2025年07月12日
指定休も無事取得でき、出発の準備も整い明日を待つばかり…だった10月5日の夜、お袋と頭を抱えていた。
「これじゃあ諦めるしか、ない…かな…」
「でも、あなたが行きたいって思っているなら行かなきゃならないんだろうし、今回行かなければ多分2度と行かないと思うのよ…」
重い空気が漂う中、ガタガタゴトゴトと騒がしい。
…ああ、せめてちゃんと寝てくれりゃ多少はいいんだが。
願いながら寝床に潜りこんだ。
翌朝、しっかり寝た気がしない。
金曜だったので行く前にゴミ出しがあるので準備をしていると。
「なんで俺が姉んトコ行ってなきゃならないんだよ!」
そう叫ぶ親父の顔には丸いフィルターの着いたゴツい防塵マスク。手には養生テープとガムテープ。
ああ、駄目だ。
実は親父はこの年初夏頃からおかしくなっていた。
最初は誰か知らない奴が出入りしている等と言っていたのだが、そのうち家の中が自分一人になると鍵を全てかけるようになってしまい(家人がゴミを捨てに出ただけ、洗濯物を取りに出ただけでも鍵をかけられてしまうようになった)、周りを敵視するようになってしまっていた。
持ち歩くテープは隙あれば戸という戸に目張りをされてしまい、毒ガスを自分の周囲にだけ撒かれているんだとマスクを外さない。
夜中に自分も蹴り飛ばされ殴り合いに発展する事もあった。
家の対面の月極駐車場に停まっている車を覗き込み、敵がいないと判断すると戻ってくる。
カラスが鳴けば「こんなタイミングでカラスなんか鳴く理由がない。監視のロボットだ!」と家を飛び出す。
なんか、書いてて情けなくなって来たがこんな状態だった。
後に重い統合失調症と診断され薬を処方され落ち着いたが、当時は痴呆症になったと途方に暮れていた。(車の鍵も取り上げてあった。)
それでも何とか出れるように支度を進め、自分はゴミ捨てに向かう。
そしてその足で親父を預ける予定の伯母の所へ。
10分と掛からずに到着し、状況を伝える。
「じゃあ、あたしがちょくちょく様子見に行くよ。」
伯母に礼を言い家に向かう。
家に着くと親父が何かゴソゴソやってる。
下着を袋に詰め、持病の薬を持ち、蓄膿症の機械を用意している。
おやぁ?
「姉んとこ行ってりゃいいんだろ?」
何があったのか急に伯母のところへ行ってくれる気になっていた。
全力で頷いていると。
「コイツはどうすんだよ。」
抱え上げられた愛犬のユウキが不思議そうな顔をしている。
ユウキはお世話になっている動物病院に健康診断の扱いで一晩預かってもらえる事になっていた。
荷物を積み込み、アルトのエンジンをかける。
動物病院までも10分は掛からない。
幸いな事にユウキは病院が好きなのでご機嫌で預かられて行った。
さあ、親父の気分が変わる前に伯母の所へ行かないと。
道中お袋に連絡しておいてもらった。
伯母の家に着くと外に出て待っていてくれた。
「さあさあ、旦那も亡くなっちゃって1人だから久しぶりに一晩話しましょうや!」
と親父を連れて行ってくれる。
最後にこちらを振り向き手を振ってくれる。
一礼してアルトの運転席へ。
「はい。」
お袋がETCカードを渡してくれる。
今まで行かなかった件もあるからと、宿代以外の経費はお袋が持ってくれる事になっていた。
カードを差し込み、読込を確認する。
改めてドラポジを確認し、ナビをセットする。
さあ、出発。
まずは牛久阿見インターだな。
続く
Posted at 2025/07/12 19:47:42 | |
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2025年06月23日
依然としてして新潟の親類には連絡がつかなかったが、最悪は近くまで行って手を合わせてこようという事となり、新潟行は確定した。
ならば準備を万端にしよう。
交通手段を考える。
新幹線はどうか?お袋に聞くと新幹線を降りてからはレンタカーを借りなければ到底辿り着けない距離だそうだ。
経費も掛かるし、新幹線は無し。
となれば車である。候補はワゴンRかアルト。
○初めて行く所なので少しでも負担が少ない方。
○道中はほぼ自分が運転だが、何かあった際にはお袋に交代しやすい。
○2人なので後部の居住性は考慮しなくていい。
以上の点からアルトを選択した。
そこそこな距離になる。
考えてヤフオクを漁る。
欲しいのは14インチアルミと運転席シート。
先にシートを漁る。
たまたまこの頃に預かったお客様の同型のピノ。
なんとシートリフターが着いてるではないか。
シートの自由度が全く違ので是非装着したい。
ヤフオクを漁りまくる。
お!あった!
同型のキャロルから外した美品。価格も手頃。
即決品だったので購入。
さて、お次はホイール。
インチアップと共に少しでも安定性を稼ぎたいので155/65R13から165/55R14へ変更するのだ。
色々と品はあるが、目に留まったのはセルボの純正14インチセット。
価格も手頃。近くなので直接取りにも行ける。
コイツで良い。ポチッとな。
さて、後は職場で揃えるか。
リフトに上げ、エンジンルームを覗き込みメンテメニューを決める。
先ずはプラグだな。そこまで距離は行っていないがやっていいだろう。
次に左右ロアアーム。ブッシュが傷んで来ているし、若干のガタ有り。交換だな。
クーラントをクリーニングしながら強化剤も入れよう。
あとは…ドレンか…
このアルト来た時からドレンが違っていた。
初期型K6Aあるあるなのだが、どうやらオイルパン側のネジ山が傷んでるらしい。
そのためにタップドレンボルトに変えられていた。
その為に若干の漏れがある。外れるわけでないし漏れも微々たる物であるが…
最近見つけた吹き付けタイプの漏れ止剤を使ってみよう。
(正確には外側に被膜を形成する物だった。)
ちょうどいいからATFも交換しておこう。
注文が必要な物は日産部品の営業君に頼む。
良く動いてくれる良い奴だ。
後は…タイヤだな。
無理にハイスペックにする必要は無いが、流石に激安海外品はちょっと…なので、出入りの業者を捕まえ価格交渉。。
その結果チョイスはダンロップのEC202L。
10年近く作られている信頼の品。
既にネオクラにカテゴライズされそうなアルトならばこれで十分だ。
シートだけは流石に職場に送れなかったので自宅で交換。
その他は部品が揃った後、業務後に作業。
ロアアームを交換したのでサイドスリップも調整。IN寄りに。
作業を終わらし、休日だった翌日にテストドライブ。
うん。別物レベル。これならイケるだろ。
出先で休憩中にふと思い出す。
そうだ。宿を取らないと。
検索を始めるが、宿自体は決めていた。
清津館。
この宿は譲れない。
その理由は後程語ろう。
無事宿を確保。
さあて、準備は粗方整った。
10月を待つばかりだ。
「続く」
Posted at 2025/06/23 20:33:35 | |
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2025年06月19日
じいちゃんばあちゃんの生まれ故郷に行く。
確固たる意志で決定した新潟行き。
そうだ。新潟行くならひいばあちゃんの墓参りも行けるじゃないか!
この曾祖母、自分が小学校に上がる前にしばらく家に居た事があった。
当時の女性としては170cm近くと大柄な上に、昔の出来事で片目を失明していて黒目が白くなってしまっていた。
イメージは魔女そのもの。突然家に魔女が現れた自分は怖くて近寄れなかった。
記憶にないのだが、ある日俺が親に「ひいばあちゃんにオヤツ持っていってあげて」と袋を渡されたのだが、怖がって部屋に投げ込んで逃げ帰って来てしまったらしい。
今思うと恥ずかしいやら申し訳ないやらで叫びながらゴロゴロと転がりたくなる。
そんな曾祖母はある日突然居なくなった。
新潟に帰ったのだ。
体力が残ってる間に新潟に帰り曾祖父と一緒の墓に入りたい、と。
後で知ったのだが、曾祖母は療養と介護を受ける為に家にいたそうだ。(俺のお袋が看護師だった為)
そして、新潟に戻り1年持たずに旅立った。
よくよく考えれば一度も墓参りをした事がない。
せっかく行くなら墓参りしないと。
でも、墓の位置が分からない。
なのでお袋の従兄弟さんに連絡がつくのを期待したのだが。
「駄目だね…」
ある日お袋と一緒に新潟に電話をしたのだが、無慈悲にも番号が使われていないアナウンスが。
「固定電話切っちゃったとかないかな?」
「ああ、あるかも」
言い聞かせるようにして、無理やり納得させる。
それならばとわかる住所に手紙を出したが。
「返って来ちゃった…」
此方も無慈悲な「宛て先がありません」の押印をされた封筒が返って来た。
年月が経っているから住所が何か変わっているのかもと思い、色々調べる。
ビンゴ
なんとか辿り着いて確認した住所は枝番等増えていた。
再度その住所に手紙を発送したが、結果は一緒だった。
「……」
「……」
封筒を手にし沈黙する俺とお袋。
「きっと街に降りちゃったんだよ。すごい山の上の方だったから…」
お袋が自らに言い聞かせるように呟く。
さて、初っ端から頓挫するのか?この計画は?
いや、
それでも…
何とかしたい。新潟には行きたい。
そんな不安を会社の先輩や中の良いバイトさんに話した。
この2人、直感やら霊感と言われる類が鋭い人達で。
更にバイトさんは自分で法律系の事務所を立ち上げる為の繋ぎでウチの会社にバイトに来ていた。
以前、法律家として修行中に人捜しもやっていたと聞いたので相談したのだ。
「なるほどですね…」
バイトさん、しばらく考え込んでから紙に色々書き出してくれた。
「最悪、現地まで行ければこの手続き踏めば住所を教えてもらえると思いますよ。」
有り難くその紙を受け取る。
「あと、これは僕の直感なんですが…」
いつになく真面目な表情で彼が続ける、
「多分、何とかなる気がします。僕は。」
そう言ってにこやかに笑ってくれた。
それだけでも少し軽くなった。
その後、似たやり取りを職場の先輩とした。
その際も
「じゃがさんがやらなきゃいけない、行かなきゃいけないと思うなら、それは行かなきゃならない案件だと思いますよ。」
バイトさんと同じような言葉が紡がれる。
「行ったらなんとかなる気がします。頑張って下さい。」
…
さて、直感二人組のお墨付きをいただいた。
行ってみるしかないなぁ、これ。
と、すれば足の準備か。
スマホでヤフオクを開きはじめた。
ー続くー
※タイトルを訪問記に変更しました。
Posted at 2025/06/19 08:41:14 | |
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2025年06月15日
超が着くほどお久しぶりです。
何とか生きております。
久しぶりに書く気が起きたので現れました。
近況を過剰書きしますと…
とうとう検査員になりました! 仕事多忙です!
アルト、去年の夏にお袋が事故を起こし廃車となりました!
(人体にはダメージ無し)
代わりにセルボ君が来ました!半分俺の玩具です!
親父、統合失調症発症して危うく人様に迷惑かけるとこでした!
こんな感じです。
最後のは軽く書きましたが、身内が統合失調症になるって大変なんだなと実感する日々でございます…
さて、久しぶりに書く気分になりましたのでちょっと長く旅行記を書こうかと思います。(皆様の反応次第では打ち切りもあり得ますが(笑))
因みに今回の旅行記、ノンフィクションですがいわゆるオカルト的要素が入ります。
恐怖体験というワケではございませんが、そういうのが余り好きではないという方は御了承下さい。
それでは幕を開けさせていただきます。
「Rじゃが 新潟来訪記」 零幕 プロローグ
「なあ、お袋。まだ新潟で連絡取れる親戚って居るの?」
一昨年の今頃。夕食後にテレビを観ていた自分が発した言葉。その言葉に驚きながらもお袋が答えてくれる。
「多分、大丈夫だと思うけど… 一体どうしたの?」
「いや、なんか、行かなきゃいけない、気がするんだよ。」
たまたまテレビで新潟の事をやっていて、それをきっかけに相談したのだ。
母親方の祖父母が新潟の出だった。前から祖父母の生まれ故郷を一度見たいなとは思っていたのだが、ここ数年は(行かなきゃならない)という気持ちが常にあった。
「私の従兄弟にあたる人がいるはずだから、その人と連絡とれれば…」
お袋が自分の鞄の中から小さな手帳を取り出し、ページをめくっていく。
「あった。」
そこには新潟県の住所と電話番号が。
「もう遅いから近日中に電話してみるけど、もし行くなら私も一緒の方が良いわよね?」
一瞬違和感を感じた。何故ならお袋はまず遠出の旅行には同行しないのである。幾つか理由はあるのだがあえて語ることでもないので省かせていただこう。
そんなお袋が即決の勢いで同行を申し出てきた。
(やっぱり何か行かなきゃならん事があるんだろうな…)
「ちなみに行くとすればすぐじゃないでしょ?」
言われてカレンダーを手に取る。しかし、何故か迷いなく日付を確定させる。
「休みが取れれば10月の6.7日で行く。」
仕事の流れ等も勿論考慮しながらだったのだが、(この日以外は無い…!)と自分でもわけがわからないレベルでこの日程を確定させた。
この日付が選ばれた日付だった事を当日知る事になるのだが。
〘続く〙
Posted at 2025/06/15 12:25:06 | |
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2023年01月06日
免状出たぞい!
晴れて2級整備士になりました!
あ、明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします!


Posted at 2023/01/06 11:38:21 | |
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