
みなさんこんにちは。最近、こちらは完全に放置して済みません。とりあえず、それなりに元気に生きています。さすがに1月も終わろうとしている今だと、明けましておめでとうございます、とも言えないし(^^;;;。
さて、まあ、某所で書いている二次創作モノの小説は現在27万アクセスを越えました。いただいた感想は135件になります。こっちは、小説の中ではまだ10日くらいしか時間が進んでいませんが、主人公はもはや人外の存在になりつつあり、ぶわっと広げたネタ風呂敷は自分で超光速の速さで広がる始末。まあ、商用で書いているわけでもなく、本に収めるような気もないので、自分が楽しいと思う限り続けようかと。お金かからないし(爆)。
そんなこんなで、ネットも徘徊しながら、忙しいので残業もしながら日々を過ごしています。そんな残業で遅くなった日にこんなの見つけました。
日産ワクテク
http://www2.nissan.co.jp/EVENT/WAKUTEKU/TAIKAN/?scadid=AD_001_99_GO_GORM_00004248
一泊二日試乗モニター
これ、面白そうなので応募してみました。そうすると1週間後くらいに最寄りの(と言っても徳島だと片道1時間のディーラーでしたが)から連絡があり、ノートのエコスーパーチャージャーモデルを借りられることになりました。それが画像のモデル。色も今の日産モコとよく似た青。
条件は、僕の運転免許証+モコ号の任意保険証のコピーと返却時にガソリン満タン返し。あとは車両のチェックと言うことです。
というわけで、先週土曜日朝に借りて、日曜日の夕方に返却しました。
そう、このエコスーパーチャージャーモデル、ずっと注目していました。僕が、1988年~1998年4月までマーチスーパーターボに乗っていたのはこのブログでも書いたことがあります。
あのクルマは、当時唯一のダブル過給のホットハッチで、マーチの958cc4気筒SOHCエンジンをターボとスーパーチャージャーで過給、ノーマルの50馬力前後から110馬力と13.3kgmのアウトプットを得ていたエンジンを積む、ラリー用のスポーティグレードでした。
今思うと、ボディも弱く、足回りも乱暴で野蛮なクルマでした。そう言う意味で楽しいクルマでもあり、当時いちおう工学部系にいたこともあって、未来のダウンサウジングエンジンの先駆けとしてみていました。110馬力と13.3kgmの最大トルクと言えば、1500ccくらいのN/Aエンジンに該当します。
モーターファン誌に寄稿していた兼坂弘氏に心酔していた当時、このエンジンが将来のダウンサウジングエンジンになると思っていましたね。まあ、峠で遊ぶと10km/lを切り、高速道路をおとなしく走ると15km/l位走るクルマでした。それよりもお金を掛けて精緻に組まれたエンジンの回転感覚が楽しく、いつまでも乗っていたくなるクルマでした。
このダブル過給エンジンをサニーに載せて、エンジンルームを小さくなり、そうすると空力にも良い影響が出てと妄想していたモノです。
その、25年ほど経った日産のクルマが、今回のノートエコスーパーチャージャーです。
クルマの成り立ちは、1090kgの車体に1200cc3気筒DOHC直噴ミラーサイクル+ルーツ式スーパーチャージャー搭載で98馬力と14.5kgmのトルクを持ったエンジンを搭載したクルマ。
1990年頃の常識では、圧縮比12.0のエンジンに過給するなんて自殺行為も甚だしい常識でしたねぇ(^^;;;。
ただ、今ではVVTiを自在に使い、圧縮行程に入っても吸気バルブを開けておく遅閉じミラーサイクルで実質10.0~8.0程度の圧縮比程度まで「吹き返し」それを12.0まで膨張させるという高効率エンジンです。もちろん、空気を吸っていませんから出力は低下するわけですが、そこを高効率スーパーチャージャーで補うと。さらに不活性ガス=排気ガスを吸気に戻してポンピングロスの低減だの(EGR)エンジンを4気筒から3気筒にすることによる、エンジン全体の回転抵抗の低減、1気筒の排気量の最適化による燃焼効率の向上など、かなり力の入ったエンジンです。
直噴エンジンですから、がっつり過給したところにガソリン吹くので、蒸発潜熱でのノッキング回避、さらにミラーサイクルは、元よりも膨張させるので、ここでも排気温度の低減があり、燃焼室の温度も楽になり、結果的に次の吸気時の燃焼室温度が低めになり、これもノッキングの回避に。さらにナトリウム冷却排気バルブによりさらにノッキングを逃げようという、ほんとうに技術の日産を地でいくエンジンだと思います。
これも、ワールドワイドで乗ってもらうために、実際はドイツの高速道路での長時間高負荷高速運転に耐えられるためのスペックでしょう。日本でせいぜい5分間程度の全開走行では、ここまで頑張らんでも大丈夫かも知れません(^^;;;。
さて、そんなこんな自分の思いが暴走するノート君、乗ってみると3気筒のネガはほとんど感じず、燃費も150kmほど走って、17.4km/lで良好。平坦なところを走るには、エコモードでまったく問題はないクルマでした。
エコモードでの全開加速よりも、それを切って全開加速する方がより過給もかかるようですが、それをして楽しいモノでもなく、アイドリングストップで燃費稼ぐ方が良いかなと言う感想。
エコモード切って、全開加速すると自分的には1800cc位のクルマのように思えます。軽快に速度を伸ばしますね。でも、そこまで回して快感なエンジンでもなく・・・。
安全安心なハンドリングは、黒子に徹し、よく観察するとコーナリング中に外輪をスムーズに沈ませる感じは日産の足回りですが・・・。
スーパーチャージャーも20年前の二葉式ルーツスーパーチャージャーとまったく違って、過給の立ち上がりも早く、電磁クラッチがオンになったときにショックがあまりないのでたぶん、回転慣性モーメントも少ない高効率タイプなんでしょう。エコモード以外で乗っているときに頻繁にスーパーチャージャーがオンになりますが、がっつんというショックもありませんでした。
自分的には、気合いと根性全部入りエンジンが乗ったクルマですが、完全に黒子に徹しているファミリーカーというのが感想です。いや、否定的な意味ではなく(^^;;。
結構静かなエンジンなので、20年前ローレルのトップグレードが名乗っていた、「メダリスト」を名乗るのも分かります。昔言うところの上級小型車(死語)からダウンサイジングしても不満はないでしょうね。
でもクルマ好きの自分的には、個人的には、本当にこれで良いのか、と思うのも正直なところ。
あの、普通の仕事をしていても、それが終わると「俺ちょっと走ってくるっす」とジャージに着替えてひとりでランニングに行っちゃうような、ストイックなR34までのスカイラインの雰囲気、とまでは言いませんけど、この黒子ぶりだとますます軽自動車にみんな行ってしまうのでは?と余計なことながら心配になります。
自分の日産モコ(=スズキMRワゴン)に乗り換えて、たしかにひくひくとピッチングが多いけれども、それも気にならない、もしかすると乗り心地はこっちがスムーズか?とか。運転して楽しいかどうかは一緒くらいつまらない。まあ、何年も乗ると違うのかも知れませんけどね。
だから、今回ノートニスモが追加されたと言えばそうなんでしょう。HR16DEエンジン乗せたモデルは期待出来そうです。でもあれ、もう230万円もするんですよ。
アルトRSターボに行っちゃう自分がここにいたりするし(^^;;;。
サスペンションが伸び縮みしながら路面を捉えてはなさい感覚、そして高回転で快音を発しながら回っていく戦闘的なエンジンはもう出てこないのでしょうね。出ても特別なモノとして高価なモデルになると。
1500ccくらいで、フロントはストラット、リアはシンプルなド・ディオンアクスル、車重は1t程度、内装は若干プアでも四隅の見切りが良く、マニュアル車の設定もあり、Aピラーもちゃんと起きている、FRのシンプルなクルマを出さないのかなぁとか思いますね。まあ無理でしょうきっと。
あのジャージで走っていたストイックなスカイライン君は、いまでは外資系企業に入って5国語くらい自在に話し、CEOをねらうようなギトギトと脂ぎったクルマになってしまいました。最近は、電子技術もたくさん入って、なんだかサイボーグみたい。
25年に及ぶ、自動車技術への憧憬を断ち切り、次のステップに行くには、良い経験の試乗でした(^^)。