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2014年10月28日 イイね!

日独仏車試乗祭り! - その2 -

みなさまこんにちは。

さて、前回のエントリーではスバルのレヴォーグとメルセデスのCクラスのチョイ乗り試乗記をお届けしましたが、今回はその続きです。

朝から日本車、ドイツ車と試乗したら、次はフランス車に乗らないわけにはいきません。がしかし、お目当てのプジョー308もシトロエンC4ピカソも試乗車がディーラーに届くのは1ヶ月先。

となると残りはルノーしかありませんね。輸入車ミニバンウォッチャーの私ですから、ルノーでは新型エスパスが超気になる存在なのですが、これは本国でも未発売。とりあえずメガーヌのエステートに乗ってみようかな、と。

私、フランス車経験はそこそこ長いんですが、ルノーのディーラーには行ったことがなく、ルノー車をまともに運転した経験もありません。自宅からルノーディーラーがちょっと遠いのも、今まで足が向かなかった理由ですね。

ということで、Cクラスに乗ったメルセデスディーラーから30分くらいの、規模が大きそうな湾岸の某店舗を訪ねました。

湾岸地区は道が広くて試乗もしやすそうですね。こういうところにある店舗はいいなあ。メガーヌってどんな乗り味なんだろうなあ。しびれるくらいよかったらどうしよう・・・

などと考えながら店舗に到着。ここは駐車場が建物の奥にある構造。都市部にはよくあるタイプですね。

車に乗ったまま1階の吹き抜けに入ると手前左側に接客スペースが見えます。あれ?照明が消えてる?休み?いやウェブサイトで営業日は確認してるし、第一こうやって敷地に入れてるし。

そして奥の整備スペースでは赤や黄色や青の色とりどりのルノー車たちがメンテナンスを受けています。うーん、この色彩がルノーだなあ。これは確実に営業してるよね。

と、整備スペースからルノーの黒いジャンパーを着たお兄さんが出てきて、奥の駐車場を案内してくれました。整備場を抜けて駐車場に入るって、ディーラーでは珍しいな。それに対応してくれた人は多分メカニックだよな。

駐車場で車を降りるとさっきのお兄さんが店内に案内してくれました。訪問シートに名前などを記入して、メガーヌに乗りたい旨を伝えると、では営業を呼びますので3階のショールームでお待ちくださいと。やっぱりこの人はメカニックなんだ。

エレベーターを3階で降りるとショールームは結構広くて、6〜7台のルノーが展示されています。キャプチャーが2台、ルーテシアが2台かな。メガーヌも2台ありました。
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私の他に客はいません。月曜日の昼間だし、昼休みにフラッと立ち寄れるような場所でもありませんからね。スタッフも席を外しているらしく、広いフロアには私1人です。

ルーテシアもキャプチャーもカッコいいなあ。塗装もツヤツヤしていて見る角度によって微妙に光沢の具合が変化して本当にキレイ。最近のルノーは、外観も内装も見た目だけならプジョーやシトロエンより抜きん出てるよなあ。

店内の壁にはロールケージとかストラットブレースなんかのパフォーマンスパーツが飾られていて、随分とスポーティーな雰囲気。やっぱりルノースポールは売りの一つだよな。

白いメガーヌエステートのドアを開けて運転席に座ってみる。基本設計は308よりもちょっと古いのかな。質感は308の方がよさそうだ。
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それにしても営業マン、来ないな・・・

まあ、日本車でもドイツ車でもない、フランス車のディーラーですからね。ちょっとくらい待たされたって別に驚きはしません。

あ、来ましたよ。

あれ、また黒ジャンパーのメカニック風の人だ。

「すいません。メガーヌのオートマの試乗車きてないんですよ。」

あらら。

どうやら、1.2リッターのEDC(エフィシエントデュアルクラッチ)はまだ店舗に届いていないそうです。デビューフェアに間に合わなかったとのこと。

「プジョーやシトロエンならちゃんとやるんでしょうけど、ルノーはインポーターがグダグダなのでこういうことはよくあるんです。日産系のお店ならあるかもしれませんが。他メーカーだとありえないかもしれませんが、うちの試乗車を他店に貸し出したりもしてるので、試乗ならぜひ予約してくださいね。」

日産系の店?

聞けば日本のルノーディーラーはほとんど日産の販売会社が手がけていて、私が訪問したこちらのような独立系は少ないそうです。確かに、ルノージャポンのウェブサイトを見ると、ルノーの販売店の会社概要には「日産プリンス◯◯販売株式会社」などの文字が並んでいますね。

そんなにグダグダなんですか?

「基本的には日産の一部門みたいな位置づけだから、あんまりルノーを売る気がありません。彼らのヒエラルキーではあくまでも日産が上位で『(ルノーの)◯◯が売れると(日産の)××が売れなくなる』って平気で言う人もいるくらいですから。」

えーっ!でも、ルノーの日本での販売は伸びてますよね。前年比40%増とか、仏車勢では破竹の勢いじゃないですか。

「それはモノがいいからです。いまのルノーは商品がすごくいいです。以前プジョー306やシトロエンなどに乗ってた人が『いまのプジョーシトロエンには乗りたい車がなくなった』といってルノーを買われるケースも多いです。そういうよいお客さんに支えられているのが現状です。」

「そもそもインポーターや日産系のルノーディーラーはルノーのことを知らなさ過ぎるんですよね。うちはフランスと直接繋がっててインポーターより先に情報を仕入れてたりするので、日産系のお店で買ったお客さんがうちに来ることもありますね。」

「他店だと販売の95%がカングーなんてこともあるみたいですけど、うちはRSとかMTモデルが多いですよね。」

え、それってもしや・・・

「ルノージャポンや販売店の体制があんまりしっかりしてないんで、けっこう遠いところから整備に預けていただくことも多いですよ。まあ、うちは正規ディーラーなんですけど、ショップに近いですよね、というかショップですね。」

やっぱり・・・!

ここは表向きはルノーの正規ディーラーですが、その内実はルノー好きが集まる「ルノーショップ」なのでした。

私が勝手に定義する「ショップ」とは・・・

・基本的に事業の中心は整備
・新車や中古車も販売するがあまり商売っ気はない
・社員は自分が扱う製品に対する愛情がハンパないので知識もものすごい
・メーカーや営業寄りのポジショントークがないので「ここがだいたい壊れる」と素直に教えてくれる
・ディーラーの過剰整備を目の敵にしている
・整備士と直接会話ができる
・あまり「お客様」的な扱いは受けられない
・メーカーの推奨する整備方針(油脂類の交換時期など)とは別の独自基準を持っている
・レース開催日は臨時休業することもある

これで、入店時に感じた違和感は全て合点がいきました。ショップであれば、1階のエントランスが薄暗かったことも、いきなりツナギの人に出迎えられるのも、営業という名のツナギの人が出てくるのも納得がいきます。

あとで調べたら、ここは全国からルノー好きが集まるというルノーの聖地だったんですね。販売台数も国内有数で、メーカーから何度も表彰されているそうです。私が話した方も整備の責任者の方で、初対面にも関わらずかなり濃ゆい話を聞かせていただきました。

そんな方と小一時間駐車ロットで立ち話をさせていただけるなんて、これは平日ならではですね。

ちなみに、最近のルノー車は日産との競業によって部品の共用化が進んでおり、総合的なクオリティはかなり上がってきていると。「ルノーオーナーの家族になら普通に勧められる品質」ということでした。

中にはメガーヌのCVTのような「国産そのまんまでひどい」ものもあったようですが、技術者同士がいい意味でケンカしあって、よい製品が生まれているそうです。 メガーヌの1.2リッターに搭載されるゲトラグ製のDCTはトルク伝達の効率が素晴らしく良いと。ゲトラグのDCTは本来1基200万円を下らない高価なものらしいですが、それをルノーの購買力で安く買えたということでした。
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いやー、試乗車には乗れませんでしたが、ルノー初訪問でこんなに深い話が聞けるとは思ってもみませんでした。

やっぱりフィールドワークですねえ。現場で見て乗って触って話して初めてわかることってほんとに多いですね。

ということで、日独仏車試乗祭りは思わぬ展開を迎えましたが、ルノーのDCTはぜひ体験してみたいですね。

年末にかけて、プジョー308、シトロエンC4ピカソ、BMW2シリーズアクティブツアラー、そしてメガーヌエステートと個人的に魅力的なモデルが続々と登場しますので、しばらくはディーラー詣でを楽しめそうです。

そして、1日で3件のディーラーを回るという夢のような時間を過ごして15時過ぎに帰宅。洗濯、もう1回洗濯、掃除、夕食の準備、3人の子供を保育園に迎えに行き、食べさせ風呂入れ寝かせて掃除してあっという間に23時、と、また怒涛の日常が押し寄せるのでありました。
Posted at 2014/10/28 19:05:00 | コメント(1) | トラックバック(0)
2014年10月26日 イイね!

日独仏車試乗祭り! - その1 -

みなさまこんにちは。

さて、先週は幼児3人連れで石垣島旅行を楽しんできたわけですが、いいことばかりでもありません。

飛行機の国内線は3歳まで無料ですが、双子の座席はありませんので私と嫁が抱っこして乗ることになります。うちの双子は1歳半で体重も10kg近くありますから、エコノミークラスでは狭いですね。

そして1歳児がじっとしていられるわけもなく、バタバタと動き回るわけです。前の席のシートバックのエチケット袋や機内誌やヘッドホンなんかをガサゴソといじくるわけですよ。そしたら前の席のおじさんから「うるせえ」とクレームがきたわけです。

狭い飛行機の中で1歳児のやることですから、かなりどうしようもないんですが、まあそういうことが通じないというか、やっぱりそういうことがガマンならない人もいるんです。怒ったところで静かになんかならないんですけどね。

「おじさん、そんなことでいちいち腹を立てるから、そんな風につるっつるに禿げ上がっちゃうんですよ。」

と、次に何か言われたら言ってやろうと思いました。そのあと何もなかったので言ってないですけどね。

まあ、子供が3人もいるとそんなことはたまにあるんです。この前もですね、

まあいいや。

で、木曜日に出発して日曜日に帰ってきてたのですが、月曜日も休みにしちゃいました。特に用事はなかったのですがせっかくですからね。子供達は保育園、嫁さんは仕事で終日完全フリー!こんな日は年に1回あるかないかですよ。

となると、やることはひとつ。新車の試乗ですね〜。

さーて、何に乗ろうかな。と考えたんですが、自分がいま気になっている下記の3モデルの試乗車はまだ来てなかったんですよね。

・プジョー308 → 11月
・シトロエンC4ピカソ → 10月予定が遅れて11月
・BMW2シリーズAT → 12月

こんな感じです。

じゃあその次に気になる話題のモデルでも乗りに行くか。

ということで、まずはこちら。スバルのレヴォーグですね。
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自宅から15分くらいのところに大きめのスバルディーラーがありましたので、月曜日の開店直後に乗り込みました。

スバル、だいぶかっこよくなりましたね。フロントマスクはスバルらしいマッチョな雰囲気ですが、最近のモデルにみられた、獅子舞が「クワッ!」と睨みつけるような印象は薄らぎました。

斜め後ろから見た雰囲気なんて結構いいですよ。いままでのスバル車では考えられない「流麗」という言葉すら頭をよぎります。
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内装も悪くないです。車両価格300万円超ということを考えると、質感は同価格帯の欧州車よりは落ちますが、そんなに安っぽい感じはしません。
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試乗したのは2リッターの4WD、というかレヴォーグは全車4WDなんですね。

で、乗ってみた印象ですが、いいですこれ。普通にいいです。国産車でよく感じる不自然な操縦感覚がないです。たかだか10分程度の試乗なので深い部分はわかりませんが、たぶんいいクルマです。

トランスミッションはCVTなんですが、街乗りで普通の加減速ならほとんど気になりません。

ただ1点、ブレーキのタッチがなあ。メディアでも触れられていたと思うんですが、妙にソフトなんですよね。意図的にこういうタッチにしてると思うんですが、うーん、どうなんだろう。でも違和感といえばそこだけですね。

レヴォーグ、いいじゃん。想像したよりも全然国産車っぽくないです。やはり、ワゴンボディのレガシー亡き後のスバルの屋台骨を支える主力車種とあって、かなり気合が入った作りであるようでした。

さて、次に行きましょう。こちら。
メルセデスの新型Cクラスです。
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あ、このメルセデスディーラーは隣がプジョーディーラーなんですね!

私、小汚い格好でプジョー308SWに乗って、プジョーの隣のメルセデスに入る。

すると、ノーネクタイながらパリッとスーツで決めたセールスさんが出てきて、
「お客様。誠に恐れ入りますが『大衆車』のプジョーさんはお隣でございます。」

「あ、いえ、その・・・」

なんてやりとりがあるわけもなく普通に入店しました。

ワゴンの試乗車は11月になるとのことで、セダンの試乗となりました。

日本に輸入されるのはアバンギャルドタイプのみですね。試乗したのはC180。雰囲気はまさにアバンギャルド。乗る人のことはさておき、車両自体はアバンギャルドを名乗ってもまったく遜色のない風貌です。

このエッジは結構ステキです。
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内装もカッコいいですね。電動シートやタッチパネル式コマンダーなどのハイテクだけではなく、使われている素材もプジョーと比べると1グレード上です。そしてこちらも小径D型ハンドル。流行ってるんですね。
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ただ、FRだからなのか、センターコンソールがぶっとくて運転席はタイトですね。運転中はセンターコンソールの壁が常に左脚に密着している感じで、小柄な私でもちょっと窮屈かなあ。夏場に半ズボンで乗ると汗をかきそうです。

さて乗ってみましょう。快適ですね。超快適です。さすがベンツです。エンジンは1.6リッターターボですが、重量は1500kgなので加速も強力です。先週乗ったセレナと違って、速度を上げてもまったく怖くありません。最初はステアリングと足回りがちょっと緩いなあと思いましたが、走行モードを「sports+」という1番ハードな設定にしたら普通になりました。僕ならこれくらいがちょうどいいかな。

ただしCクラスセダン、超快適なんですが、あまり楽しくないんですよね。うーん、なぜなんでしょう。試乗した限りでは悪いところはひとつも見当たらないんですが、ちょっと操縦感覚に乏しいのかなあ。

もう一つ気になったのはABペダル。すっごく重いんですよね。アクセルペダルはともかく、ブレーキは効きしろがものすごく狭いうえに結構な踏力が必要です。私は小汚いスニーカー履きだったのですが、15分くらいの試乗で右足の裏が痛くなってしまいました。Cクラスを乗りこなすにはもっといい靴を履かなければなりませんね。

Cクラスを降りてわが308SWに乗り換えて店を出ます。

やっぱり違うなあ。この一体感。濃厚な操縦感覚。なんでしょうね。もう2年近く乗って身体に馴染んでいるというのもあるのでしょうが、それを差し引いても308SWの方が路面と密接にコンタクトしている感覚があります。

Cクラスに乗った道路を308SWで走ると、同じ道路とは思えないほど振動が伝わりますので、大多数の人がCクラスの方がいいって言うに決まっています。でも、運転の気持ちよさ、爽快感では308SWの方が上だよなあと。

まあ、目指している方向やユーザーの嗜好が違うということなんでしょうね。

と、レヴォーグとCクラスを試乗して愛車の魅力を再確認したところで、右脚に異変を感じました。

あれ?

なんだこの膝の違和感は?

あ、308のペダルレイアウトっておかしい・・・

308ってABペダルが妙に中央寄りなんですね。全然知りませんでした。だから、スバルとかベンツとかの右ハンドルでまともにレイアウトされたクルマから乗り換えると足が左に寄って膝に来るんですね。

今の今までまったく気にしていませんでしたが、一度気になり出すと気になるのでシートスライドを1ノッチ下げて背もたれを少し起こして調整しました。

いやー、勉強になりますねー。

さて、ディーラーを2件回ったらもう12時半。15時には帰宅しないといけないので、あと1件が限度ですね。日本車、ドイツ車ときたら次はもちろんフランス車のはずですが、プジョーもシトロエンも新車がないし。

となると、あそこしかありませんね!

長くなりましたので次回に続きます。
Posted at 2014/10/26 22:44:04 | コメント(1) | トラックバック(0)
2014年10月24日 イイね!

南の島でミニバンに乗って考えた

みなさまこんにちは。

さて、わたくし遅い夏休みを取って家族で石垣島に行っておりました。

羽田から那覇経由で4時間(帰りは直行便で3時間)、そこは日本とは思えない別世界でした。

石垣島ではダイビングでマンタに遭遇(その間嫁と長女はシーカヤック)。
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古い沖縄の町並みが残る竹富島。
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有人島では日本最南端の波照間島。
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マングローブが生い茂る西表島。
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水牛車で渡る由布島。
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そしてやりたい放題のわが双子・・・
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というわけで南の島を大満喫してきたわけですが、その旅のお供がこちら。
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はい、日産セレナですね。先代モデルかな?石垣島だと新車はなかなか来ないみたいです。旧型だし、船で離島ツアーにも行ってたので3泊4日で100km弱しか乗っていないのですが、せっかくのクルマのブログですから、ショートレビューしてみたいと思います。

その前に石垣島の簡単な自動車事情ですが、沖縄県全体の新車乗用車販売台数が年間4万台、沖縄県の人口が140万人、石垣市と竹富町で約5万人ですから、私の粗い推測ですが、4万台÷140万人×5万人=1,428ということで、新車販売はざっと年間1,500台と思われます。

輸入車マーケットは当然皆無で、石垣島には輸入車の正規ディーラーは存在しません。私が3日間で見かけた輸入車は、2世代くらい前のBMW3シリーズとレンタカー登録のプジョー206ccだけでしたね。

ガソリン代は「島価格」で、レギュラーがリッター180円近くとたいへん高価です。ただ、石垣島最北端の平久保から市街の石垣港まででも約45km、1時間半の距離と小さな島ですから年間走行距離ははそれほど伸びないかと思います。

国道は島の東海岸を南北に貫く国道390号線が1本のみ。制限速度も時速40〜50kmで、60km制限の場所はなかったんじゃないかと思います。交通は非常にゆっくりで、広い直線もほとんどありませんから、時速60km以上出すことはほとんどありません。
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さて、セレナの話題に戻ります。この車両の初年度登録は平成22年。走行距離は5万キロ、タイヤもダンロップのあんまり新しくなさそうなのがついています。

セレナのいいところは何といってもユーティリティー。今回は助手席に長女、2列目右側に長男、3列目に次男と嫁というレイアウトでした。高さが184cmありますので、3列目のチャイルドシートに子供を乗せるときでも、それほどかがまずに乗せられます。

3列目を使っていても、荷室にスーツケース2個とバギー型のベビーカー1台は積めますね。室内も5ナンバーとは思えないくらい広いですね。

エアコンがガンガン効くのも国産車ならでは。プジョーが効かないわけではないですし、308SWは日本のサンデン製のエアコンユニットなんですけどね。やっぱり部品のグレードが違うのかな。

また、3列目に陣取る嫁さんからは「なにこれ広いじゃん、快適じゃん、いいじゃん」との評価を得たセレナであります。

一方、運転手の私にとっては厳しいものがあります。心配していたのはミニバン特有の高い着座姿勢ですが、これはすぐ慣れましたね。乗り降りの違和感もそれほどありません。

セレナで一番気になったのはコーナリングです。ステアリングは適度な重さはあるのですが、操舵フィールは極めて不自然です。切り始めから時計の位置で1時くらいの位置までは、車体はほとんど反応しません。そしてステアリングがある位置を過ぎると、ユラッとロールして曲がり始めます。
よくよく確かめると、切り始めた瞬間から反応してはいるんですが、ほとんどわからないくらい小さな動きなんですよね。そしてある位置からいきなり曲がり始める。

背が高い割にそれほどグラングラン揺れるわけではありませんし、接地感がないわけではないんですが、ハンドルの位置と自分が想像する前輪の向き、そしてボディのヨー方向の動きはまったく一致しません。そのため、時速60kmくらいでコーナーに飛び込むのはかなり緊張します。

そして、ステアリングの座りも悪く、直線だろうがコーナーだろうが、常に微蛇の修正に迫られます。要するに、まっすぐ走らないしぴったり曲がらない。うーん、個体が悪いのかなあ。一応大手レンタカー会社なんですけどね。でもこの乗り味は、単純に足回りを煮詰めていないんじゃないかなと思いますね。いくら184cmの全高があったって、もう少しまともに走らせることはできるだろうと思います。

別にスポーツカーと比較してるわけではありませんよ。純然たるファミリーカーであるわがプジョー308SWとの比較です。

まあ、石垣島ならセレナで十分ですけどね。でもよくこのような車で高速道路の追越し車線を時速100km超の「猛スピード」で走っている方がいらっしゃいますが、僕はこのクルマでは無理ですね。それとも、ハイウェイスターという高速道路専用っぽい名前のグレードならビシッと走るんでしょうか。

ちなみに乗り心地はマイルドです。先代オデッセイみたいに硬くてビシビシ突き上げるタイプよりは好感がもてます。

また、トランスミッションはCVT。アクセルを踏み込むと、先にエンジンの回転数だけが上がって速度が後からついてくる、いわゆる典型的な国産車のCVTです。でも、この車だとあまり気にならないですね。というかこのハンドリングだとトランスミッションの形式なんてどうでもよくなっちゃいます。

ブレーキはまあまあ効きますね。先代オデッセイの効きの悪さには閉口しましたが、セレナはそうでもないです。効きもタッチもまあ普通です。

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ということでですね、まあある程度想像してはいたんですが、やっぱりセレナは「ミニバン」の名に違わない「貨車」なんですね。

「運転手が疲れないとか、運転を楽しもうなんて贅沢だよ。乗客を快適にA地点からB地点まで運べればそれでいいじゃない。モノより想い出だよ。モノより想い出。」

運転しながら遠くからそんな声が聞こえていたような気がします。

「これは貨車なのだ。俺は貨車を運転しているのだ、貨車の運転手がドライビングプレジャーを口にするなんておこがましいにも程があるのだ。」と割り切って運転する必要があります。

そして、これが日本で一番売れているミニバンであることもまた事実です。日本の道路交通は「広く、遅い」のが特徴ですからね。ドライバビリティの優先度を極力下げた車が販売上位につけるのは無理ないかもしれません。

で、何を思ったかというと、つくづく今の日本に住んでてよかったなあと思うわけです。

仮に日本車がめっぽう強かったり政府の保護政策があったり国内市場が小さすぎたりして、輸入車がまったく商売にならなかったとしたら・・・

国産車以外には超割高な並行輸入車しか選択肢がなかったら・・・

多人数乗車のためには国産ミニバン以外に選択肢がなかったら・・・

考えただけでも恐ろしいですね〜。

だからこの日本で、フランス車ばかりでなく、ドイツ車やアメリカ車など、世界各地の自動車が正規輸入されている。しかも、強大な国産メーカーに対抗するために手頃な価格(為替や車種にもよるけどVWポロとかメルセデスBクラスのベースグレードの車両本体価格は本国とほとんど変わらないかそれ以下)で入手することができる。これはやっぱり車好きにとってはありがたいことですよね。

国産車がデザイン性やドライバビリティにおいて輸入車と張れるほどの存在になることは、それはそれで誇らしいことなのですが、かといってそれで輸入車が駆逐されちゃうのも困りますね。

実際にマツダやスバルは「打倒輸入車!」と言わんばかりにデザインや走行性能の向上に血道をあげているのですが、国産ミニバンにおかれましては、くれぐれも「やっぱりクルマは操安性が命だよね。想い出よりモノ!」とか言い出さずに、ガラパゴス的に生き永らえて頂ければいいんじゃないでしょうか。ミニバンの運転で酷使されるお父さんには気の毒っちゃあ気の毒なんですが。

南の島でミニバンに乗って、そんなことを考えましたです、ハイ。
Posted at 2014/10/24 07:16:09 | コメント(1) | トラックバック(0)
2014年10月17日 イイね!

南の島に来ております

みなさまこんにちは。

遅い夏休みで石垣島に来ております。


家族5人を乗せる旅のお供は当然308SWではなく、こちら。



日産セレナ!先代、かな・・・?

まあ、時速60キロ以上出す必要がないこの島ではこれで十分ですね。

走行性能をとやかく言うような車ではないことは確かです。

ま、詳細は後日改めて!


Posted at 2014/10/17 23:52:20 | コメント(0) | トラックバック(0)

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何シテル?   10/09 10:24
「3列輸入車のある生活をとことん楽しむブログ」の管理人です。2000年から3台のフランス車(プジョー106S16、206XS、308SW)を乗り継ぎ、2021年...
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