
先日車検で入庫していた、
年間走行距離50,000km超の
ファミリアバン(VY11型のMT車)。
名前こそファミリアバンですが、
フロントグリルが若干異なるだけの
ほぼADバンです...。
このファミリアバンは車検作業と同時に
「チェックエンジンランプが点灯する」という
ご用命を承っていました。
車検作業に入る前に、まずチェックエンジン点灯の原因を探るために会社近くのマツダディーラーへ車両を持ち込みました。(←ウチの会社には対応する診断機を置いていないため...)
マツダにて診断機を繋いでもらい、その診断結果は
「クランクシャフトポジションセンサー内部の断線またはショート」というものでした。
名称を聞くとエンジン内部に付いていそうな感じの部品ですが、実はエンジンブロックの外側(スターターモーターの下辺り)に付いていますので脱着は比較的容易です。
というわけで、車検作業と併行してこのセンサーも交換しました。
交換後に故障コードを消去し、チェックエンジンは点灯しなくなりました。
がしかし、数時間後に再度チェックエンジンが点灯...。
車両自体はほぼADバンということで、今度は日産ディーラーへ持ち込んで診断してもらうことに。
(最初から日産にしておけばよかった気も...?)
クランクポジションセンサーは交換した旨を伝えると、日産側から返ってきた答え。
「センサーを交換してもチェックエンジンが点く様なら、タイミングチェーンが伸びてしまっている可能性がある」と...。
どうやらオイルメンテが悪いと、早ければ8万キロくらいでもチェーンが伸びてしまうのだとか...。
オイルの汚れを見て、「オイルメンテは悪くなさそうなのでおそらく大丈夫だとは思う」と言われ、
また故障コードを消去して様子を見ることに。
ただ、オイル汚れは見られなくて当然だとは思います。
前日にエンジンオイルは交換していますので...。
日産ディーラーから会社に戻るまでの間もチェックエンジンは点灯しませんでした。
一応上司にはチェーンの可能性のことを伝えるも、まぁ多分チェーンは大丈夫だろうという結論に達しようとしていました。
しかし、そんな願いも虚しく、チェックエンジンは数時間後にまた点灯...。
これで私初のタイミングチェーンの交換が正式に確定したわけです...。
チェーンなのに交換って...。
ちなみにエンジン型式はQG13です。
まずは補機ベルトを外し、ヘッドカバーを外してエンジンマウントも外します。
ここまでは何ら難しいことはありません。
ここからなんですよね...。
タイミングベルト車ではタイミングベルトカバーを外すように、
タイミングチェーン車ではフロントカバーを外さなければなりません。
が、フロントカバーは単なるカバーではないんです...。
フロントカバーの表にはウォーターポンプが付いていますので、ウォーターポンプを再使用するにしても脱着は必須になります...。
さらに内部にはオイルポンプが組み込まれているのですが、このオイルポンプにはストレーナーが直結されている関係上、オイルパンも外しておかないとストレーナーが引っ掛かってしまいカバーは外せません...。
というわけで、まずメンバーを外し、フロントパイプと中間パイプも切り離し、オイルパンが取り出せるスペースを確保して何とかオイルパンを外しました...。
こうしてやっとフロントカバーを取り外せました。
その様子が画像になります。(暗くて見づらいですが...)
基本的に脱着することがないような箇所だけに、複雑な構造になっています...。
内部のスプロケット(ドライブプーリー?)も姿を現しましたので、合わせマークに位置をセット、
と思いきや、スプロケット側にはマークがあるのにエンジン側には無い...。
これでは合わせ方が分かりませんので、さすがにこれは日産に問い合わせてセット方法をFAXで送ってもらうことに。
そして送られてきたセット方法を確認しますと、新品のチェーンに黄色いマーキングが2ヶ所、
紺のマーキングが1ヶ所記されており、どうやら黄色の2ヶ所をそれぞれのカムスプロケットに、
紺の1ヶ所をクランクスプロケットの合わせマークに合わせるとのことでした。
その指示通りに新品のチェーンを組み付け、後は復元していきます。
(ちなみに、元々のチェーンを外す際はカムスプロケットも同時に外さないと取り出せません...)
フロントカバーとオイルパンには液状ガスケットを塗布するようになっていますので、
組み付けの際は慎重に行わないと別の場所にもガスケットが付着してしまいます...。
あとはその前に行う古いガスケットの除去が結構大変です...。
復元も完了して、いよいよエンジン始動、無事に回りだしました。
そして試乗へ。
走ってみますと、加速性が明らかに違います。
実はチェーン交換前は、加速がワンテンポ遅れるような感じでした。
スロットル開度は一定なのに、数秒後にドッカンターボのように急に加速しだすような...。
交換後はその違和感も無くなって普通に加速するようになりました。
こうして、約3日も要してしまった初のタイミングチェーン交換も無事終了。
今年最後にこんな強敵が待ち構えていたとは...。
しかしある意味、一年を締めくくるには相応しいような印象深い作業だったり...?
何とか来年に仕事を持ち越すことなく、29日で仕事納めとなりました。
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Posted at
2009/12/30 08:40:18