
前回はSAE規格について書きましたが,今回はAPI規格について紹介します(^-^)
API規格はオイルの品質に関しての規格です
ガソリン用とディーゼル用で異なりますが今回はガソリン用のみ書かせて頂きます
◇ガソリンエンジン用規格◇
ガソリンエンジン用規格は最も古いSAクラス〜最新のSNクラスまでの12種類で,年々新しくなるエンジン構造やその年代で必要とされる基準(環境性能や燃費基準)に沿って作成されています
ひとつひとつ説明しているとめちゃくちゃ細かくなりそうなので大まかに(^^;;
まず12種を全て挙げると,SA,SB,SC,SD,SE,SF,SG,SH,SJ,SL,SM,SNとなります
途中抜けているアルファベットがありますがそれは後ほど!
一番最初のSAは無添加鉱物油で,特別な性能は必要ありません
SB以降は添加剤を混ぜたもので,アルファベットが進むにつれて要求される基準が厳しくなり,より高品質なオイルとなります
具体的に何が向上しているのかと言うと…
・酸化安定性
・耐食性
・防錆性
・高温,低温時の安定性
・耐磨耗性
・デポジット(汚れ)防止性
などが挙げられます
特にSLクラス以降は環境対策にも重きを置いており,要求される性能も更に高度になっていきます
SLはオイルの耐久性や清浄性能,揮発防止性などを向上させています
更にSMでは省燃費という観点を追加し,今までには無かった使用後の劣化油についても審査の対象となります
最新のSNでは触媒保護性能や,更なる省燃費性能と耐久性が求められます
時代が進むにつれてエンジンも高性能になり,かつ環境性能にも配慮しなければならないため,オイルもどんどん品質を向上させていったわけですね(^-^)
そして現在ではエコカーが広く普及し,そのほとんどがSNクラスを指定油に定めています
◇ドーナツマーク◇
API規格に合格したオイルには,通称ドーナツマークと呼ばれるロゴが記載されます(画像参照)
オイルの種類はSN 5W-30などと表記されるため,マークの真ん中にはSAE規格の表示もされるようになっています
◇SIとSKがないのはなぜ?◇
SAからSNの間で2つほど抜けているアルファベットがありますがお気づきでしょうか?
実はSIとSKが抜けているのです
なっ、なぜ…(´Д` )?
そう思った方も多いと思いますが,これにはきちんと理由があります
諸説ありますが,まずSIに関しては,SI規格と混同する恐れがあるという事で飛ばされました
SKに関しては,某国の有名オイルメーカーの略称がSKであるため,こちらも紛らわしいという理由で飛ばされました
さて,API規格についてはこの辺りにしておきましょうか(^^;;
それにしてもSAE粘度に関しては関心のある方が多いと思いますが,案外API規格には無頓着な方が多いようです
やはり品質が向上すれば価格も多少なりとも高くなってしまうので,同じ0W-20なのに値段が違う場合などは注意して見てみましょう
その値段の違いはSMとSNの差だったりするかもしれません
例えSN指定のエンジンにSMのオイルを入れてしまってもすぐに壊れるという事は無いでしょうが,わずかな差が積もり積もって性能の低下や不具合を招いてしまうかもしれませんね(><)
オイルの規格にはAPIの他にも似たようなILSAC規格というものがありますので次回はそちらについて書こうかと思います(^-^)
ではまた♪
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Posted at
2015/09/02 02:41:33