いやはやもはや留まることを知らない管理人でございますw
まぁ~なにぶん昭和な人間なのですから何卒、ご勘弁下さいね。
今回入手したのは京成沿線民にはあまり馴染みがない京浜急行の2000形になります。
こちらは800形と同様で正面が非貫通な故に都営地下鉄へ入線せず、当然、京成線への直通運転にも運用されていませんでした。
しかも2002年以降は自社線内発着の快特が泉岳寺発着に変更なって、京急蒲田以南での運用に限られてしまったんですね。
そんな京浜急行2000形ですが、品川~横浜間は乗り換えてまで京急で移動していた自分にはちょっと気になる車両でした。
さて、そんな思いもあって今回は2扉仕様の2両と3扉仕様の4両を一気に入手してしまいました。
まぁ、単に比較しながらイジクリたかっただけなんですけどw
=2扉仕様の2000形2両編成=
こちらは欠品パーツ(パンタグラフ&台車レリーフ)があるジャンク品です。
まぁ~それだけに手持ちのパーツでそれらしい形にまとめる楽しみがありますね。
案の定、バリだらけのジャンク品だったので、これは分解整備のやりがいがあるってもんですw
(こういう欠品しているジャンク品はほとんど市場に出回りませんからね~)
徹底的に分解してバリ取りして成形部品の調整をして組立てます。
2基のパンタグラフと台車レリーフはパーツ箱から類似品を選択して取り付けました。
小さな模型なのでその車両の特徴が活かされて、雰囲気を壊さなければOKなんです。
当初想定したパンタグラフは取り付け穴のサイスが合わずガタガタだったので急遽、別のパンタグラフを選択。
取付穴のサイズをピンバイスで2mmまで拡大して無事に取り付けました。
台車はインダイレクトマウント式の枕ばね(DT32系列)を中間車へ組込んで、正規台車を先頭車へに装着しました。
新品を制作するより手間が掛かりますが楽しませて頂きました。
=3扉仕様の2000形4両編成=
こちらはしっかりと制作された商品で下回り以外はほとんどバリもありませんでした。
それでは下回りを中心に重要部検査をしましょう。
だいたい上回り(車体)はマイナスドライバーでハメ合いの部分をしっかり押し込めばキチンと箱型になります。
それでも妻板や屋根・側面に隙間が出来たりしたら成形された時の残ったバリが影響している場合がほとんどです。
丁寧に分解してカッターナイフでしっかりバリを削り取れば大丈夫です。
マグネット連結器から棒状の連結器に交換して編成を整えれば完成です。
車体カラーが違うのは登場当時、優等列車は窓周りが「白」で一般車は赤一色で窓下に白帯1本仕様だったからなんですね。
車体側面の型が違うのかと思ったら単に塗装だけでしたw
まぁ~ショーティーモデルなので当たり前ですよねwww
さて、それでは恒例の車両紹介をしたいと思います。
=京浜急行(2000形)諸元=
製造年:1982年(昭和57年)~1987年(昭和62年)
製造数:72両
運用開始:1982年12月(昭和57年)
編成:4・8両編成
軌間:1,435mm(標準軌)
電気方式:直流1,500V(架空電車線方式)
最高運転速度:120km/h
設計最高速度:130km/h
起動加速度:3.0km/h/s
減速度(常用):3.5km/h/s
減速度(非常):4.0km/h/s
全長:18,000mm
車体幅:2,799mm
全高:4,030mm(パンタグラフ搭載車:4,050mm)
車体:普通鋼製(一部高耐候鋼板、ステンレス鋼板)
台車:円筒案内支持式ボルスター付空気ばね台車(TH-2000)
主電動機:補償巻線付直流腹巻電動機
主電動機出力:120kw
駆動方式:たわみ板式継手平行カルダン駆動
歯車比:4.21
制御方式:界磁チョッパ制御
制御装置:東洋電機製造(ACRF-H12120ー782A形)
制動装置:回生制動併用電気指令式空気制動(応荷重装置付き)
保安装置:1号型ATS、C-ATS
=模型に該当する車体=
・ジャンク品の2扉2両編成は車番がありません(デカールもありません)さぁ~どうしましょう?w
・3扉4両編成の2411編成(2411~2414)は1985年(昭和60年)東急車輛製造製でした。
=2000形の経歴=
1982年(昭和57年)から1987年(昭和62年)まで、12編成(4両編成×6本、8両編成×6本)72両が製造されています。
600形(2代:旧700・730形)の後継者として長距離旅客用のサービス向上を狙って製造されました。
片側2扉のオールクロスシートでクロスシ-トは扉間で集団見合い形、車端部はボックスシートが設置され出入口付近には運転室からスイッチ操作でロック解除できる補助座席も備えられました。
快適性とラッシュ時への対応を考慮して2扉クロスシートとしながらも扉付近に立ち席スペースを確保しています。
転換クロスシートの採用も検討されましたが、車両重量が重くなり終着駅で転換作業が必要なことから見送られてします。
起動加速度を犠牲にしながらも均衡速度130km/h以上としています。
800形のシステムを継承しながら主電動機出力を向上し、編成中に付随車を組み込んで経済性を追求しています。
京急では初めての電気連結器付き廻り子式密着連結器を装備しました。
・1982年(昭和57年12月):8両編成1本(1編成を4両ずつ別会社が製造しています)
2011~2014:東急車輛製造 + 2015~2018:川崎重工業
・1984年(昭和59年5月):8両編成2本(合計16両)
2021~2028:東急車輛製造
2031~2038:川崎重工業
※2011編成の使用実績をもとに細部の設計変更が行われた。
・1985年(昭和60年2・3月)8両編成1本、4両編成2本(合計16両)
2041~2048:川崎重工業
2411~2414、2421~2414:東急車輛製造
・1986年(昭和61年2・3月)8両編成2本、4両編成2本(合計24両)
2051~2058:川崎重工業
2061~2068:東急車輛製造
2431~2434:東急車輛製造
2441~2444:川崎重工業
・1987年(昭和62年6月)4両編成2本(合計8両)
2451~2454:川崎重工業
2461~2464:東急車輛製造
=最高速度引き上げ=
1995年(平成7年)4月のダイヤ改正に伴い2月から一部列車・区間で120km/h運転を実施。
120km/hからの非常制動時の停止距離を600m以内にするため全車を対象に改造工事を実施し元の空気溜め圧力を増加。
通称「増圧ブレーキ」と呼ばれています。
=3扉のロングシート車両へ改造工事=
登場以来快特運用を中心に使用され、車歴が浅いながらも走行距離が伸びて足回りの老朽化も懸念されてきました。
そこで2100形の導入に伴って車体を3扉化して同時にロングシート化の改造工事が行わています。
車体の中央部分を切り取って戸袋と出入口部分を開口した側面車体を溶接する方法で施工されました。
最初の2011編成のみ東急車輛製造で改造が行われ、その他は京急車両工業(現:京急ファインテック)にて施工されています。
車端部のボックスシートと補助座席が残され3扉ロングシート車両となりラッシュ時を中心に活躍することとなります。
現在の車体はステンレスばかりだからこういった改造は無理なんでしょうね?
やっぱり鋼製車体だからこそ出来るわけなんで、もはやこちらの方が地球にやさしい車体なのでは?w
=車両運用=
登場から快特運用を中心に8両編成+4両編成の自社線専用の運用でした。
その後、車体の更新工事が行われて2扉クロシシートから3扉ロングシート車両となり通勤輸送へ運行をシフトしました。
しかし先頭車が非貫通な上、全長が都営地下鉄浅草線への乗り入れ協定より長かったために品川以南の運用に限られました。
快特の泉岳寺発着がはじまると8両編成は京急蒲田以南のエアポート急行への限定運用となり4両編成は大師線の運用となります。
=廃車=
すでに登場から30年以上が経過し、走行距離も多く、高速運転する優等列車向けに振った走行性能であること。
また加速・減速性能が劣り、通常運行に支障を及ぼすことが問題となり廃車がはじまりました。
2012年(平成24年):4両編成3本が廃車。
2013年(平成25年):8両編成1本が廃車。
2016年(平成28年):4両編成3本が廃車され、4両編成は消滅しました。
2017年(平成29年):8両編成2本が廃車。
2018年(平成30年):8両編成3本が廃車。
同年3月25日にはリバイバル塗装を施した2011編成の特別貸切列車「ありがとう2000形」を運行しました。
=まとめ=
なるほど!あまり馴染みがないのも京急線内の自社運用専属車両なので千葉県には来なかったからなんですね。
それでもやはり長編成を最速で運用して自在に編成両数を変更するあたりは京急独特の特徴ですね。
現在、京浜急行の品川駅付近は世紀の一大プロジェクトが進行中で品川駅が地上化されます。
近い将来には大きく変貌を遂げるであろう京浜急行電鉄。
これから移り行く車両からもやはり目が離せませんね。




