さて、すっかりハマってしまった「京王電鉄」ですが・・
やはり京王電鉄のイメージを大きく変えた車両といえばこの8000系でしょうね。
「リフレッシング京王」の一環としてゼロベースでの新型車両なんです。
そこで京王電鉄の車両制作として最後を飾るにふさわしい8000系を作りましょう。
今回はいつもの未組立品を入手しました。
先頭車+中間車といつものBトレインショーティのセットになります。
そういえば、この頃のBトレインってプラットホーム付きが定番だったんですかね?
まぁ~車両さえあればいいので気にしませんが。
さて、この8000系2両セットは9000系とは違って先頭車の前面は一枚だけになります。
中間車の屋根はパンタ付き・パンタ無しの2種類から選択するように入っていました。
それでは早速、バリ取りをしてから組立パーツを並べて間違えないようにしましょう。
車番はこの8000系編成の中でも異彩を放っていたクハ8764+サハ8564の編成にしたかったのですが・・
残念ながら該当する車番シールが無いんですよね~・・・
そこで近い車番のクハ8762+モハ8162に割り当てて後は脳内変換と言う妄想テクニックで楽しむことにします。
いやぁ~それにしても事故による苦肉の策とはいえ、しばらくこの姿で運用していたのですから・・・
当時の沿線ではさぞかし異彩を放ったことでしょうね。
そもそも8000系は京王線内のみの運用として装いも新たにデザインされた車両のなのでイメージが一新されていますよね。
都営地下鉄新宿線への乗り入れを考慮した9000系と並べてもご覧のようにまったく見劣りしないデザインが印象的ですよね。
8000系(左)と9000系(右)
それでは前回制作した9000系の間に組み込んで異色の4両編成として活躍してもらう事にしました。
それにしても側面のビードと戸袋窓があるだけでずいぶん印象が変わるものですよね。
さぁ~これでとりあえず京王電鉄の車両も一段落しました。
それでは井の頭線の車両も加えて「京王電鉄」全員集合!
それでは車両の紹介です。
=京王電鉄(8000系)諸元=
製造所:東急車輛製造・日本車輛製造
製造年:1992年(平成4年)~1999年(平成11年)・2009年(平成21年)
製造数:27編成244両+代替車1両
運用開始:1992年5月(平成4年)
編成:8両・10両(過去に4・6両編成あり)
軌間:1,372mm(馬車軌間)
電気方式:直流1,500V(架空電車線方式)
最高運転速度:110km/h
設計最高速度:120km/h
起動加速度:2.5km/h/S→3.3km/h/s
減速度(常用):4.0km/h/s
減速度(非常):4.5km/h/s
全長:20,000mm
全幅:2,845mm
全高:4,055mm(パンタ無し)、4,100mm(パンタ車)
車体:ステンレス鋼
台車:車体直結式空気ばね台車(東急車輛製造:TS-823A・TS-824)
※1999年製造の2編成は東急車輛製造:TS-1017・TS-1018を装着
主電動機:かご形三相誘導電動機「未更新車・10両編成更新車」
全密閉永久磁石同期電動機(8両編成更新車)
主電動機出力:150kw(東洋電機製造:TDK-6155A、日立製作所:HS-33534-01RB)
駆動方式:WN平行カルダン駆動
歯車比:6.07
制御方式:GTO-VVVFインバータ制御「未更新車」(日立製作所:VFG-HR1820C)
IGBT-VVVFインバータ制御「10両編成更新車」(日立製作所:VFI-HR2820M ※2015年からハイブリッドSiC適用)
IGBT-VVVFインバータ制御「8両編成更新車」(東芝:SVF102ーA0/A1)
補助電源装置:静止形インバータ(SIV)4・6両編成:130KVA、8両編成:190KVA
空気圧縮機:2,130L/min(神戸製鋼:HS-20D)
制動装置:回生ブレーキ併用全電気指令式空気ブレーキ(日本エアーブレーキ:HRDA-1)
冷房装置:屋上集中式(42,000kcal/h)
保安装置:京王ATC
=車両導入の経緯=
1989年(平成元年)から展開された「リフレッシング京王」の一環として6000系以来の約20年ぶりとなるフルモデルチェンジ車両として製造されました。
車両に制約がある都営地下鉄新宿線への乗り入れを考慮せずに京王線専用としてゼロベースから設計されているんですね。
京王線用としては初のGTOーVVVFインバータ制御を採用しています。
1992年(平成4年)にはグッドデザイン賞も受賞しています。
=車両の特徴=
7000系に続いてステンレス車体を採用した20m級、両開き4扉のオールロングシートな通勤型電車です。
初代5000系のイメージを踏襲しつつ、前面には側面まで回り込む3次元構成の曲面ガラスを採用。
正面貫通路との柱を黒く処理することで前面一体感を強調しています。
前面貫通路はプラグ式ドアを設け、軽微な改造で貫通幌が取り付けられるようになっています。
=事故廃車=
2008年8月(平成20年)高尾線内にて土砂崩れが発生してクハ8728が廃車になってしまいました。
そこで、急遽サハ8564を新製して別編成で中間車扱いになっていたクハ8814と入替。
捻出したクハ8814を2代目クハ8728として編成に組み込みました。
ここで中間車扱いのまま残っていたクハ8764と新製されたサハ8564が連結するクハ+サハの異色な組成が誕生しています。
その後、クハ8764は運転台が撤去されて完全な中間車化に改造されて車番変更でサハ8514になっています。
=リニューアル工事=
2006年(平成18年)からは特急運用での分割併合が無くなり新宿寄りからの6両+4両に組成順位が変更されました。
2013年(平成25年)からは大規模な改造工事が行われました。
・10両編成の中間に入っていた先頭車の運転台撤去と貫通編成化。
クハ8700形がサハ8550形にクハ8750形がサハ8500形に形式変更されています。
八王子寄りの先頭車8850番台を8750番台に改番されています。
(クハ8809より切断された運転台部分は京王れ~るランドアネックスにカットモデルとして展示されています)
・車内の内装もすべて交換され座席は赤色系からグリーン系に変更されました。
・車椅子スペースを全車両に設置。(8708編成までは2両に1ケ所)
・補助電源装置の更新と削減。(250KVA:SVH250ー4078Aに更新し、削減は10両編成のみで8150番台から撤去)
・空気圧縮機の更新と削減。(1,600L/min:スクリュー式RWS20に交換し、8150番台から撤去)
・パンタグラフ増設(8150番台に設置)
・VVVF制御装置がGTOからIGBTに更新されました。10両編成は日立製作所製、8両編成は東芝製を採用しています。
=編成表=
登場時は4・6両編成でしたが、1995年(平成7年)より8両編成に移行し現在は8・10両編成になっています。
10両編成(6+4)の中間に入っていたクハ8700形とクハ8750形はサハ8550形とサハ8500形に形式変更されています。
←新宿 京王八王子→
・8703+8003+8053+8103+8153+8503+8553+8203+8253+8753 2014年3月竣工
・8713+8013+8063+8113+8163+8513+8563+8213+8263+8763 2014年7月竣工
・8714+8014+8064+8114+8164+8514+8564+8214+8264+8764 2014年11月竣工
・8705+8005+8055+8105+8155+8505+8555+8205+8255+8755 2015年3月竣工
・8711+8011+8061+8111+8161+8511+8561+8211+8261+8761 2015年8月竣工
・8708+8008+8058+8108+8158+8508+8558+8208+8258+8758 2015年11月竣工
・8707+8007+8057+8107+8157+8507+8557+8207+8257+8757 2016年3月竣工
・8701+8001+8051+8101+8151+8501+8551+8201+8251+8751 2016年9月竣工
・8702+8002+8052+8102+8152+8502+8552+8202+8252+8752 2016年12月竣工
・8704+8004+8054+8104+8154+8504+8554+8204+8254+8754 2017年9月竣工
・8706+8006+8056+8106+8156+8506+8556+8206+8256+8756 2018年3月竣工
・8709+8009+8059+8109+8159+8509+8559+8209+8259+8759 2018年9月竣工
・8710+8010+8060+8110+8160+8510+8560+8210+8260+8760 2019年3月竣工
・8712+8012+8062+8112+8162+8512+8562+8212+8262+8762 2019年10月竣工
←新宿 京王八王子→
・8722+8022+8072+8522+8572+8122+8272+8772 2017年3月竣工
・8723+8023+8073+8523+8573+8123+8273+8773 2017年12月竣工
・8724+8024+8074+8524+8574+8124+8274+8774 2019年12月竣工
・8725+8025+8075+8525+8575+8125+8275+8775 2020年3月竣工
・8726+8026+8076+8526+8576+8126+8276+8776 2020年8月竣工
・8727+8027+8077+8527+8577+8127+8277+8777 2020年12月竣工
・8732+8032+8082+8532+8582+8132+8282+8782 2021年8月竣工
・8733+8033+8083+8533+8583+8133+8283+8783 2021年12月竣工
・8721+8021+8071+8521+8571+8121+8271+8771 2022年12月竣工
・8729+8029+8079+8529+8579+8129+8279+8779 2023年9月竣工
・8731+8031+8081+8531+8581+8131+8281+8781 2023年11月竣工
・8728+8028+8078+8528+8578+8128+8278+8778 2024年3月竣工
・8730+8030+8080+8530+8580+8130+8280+8780 2024年8月竣工
=運用について=
当初より都営地下鉄新宿線への乗り入れは出来ないものの京王新線への乗り入れが考慮された車体寸法になっています。
なお、8両編成は他形式と連結できないため各駅停車を中心に運用。
10両編成は各駅停車から特急まで全線で幅広く運用されています。
=まとめ=
京王線用の専属車両として活躍する8000系は都営地下鉄新宿線への乗り入れ用9000系とはしっかりすみ分けされているんですね。
現在も内装を含めたリニューアル工事が続けられているので当面の活躍が期待されています。
京王電鉄としては来年からは新2000系の導入も決定しており、2030年台後半には全線での自動運転化(ワンマン運転)が予定されています。
現在、複線のみでの超過密ダイヤ(最大時2分間隔)に対応しているだけにこのあたりも自動化の恩恵がありそうですね。
すでにQRコード決済も完備(自社線内のみ)されているので、駅・車両・運行について今後もさらなる躍進が期待されますね。
車両の管理については大規模検査・修繕を若葉台工場に集約していてグループ会社の京王重機整備が行っています。
また、乗り入れ先である都営新宿線の大島車両検修場でも重要部検査・全般検査は京王重機整備に委託されているので、車両全般に関しての改造工事等は速やかに対応することができる体制が整っていますね。
特に都営新宿線の都営車両は10-300形のみの一形式だけですからね。
さらに都営新宿線の財務状況は浅草線に続く大幅な黒字路線なので、こちらも関しても全く心配する必要がないと思います。
これからは高架工事の完成と全駅のホームドア設置、自動運転の導入と今後の発展がとても楽しみです。






