どういうわけか、過去に前期・中期・後期と乗る機会がありましたので、簡単にまとめるのコーナーです。
【前期Ⅰ型】2000ターボSGX 3AT ’80年式
<機構>
先進のヨーロピアンスタイル、省燃費とハイパワーを両立させた夢のL20ターボエンジンに3AT、フロントストラット+リアセミトレ。
<本当の事>
スタート時にもたつく絶望的な低トルクの無さと吹け上がりの悪さ。ATは60km/hで2,400rpmと明らかに定速走行の数値稼ぎとしか思えない設定。100km/h巡航で3,200rpmでは、エンジン音もうるさいし、満タンで400キロ走れない。やっぱりOD無しは辛いのよ・・・・。
エンジンはオーバーヒート気味で高負荷から低負荷になった場面で(例えばダラダラと山岳路を上り、下り坂になる場合とか)エンストする、当時から悪名高きヘッポコEGI制御。後日、サーモを冷え型に交換したら多少よくなったが、根本的にはタービンの熱でパーコレーションを起こしている気がしないでもない。それと燃調が悪条件についてこれないという感触。
サスペンションは硬すぎず、柔らかすぎず、ただし、ステアリングがボールナットなのでいつでもセンターがふわふわ落ち着かない。あれ?櫻井先生、これはどういうことですか?といいたくなるような据わりの悪さ。
風切り音も相当高め。普通に流していてもビュービューばさばさ、高速で1時間も運転するとクタクタになります。
いいところ一つもないですけど、それをキレイにカバーするのがスタイリングのよさと、中間加速の楽しさ。それだけが魅力です。
※櫻井先生が同時期面倒をみた初代レパード(ブルーバード系)がラック&ピニオンを採用して評価が高かったのに、本命のR30(とC31)にあえてボールナットを採用したことについては、ほぼゼロスクラブで応答性がよくなった反面、路面からのキックバックを受けやすいからラック&ピニオンを見送った、と称しているようですが、本当はDR30系でFJ20を乗せたとき、ラック&ピニオンだとリンク類がエンジンと干渉するから、というのが真実のようです。
だってブルは完全ゼロスクラブでラック&ピニオンですもの。技術者所以の言い訳というか、物は言い様といったところですかね(苦笑い)
【前期Ⅰ型】2000ターボSGX 3AT ’81年式
<本当の事>
子供のとき乗せてもらった車がこれ。タービンビュンビュン、加速もビュンビュン、凄い車と感動していたけど、まさかあんなにヒドイとは。。。当時も当然燃費は悪かったはず。
【前期Ⅱ型】2000SGL(4気筒) 5F ’81年式
<機構>
先進のヨーロピアンスタイルにゴージャスさを微妙にプラス、省燃費とハイパワーを両立させた夢のZ20Sに5Fミッション、フロントストラット+リア4リンク
<本当の事>
いやあ凄いです。4発エンジンのノーズの軽さ、ふけ上がりのよさ、低速トルクの厚さ、粘りのよさ、ハンドリングの軽やかさ。高級パーツとトップスピードを求めなければ、ローレルのベストバイは実はこれだと断言できます。スカイラインのTIに人気があったことがしみじみ判ります。
惜しまれるのはリヤが4リンクで、乗り心地がセミトレほど上品じゃないこと。というか、軽い車体で4独だったら、絶対にすんごくいいフットワークだとおもいます。C130ではG18でも4独だったことを考えると、日本人は本質より見栄を張りたいんだなあなんて思ったりしました。
【後期Ⅰ型】2000ターボメダリスト 4AT ’84年式
<機構>日本人好みのエレガントさを強調したスタイリング、ECCS制御(デジタルコンピュータ)で生まれ変わったL20ET、そして待望の4AT「フルレンジロックアップトルコン」搭載!
<本当の事>
これは本当に別の車です。まず、エンジンの滑らかさが全然違います。低速トルクの薄さを上手にごまかして有ります。吹け上がりも軽やかで、アクセルにトルクが付いてくる爽快感がよく分かります。ATもロックアップ+OD付き(しかもマイコン制御)で燃費の問題も解決です。本当に15%程度はよくなっています。100km/h巡航で2,400rpmですから、音も静かだし、燃費がよくなるはずです。満タンで450キロ走るので驚きました。ただ、ロックアップのオンオフは結構唐突で、不自然なショックを感じます。
あとはメダリストゆえの豪華な装備品。シートは見た目デラックスですけど(スカイラインのパサージュ系と同じあれ)クッションが浅く、お尻に硬いものが当たっている(フレームを感じる)ので明らかに劣化。室内の下世話なレッド色もオイラ的には全く持ってダメポイント。オートクルーズコントロールはすばらしいです。
足回りはブレーキの利きが前期型より弱い気がします。パワステが改良されているのか、軽い上にすわりがよくなっているように感じました。風切音も殆どありません。これは解説書を見ると低減のためにウィンドウモールの形状変更なんかをやっている効果みたいです。
つまり、見た目の厚化粧をガマンすれば、本当に長く乗っても疲れない車に変貌していたのでした。
<総評>
どうしてもC31で6気筒が欲しいなら迷わず後期型をイチオシします。フットワークの軽さを楽しめるのは4気筒シリーズです。全くお勧めできないのは前期Ⅰ型。スタイリングにほれた方だけ乗ってください。いや、本当に疲れます。今の車のつもりで乗るとショックを受けると思います。
あと、C31ローレルの決定的な弱点は、フロントのフェンダー内です。R30スカイラインもそうですけど、確実にストラットの根元が腐ります。タービンの熱に弱いという評価もありますが、違うと思います。捩れ剛性に弱い上、水抜けが悪いんです。パネルの継目が捩れて隙間が生じ、そこに水が回るから錆びるのだと思います。
オイラが見てきたC31,R30は殆どここが腐っていました。
てな感じです。
え?悪いことしか書いてない?
いや、ローレルはスタイリングを愉しむ車なんですよ。。。。。(褒め言葉になってない・・・)
ダラダラと失礼しました。
Posted at 2012/03/13 20:33:27 | |
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四方山話 | 日記