猫

最近、バンパーと一緒に寝ていたから、風邪を引いたらしい

あぁ～

急に彼の思い出が込み上げて、もう見ないようにと封印した写真を見てしまった

涙がこみ上げてきた


初めは野良猫だった。

野良のシャム猫が産んだ子供の中に一匹だけ、綺麗な白い猫がいた。

近づくモノすべて引っ掻き回す暴れん坊だった。

そのくせ、人に近寄ってくるこの猫を少し厄介に思っていた。

ある日の夜、外で猫が騒いでいた。
その次の日、彼の母親が道路で倒れていた。

それから、彼はだんだん大人しくなった。

いつしか、彼は家の家族になっていた。

毎日毎日自由気ままな生活をしている彼が俺は大好きだった。

朝、学校に行くときは駐車場まで見送って、学校から帰ると、駐輪場で丸くなって待っててくれた。

毎日が楽しかった。
勉強も頑張れた。

引っ越し前の夜。
なぜか彼はずっと俺から離れずくっついていた。

いろいろ片付けがあったため、流石に邪魔になり少し離れてもらった。

その日から、彼が俺の前に現れることは無かった。

何度も前の家に行って探したけど見つからず、親の友達が見かけた時は尻尾の所にすごい切り傷つくって血だらけで歩いてたって。
そして、近所の爺ちゃんが野良猫駆除をしたらしく、彼とはもう二度と会えなくなった。

あの時に、散歩に行かせなければ…そう思いながら落ち込むしかなかった。

１月６日

俺とスーの最後の日



彼の事は一生忘れない。