
風邪引いたせいで、空力について色々考えてみた。調べてもなかなか見つからなかったNA6のCd値と全面投影面積が、こんな
有名なページに載っていることを発見(このページ、何度も見た気がするのだが・・・)。そこで
一年半ほど前のブログで時速45kmでの空気抵抗を測定したことを振り返ってみた。
この時の車の状態は、フロントアンダーパネル付き、小さい範囲でしょぼいリアディフューザー、205/45R16の極太ネオバ、前輪風除け、リアスポイラー無し、といった具合である。全然ノーマルじゃないし、車高も異なるが、タイヤとアンダーパネルで相殺しているような感じということにして(実は割と合っている気がする:後述)、この状態のCd値を0.38と仮定して色々考えてみました。ちなみに全面投影面積は1.64m^2だそうで、この値をまんま流用しました。式もだれもが~の式を拝借しました(Rx = 1/2 × Cd × ρ × V^2 × A)、Rx:抵力(単位は[kgf])、Cd:空気抵抗係数 0.38、ρ:空気密度 0.13、V:速度(単位は[m/s])、A:全面投影面積:1.64[m^2])
上記有名ページと異なるのが、走行抵抗の取り扱い。
いすゞのページの解説では、タイヤの転がり抵抗は、速度に関係なく一定、その他の抵抗はリニアとして取り扱っています。タイヤの転がり抵抗が一定なら、抗力だらけの高速では無視できるということだな。逆に街乗りではシビアってことだ。空気圧で燃費が変わるのがこれですね。私は高速メインなんで燃費が意外と空気圧に依存しません。以前一般道通勤だった頃にはすごく効いていたのを思い出しました。
話は逸れてしまいましたが、繰り返すと今回は過去ブログの条件で、窓、リトラ、ホロ全部close状態をCd=0.38としました。とりあえず速度一ポイントでの測定なので、走行抵抗がリニアかどうかは関係なく、ノーマル仮定状態での計算上の空気抵抗と測定抵抗との差を走行抵抗としてます。時速50→40km/h(平均45km/hとした)測定結果は
①幌:open、リトラ:open、窓:close 抵抗力=228N (=23.2kgf)
②幌:close、リトラ:open、窓:close 抵抗力=193N (=19.7kgf)
③幌:close、リトラ:close、窓:close 抵抗力=189N (=19.3kgf)
④幌:close、リトラ:open、窓:open 抵抗力=244N (=24.9kgf)
でした。繰り返すと③でのCd=0.38としたわけです。計算での空気抵抗は時速45km/hにて6.3kgfでした。なので走行抵抗を19.3-6.3=13.0kgfとしました。
では各条件にてCd値はどのように算出されたかというと、
①幌:open、リトラ:open、窓:close 抵抗力=228N (=23.2kgf)
Cd=0.61
②幌:close、リトラ:open、窓:close 抵抗力=193N (=19.7kgf)
Cd=0.40
③幌:close、リトラ:close、窓:close 抵抗力=189N (=19.3kgf)
Cd=0.38
④幌:close、リトラ:open、窓:open 抵抗力=244N (=24.9kgf)
Cd=0.71
となりました。
前回も同じことを言っていますが、窓を開けた時の空気抵抗が異様にデカイです!!多分リトラを閉めた状態で窓を開けるとCd=0.69になると思われますので、空気抵抗が1.8倍になるんです!燃費走行したいなら、絶対窓を閉めましょう。窓を閉めた時の時速100km/hでの空気抵抗の占める割合は半分程度なので、ざっくり25%の燃費ロスと見積もられます。エアコン掛けても20%増まで行かないでしょ?グラフも一応出しておきます。
リトラ開閉でCdが0.38→0.40になりましたが、5%増です。初代RX-7のリトラ開閉のCd値に対する影響が6%らいしので、非常に近い値が得られました。なので上記の見積もり方法は、結構いい線いっているんじゃないかと思っています。
検算として、120馬力(ps)でCd=0.38と0.71の場合の最高速を見積もってみました(ここで、上記の走行抵抗をリニア扱いにしました)。ギア比とか最高速時の回転数とかは無視して、最高速で最高馬力をつかっているとすると、
①Cd=0.61→最高速=169km/h
②Cd=0.40→最高速=189km/h
③Cd=0.38→最高速=191km/h
④Cd=0.71→最高速=162km/h
②と③の間の条件(つまりリトラ片目open)で富士を走った時の最高速が183km/h(メーター読み)だったので、非常に近い値が得られていると思います(若干登りだし標高も高いですが)。ノーマルロードスターでも最高速って普通180-190km/h位だと思うのでいい線行っていると思いますがどうでしょう。
今後はこの測定、非常に高精度に行けそうな気がします。強力な味方をゲットしたから。そのブツはiPhone。GPSレコーダーが内蔵されているので、前回のストップウォッチでの一速度測定ではなく、幅広いレンジでメーターよりも正確なGPSでの測定ができるぜ。とはいえ、千葉から横浜に引っ越して、平坦な広い直線道路があまりないので、多少時間がかかるかと思います。
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Posted at
2011/01/07 19:43:33