
今日は、歌舞伎座昼の部を観て来ました。
まずは、
「竜馬が行く 最後の一日」
司馬遼太郎の同名小説が原作。染五郎が竜馬を主演し、一昨年から今年三回目で、今回は竜馬が近江屋で暗殺される場面を描く。松緑が中岡慎太郎でつきあう。
一時間程の狂言なのだが、ストーリー展開(セリフ)が速いので話の深みに欠ける。かと思えば、暗転による場面転換が多くテンポが悪い気がする。
次は、今回お目当ての時今也桔梗旗揚(通称馬盥の光秀)なのだが、此れは後編にて。
三つ目は
「お祭り」
芝翫の芸者おえい、染五郎、松緑らの鳶頭に、芝雀、孝太郎の手古舞による清元舞踊。
短いながらも、陽気で気分転換には丁度良い踊りであったが、本音を云うと竜馬がゆくを省いてもっと舞踊を楽しみたかった。
切は、
「天衣粉上野初花 河内山」 (てんにまごううえののはつはな こうちやま)
第一場 松江邸広間の場
大名、松江出雲守(梅玉)は、腰元浪路(高麗蔵)を妾にしようとしているが、断られ刀を抜いて追いかけている。近習頭宮崎数馬(門之助)がかばうが、重役北村大膳(錦吾)は二人は不義の仲だと言い出す。其処へ家老の高木小左衛門(段四郎)が現れ、出雲守を諫言する。さらに激昂した出雲守は、小左衛門を切ろうとするが、其処へ上野寛永寺の使僧が入来したと告げられる。
第二場 松江邸書院の場
小左衛門らが出迎える中、北谷道海と名乗る使僧がやってくる。併し、寛永寺の僧とは偽りで実は、茶坊主の河内山宗俊(幸四郎)。浪路の実家から窮状を聞き、二百両の礼金として浪路を助ける事を請け負ったのであった。
河内山は、寛永寺の門主から浪路を実家へ帰す様にとの内命を受けたと、出雲守へ話すが承知しない。さらに河内山は、此の乱行を老中へ話すと脅すと、出雲守はしぶしぶ承知する。
第三場 松江邸玄関先の場
金子までせびった河内山は、帰ろうとするが大膳に呼び止められる。江戸城で河内山を見た事がある大膳は、正体を看破する。河内山はしらを切るが、左の高頬のホクロを指摘されバレてしまう。
騙りだと若年寄りに差し出すと云われるが、河内山は開き直り逆に事の顛末を全てばらすと脅す。
其処へ小左衛門が現れ、大膳の無礼を咎める。小左衛門は、一旦出雲守が対面し内命を受けたからには、此れを騒ぎ立てるのは藩の為に良くないと判断したからだ。
河内山は「馬鹿め」とせりふを吐き、悠然と立ち去る。
幸四郎の河内山の小悪党ぶりが痛快。使僧に偽っている間は其れらしく演じ、バレた途端くだけた態度になるのにおかしみがある。
本日は此れ切り。
Posted at 2009/09/21 23:56:15 | |
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