「真・伝説の男達」第三回の主役は土屋エンジニアリングの代表であり、GTドライバー
土屋武士選手の実父であもある土屋春雄氏。
TSサニーでその名を広め、その後グループAではアドバンカラーに塗られた歴代のカローラをチャンピオンに導いた。
その土屋春雄氏こそがADVAN-MR2の生みの親であり、エンジンからボディまで全て土屋氏の手によって作られたものだった。
ADVAN-MR2を制作するにあたって、土屋氏は「軽量化と重量バランスに最も気を使った。」という。
モノコックは不必要な部分を徹底的に軽量化し、パイプトラスで剛性アップが図られ、エンジンは前方へ120mm移動された。また排気系は、タコ足とマフラ-を一度前方のフロアトンネル内に持ってきてから側方へ出す事により、トルクの出方を調整しつつ、エンジン本体より後方には一切の重量物を装着しないという徹底ぶりであった。
ただ一つ土屋氏が思い残した事。それは
以前の日記にも書いた左ハンドルにできなかった事。
もちろんその理由は理想の重量バランスへの拘りだった。
もし、左ハンドルにできたなら・・・・
後に現れる
強敵にあと1勝くらいできていたかも?しれませんね。
土屋氏のコメントでは「こういうエンジンはパワーを出しやすいから楽しいですね、レースなどとは違い、レギュレーションにしばられないから。」
ボディやサスペンションについては「サササと余計な部分を切って、どんどん作っちゃった。ただそれだけ」
数箇所に取り付けられていいる補強用のロッドにしても「うん、大体分かるから」で終わり。(笑)
しかしこうして完成したマシンに手直し部分はまったく無かったという。
その後ADVAN-MR2は
鈴鹿での衝撃的なデビューWIN!後も連戦連勝を続け、88年のC地区第3戦では1本目に珍しく山本選手がパイロンタッチをしてしまうが、それでもDクラスの1本目の走行が終了した時点でパイロンタッチペナルティの5秒を加算した山本選手が1位というほど圧倒的な速さであった。
たまたま応援に駆けつけていた土屋氏からも速すぎる山本選手に対し、「おめえ、そんなに弱い者いじめてどうすんだヨ。もう、なんにもやんなくていいいナ!」と言われるほど。(笑)
しかしADVAN-MR2のエンジンについてはまだ謎が多く、完成当初の土屋氏のコメントによれば「パーツは特殊なものはありません。TRDの純正を、そのまま組んだだけです。カムも純正、288-277を入れています。」
とコメントしているが後に
持永さんから聞いた情報によればは、当時土屋エンジニアリングで走らせていたあの
N2エンケイカローラのエンジンそのものがベースになっていたという説もあり、
この謎についてはいずれ、
FXに搭載されている土屋エンジンを開封した時に判明するかもしれませんのでその時にまたレポートしたいと思います。
Posted at 2012/12/29 08:27:14 | |
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