キミ・ライコネンのICE 1 Racingは、今週のオーストラリアに参戦しなかったことから、2011年のWRCの順位表から除外されました。
ラリー・オーストラリアの主催者に参加費を支払うことを義務付けられ、16,200ユーロの罰金も課されてます。
マニュファクチャラーチームとしてノミネートしたチームは、シーズン開始時にノミネートしたラリーに出場しなければならないという規定に違反したためです。
マニュファクチャラーチームは7戦にノミネートしなければならず、そのうち2つはヨーロッパ外のイベントでなければならないそうです。
ヨーロッパ外ではヨルダンに出場し、メキシコやアルゼンチンは出ていないので、あとはもうこのオーストラリアしかありません。
ここで出走しなければこうなることはわかってたはずですが…
これはもうWRCやめてアメリカへ行くってことでしょうか?
まあF1ではチャンピオンですが、WRCでは普通のドライバーでしたからそれもいいかもしれませんね。
因みにICE 1 Racingは、48ポイントで5位につけていました。
ドライバーポイントはそのままです。
では久々にWRCの結果など。
2011WRC第10戦 ラリー・オーストラリア
今回は大荒れのラリーとなりました。
デイ1
現在ポイントリーダーのローブがSS4でロールオーバー。
デイリタイヤとなりました。
これで首位に立ったオジェでしたがSS6でスピン。
その際道路脇の木にマシンのフロント部分をぶつけ、冷却系の破損により水温が上昇しこちらもデイリタイヤ。
この日結局WRカーでリタイアしなかったのはミッコ、ラトバラ、ぺター、ヘニング、ウィルソン、そしてアル・カシミの6台のみというサバイバルレースとなりました。
ローブは前回ドイツで2日目のスタートからチームオーダーで首位を走ってたにも関わらず、パンクで台無しという目に遭い、それ以来どうも流れがよくないような気がします。
ローブのパンクで優勝したオジェはチームオーダーに随分皮肉のこもったコメントしてました。
日本風にわかりやすく言えば罰があたったというニュアンスのコメントでしたが、今回のレースを見てもどうも神に見放されてるのかもしれませんね、シトロエンは。
1 M.ヒルボネン フィエスタRS WRC
2 J.M.ラトバラ フィエスタRS WRC +7.0
3 P.ソルベルグ DS3 WRC +44.3
4 H.ソルベルグ フィエスタRS WRC +2:26.9
5 M.ウィルソン フィエスタRS WRC +3:03.1
6 K.アルカシミ フィエスタRS WRC +4:47.3
7 H.パッドン インプレッサWRX STI +5:19.7 (PWRC)
8 M.コシュツシコ ランサーエボⅩ +6:39.9 (PWRC)
9 O.サリュークjr ランサーエボⅨ +7:22.4 (PWRC)
10 B.グエッラ ランサーエボⅨ +8:28.3 (PWRC)
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デイ2
デイ1でシトロエン勢が2台ともリタイアとなり、開幕戦以来となる勝利が欲しいフォードにとっては楽な展開となりました。
現在ドライバーズ選手権ではヒルボネンが3位で、チームはヒルボネンの優勝を優先すると明言。
デイ1終了時点で2位につけていたラトバラもそれに同意しましたが、彼はデイ2午前中の4本のSSすべてを制覇。ヒルボネンを抜かしてトップに立ち、首位を保ったままデイ2を終了。
しかし、ヒルボネンは最終的にはラトバラのサポートが期待できるとあって安定した走行を続け余裕の2位でデイ2をフィニッシュしました。
ぺターは午前中のステージでマシンのセッティングが出ず遅れます。
サービスでセッティングを変更した結果午後にはスピードを上げることに成功し、2位ヒルボネンとの差を36.8秒まで詰めました。
しかしワークスでないぺターはこれ以上は無理でしょう。
なんとか3位ポディウムを狙いたいところです。
1 J.M.ラトバラ フィエスタRS WRC
2 M.ヒルボネン フィエスタRS WRC +22.7
3 P.ソルベルグ DS3 WRC +59.5
4 M.ウィルソン フィエスタRS WRC +5:53.7
5 K.アルカシミ フィエスタRS WRC +9:24.4
6 H.パッドン インプレッサWRX STI +13:29.2 (PWRC)
7 M.コシュツシコ ランサーエボⅩ +13:32.1 (PWRC)
8 A.サリュークjr ランサーエボⅨ +15:33.1(PWRC)
9 B.グエッラ ランサーエボⅨ +16:35.0(PWRC)
10 E.ノビコフ フィエスタRS WRC +17:00.8
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11 S.オジェ DS3 WRC +19:34.3
16 S.ローブ DS3 WRC +29:38.9
デイ3
結局この日、チームオーダーでラトバラはSS25でミッコに順位を譲り、優勝はミッコでした。
フォード1‐2、久々の勝利です。
でもやっぱり後味は良くないですね。
優勝したヒルボネンは「ラトバラには申し訳ないが彼の援助に心から感謝する」と言えば、
ラトバラは「勝ちを譲ることを好むドライバーはいないと思うが、ヒルボネンにタイトル獲得の可能性が残されている以上しょうがないことだ」と冷静にコメント、大人ですね。
3位はソルベルグで今季第5戦サルディニア(イタリア)以来のポディウムとなりました。
そして6位にはグループNのスバル・インプレッサで出場したヘイデン・パッドン。
パッドンはPWRC(プロダクションカー世界ラリー選手権)で今季4勝目となり、2戦を残してチャンピオン決定。
ニュージーランド人が世界ラリーのカテゴリーで王者となるのはパッドンが初めてとなります。
そしてシトロエンはまたもチームオーダー。
少し露骨すぎ、というかやりすぎというか…
オジェにローブを先にゴールさせるように指示が出ました。
これでローブは10位、さらにパワーステージ1位でボーナスポイントの3ポイント、
合計4ポイントを加算できました。
ただオジェは11位、ノーポイント。
面白いはずがありません。明らかに不機嫌でした。
パワーステージでも抑えて走るよう指示が出てたみたいです。
来年のオジェの動向が気になります。
最終結果
1 M.ヒルボネン フィエスタRS WRC
2 J.M.ラトバラ フィエスタRS WRC +14.7
3 P.ソルベルグ DS3 WRC +44.8
4 M.ウィルソン フィエスタRS WRC +8:45.2
5 K.アルカシミ フィエスタRS WRC +12:33.3
6 H.パッドン インプレッサWRX STI +17:29.3(PWRC)
7 M.コシュツシコ ランサーエボⅩ +19:01.3 (PWRC)
8 A.サリュークjr ランサーエボⅨ +21:08.5 (PWRC)
9 B.グエッラ ランサーエボⅨ +22:48.9(PWRC)
10 S.ローブ DS3 WRC +30:02.9
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11 S.オジェ DS3 WRC +30:19.4
SS26パワーステージ(4.58km)
1:S.ローブ 2:18.1
2:J.ラトバラ +1.2
3:P.ソルベルグ +1.3
4:M.ヒルボネン +1.6
5:K.ブロック +3.3
6:S.オジエ +5.0
Posted at 2011/09/12 22:58:53 | |
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