ヒータフィード 交換(新品・社外 VAICO製)
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
3時間以内 |
1
M271 定番のヒーターパイプ(ヒータフィード)からの水漏れが随分前から起きていたのですが,水の継ぎ足しで凌いでいました。
(2~3週間で 1 L 給水)
冬場はまだ良かったのですが,本格的に暑くなってきた為,そろそろ交換しておこうと,昨年暮れに購入しておいた新品社外 VAICO製のパイプに交換としました。
しかし,この新品のパイプが純正より酷い水漏れを起こすのです。
まず,画像赤矢印部のネジやクリップ,コネクタを全て確認します。
ネジは全て E10 で,オイルレベルゲージ横のネジだけ短いので注意です。
2
まず,エキマニの遮熱板を取り外します。
この遮熱板を外さないと,パイプの固定ボルトに工具が入りません。
遮熱板の取り付けネジは,画像赤矢印部を確認。(パイプ固定も有)
3
画像左赤矢印部が遮熱板の固定ネジです。
画像右赤矢印部は,パイプの固定ネジです。
今回の水漏れは,このパイプ固定ネジ付近でした。
4
画像赤矢印部が遮熱板固定ネジ位置です。
オイルレベルゲージ近くのネジは短いのと,両方ネジを落とさないように注意します。
5
遮熱板が外れたら,パイプの固定ネジを外していきます。
フロント側のネジはユニバーサルジョイントが無いと入りません。
6.35sqの工具がお勧めです。
6
遮熱板は,リヤ側がつっかえるので,少しフロント側に曲げるように押します。
パイプの固定ボルトは 2本です。
リヤのホースは,フロント側を外してから抜くと作業しやすいです。
ホースクリップはウォーターポンププライヤで外すことができます。
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取り外した純正パイプ
フロント側のOリング溝から割れていました。
この為,Oリングとその奥の樹脂部がエンジン側に残ってパイプが外れてきました。
水漏れ箇所はここで確定です。
8
当初はOリングの劣化と考えていたのですが,パイプを買っておいて正解でした。
Oリングも変形しており,断面が四角くなっていました。
これは 15万キロ一度も交換されていないようです。
9
フロント側のパイプを抜いた所
画像赤矢印部にOリングと樹脂の一部が残っていました。
ウエスでしっかり清掃します。
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ヒータパイプが外れた状態
リヤ側のホースは非常に柔らかいので,外れ難いや,入れ難いと言った事は一切ありませんでした。
ホースバンドは硬めですが,出来れば同時交換したいところ。
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純正品番 : A 271 200 15 52
代替品番 : A 271 200 11 52
部品番号 : V30-2472
メーカ : VAICO
価格 : 5,720 円
個数 : 1
水温センサが付属なのは良いのですが,無名品でした。 (今回はそのまま使用)
画像中の注釈にあるように,この商品は全くお勧めできません。
取り付け直後より水漏れがあり,もう一度外し,修正して取り付ける事態になりました。
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純正パイプの欠損箇所を新品と比べてます。
純正はOリングの溝から劣化したようです。
VAICO製に付属のOリングは必ず別の耐熱品に交換が必要です。
Oリングの外周にバリが出ており,シリコーングリースを塗布してから挿入しても入りませんでした。
無理に入れた為,Oリングが破損し水漏れが発生となりました。
急遽,アストロブランドのニトリル系Oリングセット品からこれに合うOリングを探し交換したところ,素直に取り付ける事ができました。
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新旧比較(純正・社外)
形は同じなので,取り付け自体は問題ありませんでした。
水温センサも正常に動作しています。
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VAICO製のパイプ
一度取り付け,エンジンを始動した時点よりリヤのホース取り付け部より水漏れ。
原因を探る為に取り外し点検したところ,画像赤矢印部に段差が出来ており,楕円形状となっていました。
急遽,320番の耐水ペーパーで段付きを感じなくなるまで削り込み,手の感触で円になるまで修正としました。
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ホースの継ぎ口は全て段付きとなっていたので,漏れていない方も上記手順にて段付き修正としました。
急ぎであったので,修正前の画像はありません。
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これは完全に整形不良です。
純正品は勿論このような段差も継ぎ目もありませんでした。
この修正後,再度エンジンに取り付けテストしたところ,水漏れは完全に止まっていましたので,修正は成功です。
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パイプの取り付けは,取り外しと逆の手順で行うと作業性が良かったです。
(リヤのホースとクリップを先に取り付け,フロント側を差し込む)
取り付けボルトの締め付けトルクは,全て 9 Nm です。
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冷間時はエキスパンションタンクのレベルラインより約 1cm上方になるよう,冷却水を足します。
(エキスパンションタンクのレベルラインは,タンクの透明な部分と黒い蓋部の境目)
エンジンを始動し,各部の漏れを確認します。
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※WISでは冷却回路のエアー抜きは真空引き後に冷却水を注入する方法以外無いとされています。
フロント側のパイプ挿入部が上まで隙間なく入っている事を確認します。
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エンジンを始動し,車内のヒーターを HI にセットし,ファンを全開にします。 (エアー抜き)
この時,水温に応じて温風が出ている事を確認します。
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エキスパンションタンクのキャップを開けた状態でエアー抜きをしている際の水温です。
このまま約 90℃まで上昇し,各部漏れが無い事と,エキスパンションタンクの冷却水レベルが正常である事を確認し,エキスパンションタンクのキャップを閉めました。
買い物等の試験走行後の点検でも,各箇所の漏れは確認出来ませんでしたので,これで冷却水漏れは直ったものと思われます。
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152,526 ㎞ 走行時に交換。
心なしか,エンジンの調子が良いように思えます。
水温も走行後で約 100℃でラジエータファンがスロー回転と正常値で落ち着いています。
以前は 90℃程しか上がらず,それ以上に上がった場合は水が吹いていたようです。
街乗り燃費も 1㎞/L程上がっているようです。
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