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2025年06月03日

京王電鉄(3000系)を新製しました。

なんと!北陸鉄道8000系が5月25日に引退するニュースが飛び込んでまいりました。
この車両はあの懐かしの井の頭線を走っていた3000系なんですよね。
高校時代の3年間は井の頭線で通学していたのでとても馴染みがある電車なんですよね。
(でも当時は旧型のグリーン車に夢中だったんで3000系が来るとガッカリしていたんですけどねw)
さて、これも何かの縁ではないかという事で3000系のBトレインショーティーを入手しました。
未組立な車両を作るのは久しぶりなので楽しみですね。
今回入手したのはブルーグリーンとアイボリーを1箱ずつの編成(先頭車+中間車)です。
当初は第01編成と第02編成にしようかと思ったら、この第01・02編成は片扉なんですね。
そこで第08編成(3108+3758)と第09編成(3709+3009)の混結編成とすることにしました。 
      ←吉祥寺         渋谷→
第08編成:3708+3008+3058+3108+3758
第09編成:3709+3009+3059+3109+3759
まずはアイボリーの第09編成の2両(3709+3009)を組立てましょう。
更新後の前面にスカート・分散型クーラー屋根がありますので間違わないように初期の編成で組立てます。
この頃のBトレはパチンパチンとしっかり部品同士がハメ合っていい感じです。
さっ!間違わないようにブルーグリーンの08編成の2両(3108+3758)も組み立てます。
こちらも車体を箱型に組んで屋根板・妻板で完成です。
これだけ慎重に組立てていてもデカールを貼る段階になって3108の車体側面板が逆に組んでいることが発覚しました。
しかし、そこはいつも分解作業に手慣れているので慌てず騒がず車体を慎重に剥がして転換しました。
当時の台車はパイオニア台車でディスクブレーキが飛び出している独特な形状なのですが、模型だと置き換え後なんですね。
当時は前面にも側面にもKEIOのロゴは無かったのでとりあえず側面にだけ貼ることにしました。
それに当時の前面の行先表示器は手動式で「始発駅~終着駅」併用表記でしかも隷書体でしかも縦書きという特別な文字でした。
付属しているデカールにもあったので「吉祥寺⇔渋谷」「富士見が丘⇔渋谷」で懐かしみましょう。
調べてみるとどうやらこの書体は井の頭線の伝統だったみたいなんですね。
しかしその書体も1979年(昭和54年)に入線した第19編成以降は電動の行先表示器となって併記も文字体も変わっています。
さて、それではしっかり勉強も兼ねて車両紹介します。

=京王電鉄(3000系)諸元=
製造所:東急車輛製造
製造年:1962年(昭和37年)~1987年(昭和62年)
   ※1991年(平成3年)代替新造
製造数:5両編成29本 145両 + 代替新造1両
運用開始:1962年12月(昭和37年)
運用終了:2011年12月(平成23年)
編成:5両編成(3M2T)
軌間:1,067mm(狭軌)
電気方式:直流1,500V(架空電車線方式)
最高運転速度:90km/h
起動加速度:2.5km/h/s
減速度(常用):4.0km/h/s
減速度(非常):4.5km/h/s
全長:18,500mm
全幅:2,872mm
全高:4,100mm
車体:ステンレス鋼
台車:パイオニア台車(PⅢー703)、のちにTS-801A(電動車)、TS-821A(付随車)に交換。
主電動機:直流直巻電動機(第01~09編成)
     直流複巻電動機(第10編成以降)
主電動機出力:100kw(直巻)、120kw(複巻)
駆動方式:中空軸平行駆動カルダン方式
歯車比:5.60(直巻)、6.07(複巻)
制御方式:抵抗制御(第01~09編成)
     界磁チョッパー制御(第10編成以降)
制動装置:発電ブレーキ併用電磁給排・中継併用直通ブレーキ(第01~06編成落成時)
     発電ブレーキ併用電磁直通ブレーキ(第07~09編成、第01~06編成改造後)
     回生ブレーキ併用電磁直通ブレーキ(第10編成以降)
保安装置:京王形ATS

=車両導入の経緯=
井の頭線の輸送力増強と旧型で緑色の鋼製車両(グリーン車)の代替えを目的に製造されました。
京王初のステンレス車両として、東急7000系や南海6000系と同様に当時の東急車輛がアメリカのバッド社から導入した技術を用いて製造されています。
翌1963年(昭和38年)には鉄道友の会からローレル賞を受賞しているんですよね。
=車両の特徴=
オールステンレス車体を採用した18.5m級、片側3扉、オールロングシートの通勤型電車です。
最初の第01・02編成は片開き扉(1200mm)で第03編成以降から両開き扉(1300mm)に変わったんですね。
前面は2枚窓の湘南型スタイルを採用して前面上部はFRPを使用してステンレスの車体にねじ止めされています。
これは前面上部の複雑な形状の加工が難しかった為でステンレスの前面にFRPを採用したのは日本初だったんですね。

=編成表=
着色された前面FRPのパステルカラー(7色)で分類されています。※数字は編成番号
・ブルーグリーン:01・08・15・22・29
・アイボリー  :02・09・16・23
・サーモンピンク:03・10・17・24
・ライトグリーン:04・11・18・25
・バイオレット :05・12・19・26
・ベージュ   :06・13・20・27
・ライトブルー :07・14・21・28
第01~15編成までは4両編成(2M2T)で落成して5両編成化するときに両開き車のデハ3100を増結しています。
特に第01・02編成は片開き扉に車両なので中間の1両だけが両開き扉の車両となっていて最後まで混結だったんですね。
しかも、第01編成は扇風機、第02編成はファンデリアだったのもまったく知りませんでした。

=各編成の経歴=
さすがに製造年月が長期に渡ったこともあり、編成ごとに改造されているんですね。
[主電動機関係]
・第01~09編成 :直流直巻電動機(100kw)歯車比:5.60
・第10編成以降:直流複巻電動機(120kw)歯車比:6.07、回生制動付き
[制御・制動関係]
・第01~06編成:抵抗制御で電磁給排・中継併用直通自動空気制動・発電制動 → 電磁直通空気制動へ改造。
・第07~09編成:抵抗制御で電磁直通空気制動。
・第10~15編成:抵抗制御で回生制動 → 界磁チョッパ制御へ改造。
・第16編成以降:界磁チョッパ制御・回生制動。
※5両化用のデハ3100形は界磁チョッパ制御・回生制動。
[冷房化関係]
・第01~13編成:非冷房車 → 冷房改造車
・第14・15編成:試作冷房車
・第16編成以降:量産冷房車
[車体構造関係]
・第01~19編成:ステンレス車体
・第20編成以降:軽量ステンレス車体
※強度試験用に車体を供出したデハ3054、踏切事故から修繕復旧した車体クハ3758・デハ3108・デハ3058も軽量ステンレス車体 
 に更新されています。

=リニューアル改造=
第16編成以降は1000系導入と同時にリニューアル工事が行われたんですね。
・先頭車前面運転台窓が側面まで拡大され顔つきが大きく変わりました。
・先頭車の前面カラーマスクをFRPから普通鋼製に変更されました。
・車内ロングシートをエンジ色モケットシートからピンク色バケットシートへ変更され1000系に合わせました。
・壁面化粧板、床材を変更して車内が明るくなりました。
※第13~15編成も延命工事を受けて壁面、床材のリニューアルが行われています。

=譲渡車両=
約半数の71両が京王重機整備で改造されて地方私鉄に譲渡され第二の人生を歩んでいます。
・北陸鉄道:12両(8000系:5編成10両・7700系:1編成2両)※まもなく運用終了。
・上毛電気鉄道:16両(700系:8編成)
・岳南鉄道(岳南電車):5両(7000系:3両、8000系:1編成2両)
・松本電気鉄道(アルピコ交通):8両(3000系:4編成)※2025年運用終了。
・伊予鉄道:30両(3000系:10編成)

=保存車両=
クハ3719が京王レールランドにて保存されています。

=井の頭線の歴史=
1933年(昭和8年)帝都電鉄が渋谷~井の頭公園間(12.1km)開通
1934年(昭和9年)井の頭公園~吉祥寺間(0.7km)開通し全線が開通
1940年(昭和15年)帝都電鉄が小田原急行電鉄と合併して同社の「帝都線」となる。
1942年(昭和17年)東京横浜電鉄に合併され「井の頭線」となる。
1945年(昭和20年)東京大空襲で永福町車庫が被災。31両のうち24両が焼失し壊滅的な被害を受ける。
        ※直ちに応援車を入線させるため、現:新代田~現:世田谷代田間を結ぶ代田連絡線を敷設。
1948年(昭和23年)東京急行電鉄再編成により「井の頭線」は京王帝都電鉄の所有路線となる。
1949年(昭和24年)渋谷~永福町間で3両編成運転開始。
1952年(昭和27年)渋谷~吉祥寺間の全線で3両運転を行う。
1953年(昭和28年)代田連絡線を廃止。
1961年(昭和36年)4両編成運転を開始。
1969年(昭和44年)冷房車2編成を導入。
1970年(昭和45年)車両工場を永福町から富士見が丘に移転。
         全線で列車運行システム(TTC)導入。
1971年(昭和46年)5両編成運転を開始。
         永福町駅に待機線を設置して急行運転を開始。
1978年(昭和53年)全列車を5両編成化。
1984年(昭和59年)全列車の100%冷房化達成。
1997年(平成9年)渋谷駅改良工事完成に伴って0.1km短縮。
1998年(平成10年)京王電鉄に社名変更。
2013年(平成25年)ATCの使用を開始。
2025年(令和7年)自動運転(ワンマン運転)の実証実験を開始。
※小田急小田原線と乗換駅である下北沢駅で2019年(令和元年)3月15日まで改札内で乗り換えが可能だったのは
 「井の頭線」が旧小田急電鉄の路線であった名残なんですね。
※明大前駅は東京山手急行電鉄(第二山手線)構想の接続駅となる予定だったので駅の吉祥寺方にある玉川上水の水道橋部分には
 4線分の複々線スペースがあります。また、駅の渋谷寄りにある京王線との立体交差部分にも4線分のスペースがあります。

=まとめ=
現在では1995年(平成7年)から導入がはじまった1000系(20m級4扉)にすべての車両が置き換わっています。
それまで活躍していた3000系(18m級3扉)は2011年(平成23年)12月に全車が営業運転を終了しているんですね。
と!なると・・・やはり気になるのが渋谷駅の隣にある神泉駅ですよね。
通学当時の神泉駅は18m級3両分しかホーム長がないのでいつも2両分はドアカットしていましたね。
吉祥寺方の2両のドアには「神泉駅では開きません」のステッカーが貼ってありました。
ところがこれも1000系車両の導入にあわせて神泉トンネルの延伸工事と同時にホームが延伸されて解消したんですね。
現在では全車のドアが開くようになっているんですね。
全17駅で路線長も12.7kmと短い都心の路線である京王電鉄の「井の頭線」
軌道幅も京王電鉄では唯一の1067mm(狭軌=JRと同じ)という特殊な存在だけにこれからの変化も楽しみです。
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Posted at 2025/06/03 19:08:40

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