クーラント・サーモスタット & ハウジング 交換(社外・MEYLE製 & MAHLE製)
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
1時間以内 |
1
気温が低くなり,暖房を入れるもかなりぬるい風しか出ない為,水温をメータ上で確認すると,8km程走行しても,水温が 50~60℃しか上がっていない事が判明。
以前より,冷却水が減る現象も出ていたので,サーモスタット・ハウジング付近を点検すると,クーラントの漏れを発見した為,クーラント・サーモスタットに異常が起きていると判断しました。
画像赤矢印部がクーラント・サーモスタット・ハウジング部。
2
画像赤矢印に冷却水の漏れ跡を確認。
ハウジング部のOリングに異常が起きています。
作業は水温 40~50℃程度が良さそうです。
3
クーラント・ホースを取り外します。
ハウジング部の止め金を上に引き,慎重に抜き取ります。
※画像上赤矢印部に止め金があり,画像赤矢印部に引っ掛けて抜け止めとなっています。
クーラント・サーモスタット・ハウジングをシリンダ・ヘッドに取り付けているボルトを取り外します。
E10ソケット
(気温が低い時期は,水温を40℃以上に上げておくと,抜き取りやすくなります。)
4
クーラント・サーモスタット・ハウジングを取り外そうとしたところ,力も入れていない状態で画像のように折れてしまいました。
※手前のOリングは取り除いています。
画像奥部にクーラント・サーモスタットが見えていますが,パッキン類が異常な位置に見えます。
5
交換前の下調べで,このハウジングは結構な確率で破損するとあった為,念の為にクーラント・サーモスタットとは別にクーラント・サーモスタット・ハウジングを後から注文していましたが,これが功を奏しました。
画像右が新品で,左が取り外し品ですが,赤点線の部分が折れています。
6
エンジン・ヘッド部に残ったクーラント・サーモスタット・ハウジングの残りをOリングの当たり部を傷つけないよう,マイナスドライバとハンマーで割って抜き取りました。
7
取り外したクーラント・サーモスタット・ハウジングとクーラント・サーモスタット。
真ん中がエンジン・ヘッド部に残っていたクーラント・サーモスタット・ハウジング部分です。
このクーラント・サーモスタット・ハウジングですが,製造刻印を見ると 03/7.8 であったので,2003年07月半製と言う事は,新車装着時のままであったようです。
21年間 16万キロも持ち堪えたのはある意味凄いです。
8
サーモスタットも純正品で,WAHLER製で,品番:A 271 203 0475 となっています。
サーモスタット内部に組み込まれているシールが外に出ています。
9
シリンダ・ヘッド部のクーラントカスと,段付きを除去する為,耐水紙ヤスリにて清掃としました。
#320で開始し,#800→#1200で仕上げとしました。
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清掃後のシリンダ・ヘッド部
虫食いはあるものの,指にかかるような段差は取り除けました。
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清掃後のシリンダ・ヘッド部
クーラント・サーモスタットが入る奥の部分。
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クーラント・サーモスタット・ハウジング
品名 : コネクティング・ピース
純正品番 : A 271 200 12 56
メーカ : MEYLE (マイレ)
品番 : 014 226 0000
価格 : 2,720円
個数 : 1
クーラント・サーモスタット
品名 : サーモスタット
純正品番 : A 271 203 04 75 (A 271 203 03 75)
メーカ : MAHLE (マーレ)
品番 : TX 106 90D
価格 : 3,520円
個数 : 1
13
MAHLE製サーモスタット
2023年06月13日製造のイタリア製
シール・リングが2本付属していました。
14
MEYLE製ハウジング
社外品の場合,バリと傷は要確認です。
MEYLE製は特にバリが多い印象なので,バリをカッターナイフの背などで取り除いておきました。
この段差は,角タイプのシール・リングが入るところです。
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画像赤矢印先に部品を取り付けていきます。
角タイプのシール・リングをクーラント・サーモスタット・ハウジングに取り付け,クーラント・サーモスタットの爪位置を間違わないように,クーラント・サーモスタット・ハウジングに取り付けます。
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クーラント・サーモスタット・ハウジングとクーラント・サーモスタットを組み立てました。
クーラント・サーモスタット付属の丸タイプのシール・リングは,クーラント・サーモスタット・ハウジング用なので今回は使用しませんでした。
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組み立てたクーラント・サーモスタット・ハウジングをシリンダ・ヘッドに組み付けます。
この際,クーラント・サーモスタット・ハウジングを取り付け位置より回さないようにします。 (クーラント・サーモスタットが奥で外れる可能性)
※シール・リングの嵌め込み時に結構硬いので,シール・リングにシリコーン・グリースを薄く塗布しておきました。(WISの指定無し)
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クーラント・サーモスタット・ハウジングをシリンダ・ヘッドに取り付けるボルトの締め付けトルク : 9Nm
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クーラント・ホースを取り付けます。
シール・リングおよびクーラント・ホースの損傷にを点検し,必要に応じて交換します。
接続箇所を徹底的に清掃し,油分を取り除きます。
止め金具が正しく取り付けられているか点検します。
エンジン始動前に,漏れたクーラントを水で洗い流し,ベルト部に異物が落ちていないかを点検しておきます。
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今回使用したクーラント
ヤシマ化学工業製のLONG LIFE COOLANT
今回は農協の農機部より 1L×2 を量り売りして頂きました。
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※WISでは冷却回路のエアー抜きは真空引き後に冷却水を注入する方法以外無いとされています。
エンジンを始動し,車内のヒーターを HI にセットし,ファンを全開にします。 (エアー抜き)
この時,水温に応じて温風が出ている事を確認します。
エキスパンションタンクのキャップを開けた状態でエアー抜きをしている際の水温です。
このまま最大約 100℃まで上昇し,各部漏れが無い事と,エキスパンションタンクの冷却水レベルが正常である事を確認し,エキスパンションタンクのキャップを閉めました。
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159703km 時に交換
以前(24/06)にヒータフィードパイプを交換した際よりも水温が上がっているので,随分以前よりクーラント・サーモスタットは開いた状態であったようです。
修理前は燃費がかなり落ちており,街乗りでは 10km/Lを切る事も多かったので異常であると感じていたのですが,今回の修理後は登坂道でも極端に燃費が落ちる事が無くなりました。
なにより,暖房が暑いくらいに効くようになった事が大きいです。
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