2012年10月06日
前回、色々考えてみましたが、結局ダブルスプリングは180mmのバネでは無理という事で、他の手段を考えました。
と、その前にまず色々調べたり考えたりしてポイントとなる点は下記のような感じとしました。
・減衰は最低限の固さにする。(そのサスの最低値にセットするという事ではなく、許容出来る最低限で使うという意味)
・バネレートを上げるからといって乗り心地が悪くなるとは限らない。(ストロークはのびる)
・プリロードは初期の突き上げに大きな影響がある。
まず、前回のブログの考察からダブルスプリングをあきらめたのですが、ではどのようにすればMINI用オーリンズ180mmの前足で、今より街乗りの快適さに少し振ったセットに出来るかを考えました。
みんカラでお友達のフク長さんが、色々と試行錯誤をされていたようなので、ちょっとアドバイスをいただいた所、私も試そうと思っていたプリロードを弱めるという提案をしてくれました。
そしてS崎さんの書き込みで、プリロードがかかっているという事は、そのプリロード分の荷重がかかるまでバネが縮まないという事も教わりました。
確かに良く考えればそうです。
計ってみたところ、180mmのバネに対し14mm位のプリロードがかかっていました。
7kgのバネですので、14mmという事は98kgまでは荷重がかかってもサスペンションは縮まないという事になります。
今回はMINIロードスターの車検証を見て、ちゃんと前輪にかかる荷重を調べたところ、770kgという事なので、片輪にかかる荷重は385kgとなります。
7kgのバネに385kgの荷重をかけると約55mm縮む計算です。
しかし、そこにプリロード14mmがかかっているので、41mm縮んでいるということ?
という事は、1Gでの基準車高は、机上では41mm縮んだところという事でしょうか。
それをふまえて、とりあえずプリロードを0にしてみました。
足を伸ばした状態でスプリングの長さが180mmという状態です。
この状態で着地すると、先ほどのプリロードを14mmかけた時より9mm下がっていました。
3mmは誤差でしょうか。
そして走った感じですが、車高が9mm下がってしまったのは残念ですが、突き上げ感はだいぶ減りました。
減衰を4段階位弱くした感じです。
乗り心地としてはとても満足いく感じです。
そこで欲を出してみました。
8kgのバネの場合、計算すると48mm縮むはずです。
7kgから8kgにした場合、385kgを加重させた場合の差は7mm
1kg位のレートUPでは、乗り心地はそんなに変わらないだろうと判断し、8kgにする事でプリロード0で下がった車高をほぼ元に戻せるという計算です。
という訳でアイバッハのID65 180mm 8kgのバネが運悪くAGOにあったので、早速取り付けてみましたw
今回は、どうせバネ換えるならという事で、スラストワッシャーもバネの上下に装着。
プリロード0で組んでみました。
結果はほぼ計算通り、約10mm車高PUしました。
計算では7mmUPですが、そこにスラストワッシャーが入っている分と、実は同時にキャンバーを付けたので、それも含めてこんなものだと思います。
乗り味ですが、7kgより固いと言えば固いですが、固いという表現より粘りが出た感じがしました。
最初、装着後に試乗した時は、全然7kgと変わらないか、逆に柔らかく感じる位?と思ったのですが、それは組み付けるときに減衰を弱めてそのままだったのが原因でw、自宅に帰るちょっと手前で、この固さなら13段戻しから10段戻しに固めてもいいんじゃないっていじったら、あれ?13戻しじゃないぞと気がついた次第で、その場で今まで通りの13段にしたら、やはり7kgよりは少し固いと思いました。
とりあえず7kgより固いとはいえ、それは微々たる物なので、それよりプリロードをかけない分の突き上げの弱さの方がいいかなという結論に達した・・・・・・・はずですが。
このブログを書きながら頭を整理して気がついた事があります。
プリロードの疑問
プリロード14mmかかっていたという事は、7kgのバネだったとして98kgの荷重がかかるまでバネは縮まない事になります。
そりゃ突き上げ感が増すはずだよね。
しかし待てよ、バネが動かないのは、バネにプリロード以外の荷重がかかっていない場合の話であって、ミニが地面に着地している時点で385kgの荷重がかかっているのだから、そこから98kgの荷重がかからないと動き出さないって訳ではない?
という事は、プリロードは車高の位置を上げているだけ?
だとしたら、プリロードを抜いたら柔らかく感じるのはなんで?
もしかしたらバネの縮み始めはそのバネのレートが出にくいのかな?
それともう一つ。
これはバネを組み直している時に発見しました。
オーリンズのダンパーをバネの無い状態で手で押してフルボトムさせてみました。
そしてそのストローク量を計ったのですが、これがなんと58mmしかありませんでした。
前回のブログで、1G状態のバネの縮み側ストロークが30〜50mm位しか無いという事に驚いたのですが、ダンパーのストロークから計算すると・・・・・
例えば7kgのバネであれば、プリロードを14mmかけた状態でも1G状態で既に41mm縮んでいます。
という事はダンパーも41mm縮んでいるって事?
58-41=17mm
バネのストロークにまだ余裕があったとしても、ダンパーのストロークは残り17mmしかないって事?
じゃあ、ちょっと大きめの段差でガツンと底突きした時の衝撃って、もしかしてダンパーの方が底突きしてる?
確かにバネを見ても線間密着したような形跡はバネの両端のほんの少しだけです。
という事は、この車は今まで縮み側17mmの範囲でショックを吸収していたって事ですかね?
これが正解だったとすると、ショックの話だけにかなり衝撃的ですw
しかし、サーキットなどの鋭角なコーナーで車がロールした時の傾きは、17mmどころじゃないよな〜って思いますが、もちろんこれはイン側の足が伸びる事も関係する訳ですので、上の仮説が正しいとすると、ロール要素の大きさは、アウト側が縮む事よりイン側が伸びる事によって起こる傾きの方が大きいってことですかね?
ちなみに伸び側を考えると、7kgのバネでプリロード0であれば、1G状態で沈んだ分伸びしろがあるって事ですから、
1G状態での上下のストローク量は
伸び側 55mm
縮み側 54mm(180mmの作動長データが無いので、アイバッハの一般売り177.8mmの作動長107mmに2mm足して計算)
という事で、バネだけなら54mmストロークが残っているのですが、ダンパーのストロークは、自由長が58mmなので、
伸び側 55mm
縮み側 3mm
え〜
これはあり得ないと思います。
でも0Gから1Gで380kgの荷重をかけて55mmストロークが縮めば、ダンパーも55mm縮みますよね。
手で押して底までのストロークが58mmなら計算上あっていると思うのだけど・・・・・
もしかしてダンパーが自然に復元する所はストロークのスタート位置じゃなくて、実はもっと手で伸ばせる?
そうじゃないと無理ですよね。
伸ばしてみればよかった・・・・
でも、そうなるとダンパーの減衰が伸び側で復元しようとする力は途中までしか働かないって事?
そもそも伸びようとする力はバネに任せれば良いと思うので、なんでダンパー自ら伸びようとする必要があるのだろうか?
構造的に伸びようとしてしまう?
それとも伸び側のスピードが早くなるようにそうなってる?
まだまだ奥が深いです。
さて、とりあえずフロントは8kgプリ無しでしばらく乗ってみます。
街乗りは良さそうですが、サーキットでは初期のロールスピードが速くなっているはずなので、それがどう影響するかが問題です。
リアは、今回外した7kg180にヘルパーを入れて組んでみようかと模索中です。
前後バランスが3kgも離れたので、その差を埋めつつゼロタッチでプリロードかけなければ7kgでもいい感じ?と狙っています。
Posted at 2012/10/06 03:16:49 | |
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