表示と近い25を選択しました。


○パルス数のカウント　その1
エリーゼの車速パルスは左リアタイヤのハブから取っています。
タイヤを1回転させてその時のパルス数を数えようとしました。
しかし、手でゆっくりタイヤを回すとパルスが発生しませんでした。
（ゆっくり磁界を切るとセンサが反応しないためだと思います）
この方法はあきらめました。


○パルス数のカウント　その2
実際に車を走らせながら、パルスの周波数をテスターで測りました。

　駆動軸回転数：ENG回転数をメーターで読み、ギア比で計算
　車速パルス：オーディオカプラーに来ている信号をテスターで読む
直線性良く、読めています。

この関係から、駆動軸1回転当たりの車速センサの発生パルス数は「28」と思われます。


○リアタイヤ径の推定
車速とENG回転数の関係を調べました。

　車速：メーターで読む
　ENG回転数：メーターで読む
直線性良く、読めています。

この関係から、リアタイヤの直径（タイヤ接地時）は「605mm」と推定しました。


○JISとエリーゼの車速のずれ
JISに基づく車速パルス周波数とエリーゼの車速パルス周波数の差を調べました。

＜JIS＞
JIS D 5601より、パルス数「25」の場合、100km/hでの周波数は”442.36Hz”となります。

＜エリーゼ＞　
上記より導いた車速センサの発生パルス数「28」、リアタイヤの直径（タイヤ接地時）は「605mm」を使うと、周波数”442.36Hz”の車速は”108.1km/h”となります。

よってJIS（LapShot）の表示を実際の値に変換するには、”1.081倍”すればよいことになります。


○検証
パフォーマンスボックスとLapShotでの同一周回での比較データがあるので、比較しました。

＜パフォーマンスボックス＞
最高速度：156.02km/h


＜LapShot＞
最高速度：144km/h

速度を比べると、156.02÷144＝1.083となり、上記の”1.081倍”とほぼ等しくなりました。


○まとめ
自分の調べたかぎり、駆動軸1回転当たりの車速センサの発生パルス数は「28」と思われます。
LapShotの最高速度を実際の車速に置き換えるには、”1.081倍”すればOKです。
（タイヤサイズが違う場合は値は変わります）


○思ったこと
・車速を読むのは、タイヤの回転数で見るのがいいか、GPSのデータから見るのがいいか、悩みます。
　タイヤで読むと磨耗量でタイヤ径が変わるので、ずれてきますね。
　ハブでパルスを読むエリーゼは特殊で、通常の車はミッションのファイナルギアの回転数で読むのがほとんどだと思います。（エリーゼも読めるはずですが・・・）
・エリーゼのABSは、同じ信号を使っているので、パルス数「28」ということになります。
・エリーゼS1はパルスの歯が見えるため、数えるのが簡単です。


○参考
JISの内容はJISC 日本工業標準調査会より、閲覧できます。