CITROEN やはり DSは シトロエンのデザインが一番ですからね。宇宙船のような形から入ったものだ。これで機関上の心配がないのなら全く言うことないね。これはこれでそのまま タイムマシーンになってもいい。シトロエンのデザインは ある種の応用芸術 と言われるのは表面的な形の追及では決してないと言う事。つまりエンジニアリングが訴求する要件とスタイリング造形とが、どちらが突出するでもなく、互いの非常に高いレベルで融合している事に気付いた。インダストリアルアート…というか、そう言う意味で応用の芸術なのだと思います。
例えば空力デザインが施されているところが面白い。離対気流もそうですが、調べてみるとカムテール理論。わかりやすく説明すると車体上面流の後部離対気流 コーダトロンカ 1950年代にCL係数にまで考えが及んでるのは凄い事なんだよね。空力重心を後ろに持っていくほど横風に対して車体の方向安定性のマージンは増えるわけで、そしてこのホイルベース3125もある。
直進安定性も高い。例えば弓矢の矢が頭に重い鏃があるでしょ!横風を受けるように面積を採った矢羽が後端にあるのは同じ狙いなんだと言う事だね。おそらく飛行機の技術から来ているのでしょう。主任設計者のフェーブルは元々航空機メーカーに在籍していたことがあったそうだ。
DSのスタイリングデザインは機械としてエンジニアリングと密接に関連しているんです。決して格好の良し悪しで決定されたわけではないんですね。調べ上げていくと色んなことを発見する。DSにおいては全てのパーツが然るべき役割と機能を与えられて設計デザインされているわけだ。そして美しくエレガントに表現されてる。そもそも工業デザインとはそういうものなのでしょう。
日本では、デザインと言うと どうも形を造るだけの意味に捉われがちですが、本来英語読みのDesignなる言葉には設計という意味も含まれています。engine designer と言うべきか本来の意味のデザイン 視覚的な面だけで語れないデザインなんでしょうね。フラミニオ、ベルトーニは工業デザイナーであり彫刻家だったそうです。エンジニアリングとスタイリングだけではなく 優しさとチャレンジ精神、そういった全てが高い美意識の元に結実して完成したのがシトロエンDSなんでしょうね。
パリサロン発表の1955年から74年経てでさえ、現代でも乗ると今でも強く感覚的に訴えてくるものがある。DSの素晴らしさは時代を卓越しているんだよな。憧れの女神…Desse=DS とはフランス語で女神って言うんです。
Posted at 2019/06/10 13:25:47 | |
トラックバック(0) | 日記