Prelude Si 4WS
1989年、まだ新車の香りが残るPrelude XXを下取りに出して、HondaDOHCエンジンを積むSiへ乗り換えた。
手に入れたのは“特別仕様”の「プレステージ<ブラック>」。
当事はまだオプション扱いだった、CDプレイヤー、アルミホイール、ハイマウントストップランプ付きのテールスポイラー等が標準装備され、シート地もカタログモデルには無い100%純毛シートなんていうのも装備されていた。
本当はこの「プレステージ<ブラック>」よりちょっと前に、本皮のシート地が奢られた、特別“限定”仕様「F1スペシャルエディション」(ウィリアムズ・ホンダの87年の連勝を称え、全国で数百台限定で販売された)を購入する段取りだったのだ。
が・しかし、ディーラーの手違いで販売限定数に達した後のオーダーとなってしまい、あえなくこのモデルになってしまった。
但し、この事でディーラーから破格の値引きがあり、最終的には良い買い物だった、とは思っているが….。
このSiでは、その頃心酔しきっていたアイルトンセナと自分を重ね合わせ、よく箱根や伊豆周辺の峠道を疾り回った。Siに積まれていたHondaDOHC(B20A)はどちらかといえば低速トルクを重視したロングストロークエンジンだったので、高回転まで気持ち良く回るエンジンとは言い難く、街乗りを前提とした足も峠を攻める様な硬派な物ではなかった。
「機械式4輪操舵システム(4WS)」も峠道では不自然な挙動からくる“気分の悪さ”があった。
やはりPreludeは「颯爽と街をスマートに走り抜けてこそ真価を発揮」できるクルマなのだ。
市街地や高速道路をスマートにカッコよく、快適に走り、どの様な場面でも「美しさ」を感じさせてくれるクルマ、だと理解ができれば、とっても素敵な「スペシャルティカー」なのである。
僕はこの黒いPrelude をこよなく愛し、新車購入してから約10年間、“日常の足”として大切に乗り続けた。
その間、結婚をし、子供の誕生を機に手放したが、
今でも大好きなクルマである。
最近のHondaには破格のNSXを除き、Preludeの様なモデルが出てこない事がとても残念に思えてならない。
Preludeはこの後5代目モデルを最後に絶版となるのだが、“前奏曲(Prelude)”の後に実用重視のミニバンの時代が来るとは、さすがのHondaも予測できなかったのかもしれない。