京浜急行(新1000形6次車)ステンレス車体の続いて1500形の先頭車4両が入線しました。
こちらも某オクでポチった譲渡車両なので、すでにデカールは貼付済みです。
車番はそれぞれ1501・1504・1505・1508号車になっています。
それでは入線に伴う全般検査を行います。
さぁ~みんな大好き!分解整備w
アッと!いう間に分解してアッという間に完成ですwww
全車が先頭車なので表情豊かで楽しいです。
600・1000・2100形にはない特徴あるこの面構えも魅力ですね。
デカールは貼り付け済みで普通「金沢文庫」行きと普通「浦賀」行きです。
そもそも旧1000形の置き換え用として登場した1500形。
今や京急では最古参になってしまいました。
=京浜急行(1500形)諸元=
製造年:1985年(昭和60年)~1993年(平成5年)
製造数:166両
運用開始:1985年4月(昭和60年)
編成:4・6・8両編成
軌間:1,435mm(標準軌)
電気方式:直流1,500V(架空電車線方式)
最高運転速度:120km/h
設計最高速度:130km/h
起動加速度:3.5km/h/s(界磁チョッパー車6M2T:3.3km/h/s)
減速度(常用):4.0km/h/s
減速度(非常):4.5km/h/s
全長:18,000mm
車体幅:2,798mm(アルミ車:2,830mm)
全高:4,030mm(パンタグラフ搭載車:4,050mm、アルミ車パンタ無し:4030mm)
車体:普通鋼、アルミニウム合金
台車:円筒案内支持方式空気ばね台車(TH-1500M・T)
主電動機:補償巻線付き直流腹巻電動機(VVVF車:かご形三相誘導電動機)
主電動機出力:100kw(GTOーVVVF:120kw、IGBT-VVVF:155kw)
駆動方式:TD継手式平行カルダン
歯車比:1500・1600番台は5.47、1700番台は5.93
制御方式:界磁チョッパ制御またはVVVFインバータ制御
制動装置:応荷重装置付回生ブレーキ併用・全電気指令電磁直通ブレーキ
保安装置:1号型ATS、C-ATS
=模型に該当する車体=
今回、分解・整備した車番を調べてみました。
・1501号車(浦賀向き)
1985年(昭和60年):東急車輛製造(4両編成)
・1504号車(品川向き)
1985年(昭和60年):東急車輛製造(4両編成)
・1505号車(浦賀向き)
1985年(昭和60年):東急車輛製造(4両編成)
・1508号車(品川向き)
1985年(昭和60年):川崎重工業(4両編成)
いずれも一番最初に製造されたグループで鋼製車体で電装品関係(主電動機・主制御器・SIV関係)は東洋電機製造でした。
=まとめ=
1985年(昭和60年)から1993年(平成5年)にかけて166両が東急車輛製造・川崎重工業で製造されました。
鋼製車体からアルミ合金車体、界磁チョッパ制御からVVVFインバータ制御と車体製造技術の過渡期に増備された車両です。
・1985年3月(昭和60年):鋼製車体・界磁チョッパ(12両)
1501+1502+1503+1504:東急車輛製造
1505+1506+1507+1508:東急車輛製造+川崎重工業
1509+1510+1511+1512:川崎重工業
・1986年7月(昭和61年):鋼製車体・界磁チョッパ(8両)
1513+1514+1515+1516:川崎重工業
1517+1518+1519+1520:川崎重工業
・1988年1月(昭和63年):アルミ合金車体・界磁チョッパ(16両)
1521+1522+1523+1524:川崎重工業+東急車輛製造
1601+1602+1603+1604+1605+1606:東急車輛製造
1607+1608+1609+1610+1611+1612:川崎重工業
・1988年6・7月(昭和63年):アルミ合金車体・界磁チョッパ(16両)
1525+1526+1527+1528:東急車輛製造
1529+1530+1531+1532:東急車輛製造
1613+1614+1621+1622+1615+1616+1617+1618:川崎重工業
・1989年3月(平成元年):アルミ合金車体・界磁チョッパ(新製:16両)
(1613)+(1614)+1901+1902+(1615)+(1616)+(1617)+(1618):川崎重工業+東急車輛製造
1619+1620+1903+1904+(1621)+(1622)+1623+1624:東急車輛製造+川崎重工業
1625+1626+1905+1906+1627+1628+1629+1630:川崎重工業
※( )内は編成替え
・1989年6・7月(平成元年):アルミ合金車体・界磁チョッパ(新製:20両)
(1601)+(1602)+1907+1908+(1603)+(1604)+(1605)+(1606):東急車輛製造
(1607)+(1608)+1909+1910+(1609)+(1610)+(1611)+(1612):川崎重工業
1631+1632+1911+1912+1633+1634+1635+1636:東急車輛製造
1637+1638+1913+1914+1639+1640+1641+1642:川崎重工業
※( )内は編成替え
・1990年2・3月(平成2年):アルミ合金車体・界磁チョッパ(12両)
1537+1538+1539+1540:東急車輛製造+川崎重工業
1541+1542+1543+1544:東急車輛製造
1545+1546+1547+1548:川崎重工業
・1991年2月(平成3年):アルミ合金車体・界磁チョッパ(20両)
1549+1550+1551+1552:東急車輛製造
1643+1644+1915+1916+1645+1646+1647+1648:東急車輛製造
1649+1650+1917+1918+1651+1652+1653+1658:川崎重工業
・1990年8月(平成2年):アルミ合金車体・VVVFインバータ(8両)
1701+1702+1919+1920+1703+1704+1705+1706:川崎重工業+東急車輛製造
・1992年2月(平成4年):アルミ合金車体・VVVFインバータ(16両)
1707+1708+1921+1922+1709+1710+1711+1712:東急車輛製造
1713+1714+1923+1924+1715+1716+1717+1718:川崎重工業
・1993年1・2月(平成5年):アルミ合金車体・VVVFインバータ(新製:18両)
1719+1720+(1907)+(1908)+1721+1722+1723+1724:東急車輛製造
1725+1726+(1909)+(1910)+1727+1728+1729+1730:東急車輛製造+川崎重工業
1731+1732+(1913)+(1914)+1733+1734+1735+1736:川崎重工業
※( )内は編成替え
=チョッパ制御からVVVFインバータ制御へ=
編成両数を揃えながらVVVFインバータへの改造工事が行われました。
2010年(平成22年)全車が電動車だった6両編成を4M2T化(一部中間車は電装解除)してインバータ化も行われました。
1529+1530+1931(1617)+1932(1616)+1531+1532
1533+1534+1933(1635)+1934(1634)+1535+1536
1537+1538+1935(1629)+1936(1628)+1539+1540
1541+1542+1937(1647)+1938(1646)+1543+1544
1545+1546+1939(1653)+1940(1652)+1547+1548
1549+1550+1941(1623)+1942(1622)+1551+1551
1601+1602+1925(1605)+1926(1604)+1603+1606
1607+1608+1927(1611)+1928(1610)+1609+1612
1613+1614+1901+1902+1615+1618
1619+1620+1903+1904+1621+1624
1625+1626+1905+1906+1627+1630
1631+1632+1911+1912+1633+1636
1637+1638+1929(1641)+1930(1640)+1639+1642
1643+1644+1915+1916+1645+1648
1649+1650+1917+1918+1651+1654
=改番工事=
2013年(平成25年)から2016年(平成28年)にかけて新1000形の6両編成を1600番台に割り当てるため
1600番台の車両を1500番台へ改番されました。
1561(1601)+1562(1602)+1925+1926+1563(1603)+1564(1606)
1565(1607)+1566(1608)+1927+1928+1567(1609)+1568(1612)
1569(1613)+1570(1614)+1901+1902+1571(1615)+1572(1618)
1573(1619)+1574(1620)+1903+1904+1575(1621)+1576(1624)
1577(1625)+1578(1626)+1905+1906+1579(1627)+1580(1630)
1581(1631)+1582(1632)+1911+1912+1583(1633)+1584(1636)
1585(1637)+1586(1638)+1929+1930+1587(1639)+1588(1642)
1589(1643)+1590(1644)+1915+1916+1591(1645)+1592(1648)
1593(1649)+1594(1650)+1917+1918+1595(1651)+1596(1654)
=廃車=
2012年(平成24年)9月に追浜駅ー京急田浦駅間で土砂乗り上げ脱線事故が発生し1701編成が被災。
1701+1702+1919+1920+1703+1704+1705+1706
7両が廃車、損傷が軽微だったデハ1706は金沢検車区内で訓練用車両して活用。
代替に新1000形1161編成が新造されました。
その他、現在は廃車が進行中ですでに鋼製車は消滅しています。
・8両編成:1701F、6両編成:1561F
・4両編成:1501F・1505F・1509F・1513F・1517F・1521F・1525F
※なお廃車された部品は京急が展開するリノベーション分譲マンションに再利用されて話題を集めました。
=省エネルギーな制御方法=
電車の制御方法についてはこちらの『ウィキペディア(Wikipedia)』が分かりやすいです。
電車好きなら是非とも勉強しておさえておきたいところですね。
(自分も断片的な知識しかないのでアタマの整理整頓が出来ましたw)
電気車の速度制御
さて、それでは簡単に移り変わりをお話ししたいと思います。
それまでの電車は加速する時は抵抗器を通じて電動機(モータ)へ流れる電気を制御します。
そして減速する時には発生していた電気を抵抗器を通じて熱として放出する方法でした。
これが「抵抗制御」と言われる電車なんですね。
そして時代は進みトランジスタに代表されるようなエレクトロニクス(特に半導体)が発達していきます。
当然、パワーエレクトロニクス(電力を制御・変換・供給)も発展していきます。
鉄道会社ではオイルショックを契機にさらに省エネルギーで高性能な電車が要求されることになりました。
特にトンネル内での温度上昇対策として営団地下鉄で「抵抗制御」に代わり積極的に導入したのが「チョッパ制御」です。
加速する時の直流電動機(モータ)へ流れる電気を細かく(チョッパ)制御して、さらに減速する時には発生した電力を架線へ
戻す(回生ブレーキ)と言った電車を制御する方法です。
その後、数々のチョッパ制御が採用されることになりますが、制御回路はもちろん、直流電動機(モータ)を直巻から腹巻に交
換する必要も発生したりして制作コストが大幅に上昇してしまいました。
※このコスト対策で国鉄は201・203系(チョッパ制御)を205系(界磁添加励磁制御)に方向転換しています。
さらに1990年代に入るとそれまでとても高価だった交流電動機(かご形三相誘導電動機)を使用するVVVFインバータが価格、
性能ともに安定供給できるようになってきました。
チョッパ制御で使用している直流電動機はブラシの交換が必要ですが、インバータ制御で使用している交流電動機はほぼメンテ
ナンスフリーです。
現在では唯一、広島電鉄の市内用路面電車である800形(813・814)のみがチョッパ制御の電車として残っていますが、
こちらも順次置換えが進んでいるようです。


