前の記事で書いた「素晴らしい出来事」の件です。
実はこのヴィッツ、色々な事情で車検を通す前に廃車にすることを検討していました。
思い入れがある車なので、チャイ曰く「ヴィッツがベキボコにされてしまうのは可哀想・・・」
もちろん僕も同じ気持でした。
せめて大事に扱ってくれそうな誰かに譲れたらと思ったのですが、見た目がこんなですから、なかなか引き取りてもないだろうと・・。
被災地で、未だ自動車が無くて困っている方々が沢山いるという記事をどこかで見ました。
チャイと話して、震災で車を失ってしまった方々に譲りたいということになりました。
早速ネットで譲渡する方法を色々調べました。
しかし、こういう動きを利用した少々悪質とも思える業者があったりして、なかなか「これだ!」と思える有用な情報が手に入りません。
あの日、梅雨の合間の晴天を使って、ヴィッツの写真撮影&最後かもしれないロングドライブを行うことにしました。
チャイを迎えに行く前にオートバックスで綺麗に洗車してもらい、その後駐車場でエンジンルームのチェックをしていたんです。
その時、おじいさんに道を尋ねられました。
そしてそのまま、とりとめなく少し雑談をていたのですが・・・
なんとそのおじいさん、東日本大震災で福島の南相馬市から集団避難して来たかただったのです。
地震当時のことや、避難所での生活のお話をうかがい、胸が締め付けられるような気持ちになりました。
僕はヴィッツのことを話し、誰か引き取って頂けないかともちかけてみました。
そしたら、おじいさんのご子息が車を無くして困っているとのこと。
ただし、ちょうど車の購入をしようとしている最中らしく、相談したいとのこと。
その日は連絡先だけ交換してお別れしました。
数日後おじいさんから電話を頂きました。
ご子息はすでに車を購入したそうで、残念ながらこの話は無かった事になりました。
集団避難してきたときの代表の方に車の件と僕の連絡先を伝えておいてくれるとのことでした。
そして、連絡は無いまま、そろそろ車を手放す準備をしなくてはいけない時期になってしまいました。
「結局ヴィッツが何かの役に立つことは叶わなかったけど、素晴らしい出会いと出来事だったね。」
チャイとそんな話をして、廃車を覚悟し近所のガリバーに行きました。
やはり年式や走行距離的に値段は付かないらしく、廃車を進められました。
ダメもとで、このヴィッツへの思い入れと、どうにかして被災者の方々の役に立てられられないものかとお願いしてみました。
すると店員さんが、ガリバーでは東北大地震の被災者の方々向けに「復興支援特別提供車(名前は空覚えです。。)」として一部の中古車を特別価格で提供するというキャンペーンをやっていて、対象車を福島の店舗に送っているというお話をしてくださいました。
(書いていて思い出しましたが、これって
記事になってた「ガリバー、被災地に車1000台を提供」のことなんですかね?)
そして、そういう気持ちがあるのならぜひ応えたいと、本部と掛け合ってくれました。
更に、なんと買取り扱いにしてくれて、支援車として福島の店舗に送られることとなりました!
廃車でベキボコにならずに済んだだけでなく、誰かのお役に立てるかも知れないなんて、嬉しい限りです。
それでもやっぱり、ヴィッツとのお別れは寂しいもので、引渡しの前にチャイと行った最期のロングドライブは、予定以上にロングなドライブになりました。
短い時間だったけど、ヴィッツに乗って二人でいろんな場所に行きました。
たくさんの思い出をありがとうヴィッツ!
Posted at 2011/06/26 11:55:09 | |
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