先日、高校の時の友人が車を購入したので、車のポテンシャルチェックをしてきました。

ここで! (ターンパ○クです・・・笑)
車は何を買ったのか・・・、というとBMW 323i !

20代中盤に差し掛かろうか・・・?という中で、既にBMWの3シリーズに乗り始めたという嫉妬はさておき・・・。
親友とも言える友人なので今最もバリューの高い車ということでこのBMW 3シリーズを紹介しました。
しかもハイラインをチョイスし、内装は本皮仕様!

ウォルナットが映えてます。
これで2年の保証をつけて乗り出し200万円以内です。
7年落ち、走行距離は50000キロ代なのでまだまだ走れます。
2回車検を通すつもりで乗るらしいので4年。
F30型3シリーズが現行のうちに売ってしまおうというのが戦略です。
新車価格にして乗り出し550万円クラスなので7年にして半額以下です。
以前はVWのポロに乗っていたというだけあって、欧州車の乗り味の良さを既に理解済み。
若干の壊れやすさも理解があり、ドイツ車限定で車を探した結果、この選択肢になりました。
では、インプレッションスタート!
の前に・・・。
今回のインプレッションはBMWをスポーティセダンという位置づけで見た場合のインプレッションになります。
巷の雑誌には大人のスポーティセダンだとか何とか書かれてますが、今回僕が限界を超えてまで乗ったフィーリングは果たして!?
【エクステアリア】
言わずもがな、ものすっごく売れたE90シリーズ。
嫌味でもないけれど高級感のあるデザインで、
かなりオシャレです。
しかし、横幅が1815もあるため都心部の立体駐車場では入れないところもあるのでそこだけ注意が必要!
後期モデルになると1800になってるので、立体駐車場でもOKです!
【インテリア】
ハイライン仕様ということでかなり期待はしたのですが、思っていたよりは高級感がありません。
特にプラスチック部分が最近の国産車よりも安っぽい部分もある・・・。
でも、落ち着いた内装で
適度に高級車です。
つまり、高級車だぞ!って思うとアレ?って感じ、普通の車だぞ!って思うと高級車だ!!って感じです。
かと言って、ファブリックシートのノーマルグレードやMスポを買うと、多分内装に関してはがっかりすると思います。
中古車なら球数も多いしハイラインにするのがお得。
「BMWを足車として転がせるんだぜ!」と嫌味なくアピールできると捉えれば、最高の内装です。
【エンジン】
2.5Lのシルキー6は噂通りなめらかに回転を上げていきます。
これを味わってしまうと、直列4気筒やV型6気筒のボロボロとした「いかにもエンジンだぞ!」と言わんばかりの振動は少々安っぽく感じられるのかも知れません。
しかし、車体の重さに対して、圧倒的にパワーが足りません。
一般道や高速では何の不満もありませんが、ちょっと速度を上げて攻めてみると、まぁパワーの無いこと・・・。
車体がしっかりしてるからこそ、もっとパワーを上げてもいいかと思います。
【駆動系】
E90 323iの泣き所はこの駆動系だと思われます。
ターンパ○クの上り・下りともにちょろっと頑張ったのですが、どうにも
ギア比が合いません。
どういうことかというと、6速もあるATなのに、とにかくアウトバーンでのロングツアラー向けにギアを設定しているためギア比が低いです。
お陰で、フィーリングの良いエンジンがモサッと感じられてしまいます。
また、スポーツシフトモードにして、ギアを落とした時のレスポンスがめちゃめちゃ悪い!
エンブレを効かせたいときにエンブレが効いてくれないのです。
これって、結構怖いんですよ。
ミッションさえ変えてくれれば、もっといい車になると思います。
【ボディ】
ボディは国産車に比べるとやっぱりかっちりしてると思います。
ベンツのようなガチッとした剛性感ではありませんが、それでも結構合成は高いです。
しかし、最近の日本車も剛性をきっちり出してくるようになったので、以前のように欧州車だからすごい!なんてのは無いと思います。
逆にいうと、
このクラス・パワーに対してボディの硬さがオーバースペックです。
硬くしすぎた、大きくしすぎた弊害として重さを感じさせるようになってしまっています。
ですが、車体としてM3までのパワーを許容出来るように作ってあると仮定するならば、この剛性は必要だと思います。
日本車も硬くなっているとは言え、同じボディを使って350馬力オーバーの馬力を許容出来る車を作れるかというと無理だと思いますので、それは一重にすごいことだと思います。
【足回り】
足回りは、思っていたよりは柔らかく、スポーツ走行には耐えられません。
それなのに街乗りではちょっと固いかな?って感じになるので困ったものです。
峠を少し頑張って走るとロールが大きくなって荷重がかかっている外側の足が逃げてしまいます。
しっかりと前荷重にして乗ってあげるとよく曲がる車とか、そういうわけでは決してありません。
ロールを許容しつつ曲がっていく車という感じですが、ボディ剛性がある&ボディが重いので前荷重にしてしっかり走らせて行くとノーマルの足では
最終的にロールオーバーが顔を出します。
そんな中、ロールオーバーを恐れずに少し頑張って走るとDSCがバリバリ点滅します。
しかし、この時の作動制御は非常に優秀で電子制御の介入を感じさせません。
E90で最も良いポイントは、この電子制御だと思うぐらい素晴らしいです。
よーしパパ頑張っちゃうぞー!って感じでロードスターとか乗ると刺さりますが、E90ならまず刺さりません。
クルマづくりとしては、国産車のように過度なアンダーステアを恐れずに、前荷重にして曲げればオーバーステアがきっちりと出ていくように作っているはずですが、その上で安全性を確保するために電子制御をこだわって作り、少々早めにやんわりと介入させている、こういうことだと思います。
よく、BMWはスポーティセダンだ!なんて巷では言われていますが、
普通のセダンですよ。
足回りの性能から言わせてもらえばフィットRSの方がスポーティです。
つまり、普通に街乗りで転がせるガッチリした良いセダンということです。
スポーツカーに前に乗ってたお父さんが家族ができたから乗るスポーティセダンじゃありませんので、雑誌でよく見るスポーティという言葉に期待をしすぎてはいけません。
じゃあ、この足回りがどういう時にいいかというと、100キロ以上での高速グランドツーリングの時です。
直進性能が高いので、真っ直ぐを安定して早く走らせるとこのE90は水を得た魚のように走ります。
実はグランドツアラーセダンという位置づけが一番正しいかと思います。
【ステアリングインフォメーション】
欧州車特有の重めのステアリングがちゃんと路面を掴んでる情報をドライバーに出力してくれます。
ほんとこういう作りは日本の車も見習って欲しいです。
日本のメーカーさんは、指一本で動くようなパワステ作ると逆に危ないですよ。
BMWがスポーティだと言われる所以はこの重いステアリングにある気がします。
ステアリング関係って常に人間が握っている、最も触れる部分が多いパーツですので、重いステアリングに慣れてない人が乗ると、どうにもスポーティに感じてしまうのです。
「これって普通の車じゃないんだ・・・ワクワク!」みたいな。
でも、
とにかくステアリングはものすっごくいいです。
【総括】
もう一度、冒頭に書いた今回のインプレッションの前提条件を振り返りましょう。
”今回のインプレッションはBMWをスポーティセダンという位置づけで見た場合のインプレッションになります。”
それに対する答えは・・・よくできた足車セダンです。
良いですか、もう一度言いますよ。
よくできた
足車セダンです。
「ある程度高級感があって、たまに高速に乗ってドライブをしたり旅行に行ったりする」、こういう目的で乗る車です。
俺BMW乗ってるんだぜー!って感じで自慢しながら乗る車や、この車ってスポーツカーでしょう?なんて鼻息荒く乗る車ではありません。
こういう車をサラっと乗れてしまう、そういう空気のような存在になれるのが3シリーズの良さです。
巷ではBMW=高級車という思い込みがあるようですが、BMWでも5シリーズになると高級車になりますが、3シリーズのコンセプトは単純なセダンだと思います。
しかし、この手のクラスで実際の車の性能以上に高級感があるように思えるのはブランド戦略の成果とも言えるでしょう。
そういった意味で、このBMW3シリーズは買って不便がなく、乗っていて嫌味がなく、ブランド力は最強。
良い車だと言えるのでは無いでしょうか。
E90はBMWとしての自慢をすることなく、慎ましやかに乗ることに美学があり、魅力がじんわりと滲み出る車です。
【オマケ】
かなりヘビーな車好きがコレに乗ると、必ずM3が欲しくなると思います。
なぜならボディが買っているのにパワーがほんとに無いから。
パワーがないならパワーがないなりにボディも軽く作ってしまった方が動きは圧倒的に良くなるのですが、E90はそれをやっていません。
なので、車好きは最低でもM3・330i・335iから選んだ方がいいかと思います。